Ωの僕がお偉いさん

白いモフモフ

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侍女達の疲労

 ノエル様に発情期が来た!というニュースは瞬く間に広がった。
 噂話のように伝わったと思いますか?いえいえ、そんな他人にバレるような方法は使いません。侍女同士がすれちがいざまに目で知らせたのです!
 ええ…よくそんな方法で伝わったなと思うでしょうが、私達くらいになると伝わってしまうんですよ。

 しかし、ノエル様はお部屋…特に大事なベッドルームに巣を作ってしまわれました。しかも初めての巣なのに完璧な巣を!流石ですわね!

 私の隠れ場所の飾り棚はベッドルームに在るのですが、一番外側の巣材の一部…というか巣を支える柱として使われてしまいました。

 他にも、鏡をふさがれ見られなくなった者、ベッドルームですらないため様子さえわからない者…皆ことごとく敗れました。…が!最後の1人だけ巣の内側になったのです。ノエル様が飾りとして大型の花瓶を選ばれたのです。

 まぁ、これを知った瞬間は侍女全員の首が飛ぶとも思いましたけど。

~回想~

「侍女さ-ん。この花瓶とお花なんだけど。」

「はい、何でしょうノエル様?」
(あれ?この花瓶…と花って侍女Aの…)

「ちょっとこのお花を別のところに移動してほしくて。」

「はい、畏まりました。」
(どうしましょう-!バレてる?バレてない?)

 花束を受け取り、急いで侍女の控え室のバケツに突っ込んだ。
 控え室で休憩中の2人に事情を話すと2人も慌てて立ち上がり、私はリーダーに話す為1人はノエル様の行動監視の為、もう1人は他に侍女達への知らせに走った。

 花瓶を隠れ場所にしている侍女Aに話すと、侍女Aは真っ青になった。

「中の花瓶をお持ちだったのね!?……二重底がバレたかしら…バレたら終わりよ!」

 結局は二重底はバレておらず、大きな花瓶に花を綺麗に活けるための工夫と勘違いしていた事に一堂安心しホッと息をついた。
           ~回想終了~

 しかし、問題はアーノルド様だった!
αの優秀さは知っていたが、番の発情中の時のαがこんなに警戒するのかというほど警戒が厳しかった。
 絶対にバレない、もしバレても“屋敷の構造上の隙間を物置として使ってます”と誤魔化せる場所に潜んでも警戒のフェロモンが強く、覗くことは不可能だった。

 その為ノエル様の初夜は確認がならず、追い出されたままの私達は報告も出来なかったのだが、ある日フッとその警戒が弱くなった。
 執事さんによれば、ノエル様の首筋を噛んで真の番になったのだろうという事だった。

 ええ!勿論、隠れ場所に向かいましたとも!
いえ、全員じゃ無いです。気配遮断がずば抜けている2人だけです。

 1人は花瓶の中に、1人は飾り棚に。まぁ花瓶の中は私なんですけどね。
 アーノルド様の警戒が弱くなったのは、首筋を噛んだからではなくノエル様の発情が終わりつつあるからでした。だって確認したノエル様の首筋の傷はもう完全に瘡蓋カサブタでしたからね。








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