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求人雑誌を作りたいよ
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びっくりしすぎた朝を乗り越えて、昼から始まる成人の祝いの用意を始める。今回の衣装も僕デザインです。
Ωの正装だから結構華やかになるけど、エスコート役のアーノルドは存在が派手だからちょうど良いと思う。
衣装はフロックコートなんだけど、僕のは薄くて軽い素材を使って、ウエストが絞られているから後ろ姿はAラインのワンピースみたい。ダンスでターンするとふわっと広がるようにしてある。襟もレースをつけて可愛らしく、袖も同じレースを使ってみた。パンツは足に沿うように細身で仕立てて、ヒールの靴で背をすこーしプラス。
この衣装の仕立ては勿論、領内で育てているΩの針子さん達だ。もともと仕立て屋の雑用やら名を出さないで仕立てをさせられていた人達を保護して領内改革の一例としてやってみている。
Ωはβに比べて1人1人の仕事量も少なく、仕事を出来ない時期もあるためβの倍の人数が必要になるけど、真面目に細かい所まで丁寧な仕事をする傾向が強いので遣り方次第でなんとかなりそうだ。
今回、衣装を僕が来て歩く事で広告代わりにもなるので何着も作ってもらい持ってきた。
上手く宣伝出来るといいんだけどね。
さて、昼までには一つお仕事も入っているから忙しいな。それは、せっかく他貴族も集まる場なので利用させてもらおうと噂話を広めておいた結果だ。
「ノエル様、数人ではございますがお客様がお集まりでございます。」
後から荷物と共に到着した爺が伝えてくれたけど、表情が僅かに曇ってる。僕くらいしかわからないだろうけど目が…なんだろう?哀れみ?……うん、そんな感じだ。
「ありがとう。……爺、どうしたの?なにか問題ありそうなんだね?」
「はい。残念ながらノエル様のお心というのは伝わっておらず、大変不愉快な思いをなさるかもしれません。」
「僕の事なら構わないよ。大切にされてるΩが多くはないと知ってるけど…面と向かって爺が心配してる事を言う貴族はいないでしょ。連れてこられた人達が大切にされている訳じゃないなら早く保護出来るように動こう。」
この領地の勉強をしているうちに前の領主がどんな人でどんな治め方をしていたのかを知った。そして自分はどうやっていこうかと悩むうちに協力者…権力的ではなくて、現場人間の数が足りないと思ったんだ。
で、思いつきました!貴族の家にもΩっているんじゃないかって。
良くも悪くも貴族は外聞を気にするもの。…だから貴族の家に生まれたΩは最低限の知識を与えられてると思って、僕の領で貴族家系のΩを探していると噂を広めてもらった。
『Ωの領主が同じΩの貴族に連なる人間を求めているあの領地は王家の加護があるから上手くすれば良い目をみれるかもしれない。』
こんなあまり良心的とはいえない内容だけど、保護を考えるなら環境が良くない所からでないと意味がない。
まぁ、うまく行けば即戦力になる人間がいるかもと打算的な考えもあったのは認める。
結果は爺の様子から程遠いものだと知れたけど、それならそれで教育すれば良い。
とにかく会ってみないとね!
Ωの正装だから結構華やかになるけど、エスコート役のアーノルドは存在が派手だからちょうど良いと思う。
衣装はフロックコートなんだけど、僕のは薄くて軽い素材を使って、ウエストが絞られているから後ろ姿はAラインのワンピースみたい。ダンスでターンするとふわっと広がるようにしてある。襟もレースをつけて可愛らしく、袖も同じレースを使ってみた。パンツは足に沿うように細身で仕立てて、ヒールの靴で背をすこーしプラス。
この衣装の仕立ては勿論、領内で育てているΩの針子さん達だ。もともと仕立て屋の雑用やら名を出さないで仕立てをさせられていた人達を保護して領内改革の一例としてやってみている。
Ωはβに比べて1人1人の仕事量も少なく、仕事を出来ない時期もあるためβの倍の人数が必要になるけど、真面目に細かい所まで丁寧な仕事をする傾向が強いので遣り方次第でなんとかなりそうだ。
今回、衣装を僕が来て歩く事で広告代わりにもなるので何着も作ってもらい持ってきた。
上手く宣伝出来るといいんだけどね。
さて、昼までには一つお仕事も入っているから忙しいな。それは、せっかく他貴族も集まる場なので利用させてもらおうと噂話を広めておいた結果だ。
「ノエル様、数人ではございますがお客様がお集まりでございます。」
後から荷物と共に到着した爺が伝えてくれたけど、表情が僅かに曇ってる。僕くらいしかわからないだろうけど目が…なんだろう?哀れみ?……うん、そんな感じだ。
「ありがとう。……爺、どうしたの?なにか問題ありそうなんだね?」
「はい。残念ながらノエル様のお心というのは伝わっておらず、大変不愉快な思いをなさるかもしれません。」
「僕の事なら構わないよ。大切にされてるΩが多くはないと知ってるけど…面と向かって爺が心配してる事を言う貴族はいないでしょ。連れてこられた人達が大切にされている訳じゃないなら早く保護出来るように動こう。」
この領地の勉強をしているうちに前の領主がどんな人でどんな治め方をしていたのかを知った。そして自分はどうやっていこうかと悩むうちに協力者…権力的ではなくて、現場人間の数が足りないと思ったんだ。
で、思いつきました!貴族の家にもΩっているんじゃないかって。
良くも悪くも貴族は外聞を気にするもの。…だから貴族の家に生まれたΩは最低限の知識を与えられてると思って、僕の領で貴族家系のΩを探していると噂を広めてもらった。
『Ωの領主が同じΩの貴族に連なる人間を求めているあの領地は王家の加護があるから上手くすれば良い目をみれるかもしれない。』
こんなあまり良心的とはいえない内容だけど、保護を考えるなら環境が良くない所からでないと意味がない。
まぁ、うまく行けば即戦力になる人間がいるかもと打算的な考えもあったのは認める。
結果は爺の様子から程遠いものだと知れたけど、それならそれで教育すれば良い。
とにかく会ってみないとね!
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