Ωの僕がお偉いさん

白いモフモフ

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ご迷惑おかけします

 訪問の許可をもらえたので早速出向くと、ここでも離れで寛いでいるようだ。サンルームで提督が手をあげてくれている。挨拶しながら入り、急な話で来たのを詫びた。

「問題無い。面白い事になっているな。」

 やっぱり面白がられているか……。
こんな事になってしまっている経緯を話すと何かを察知したようでニヤリと人を怯えさせる笑みを浮かべた。

「だいたいの経緯と私に用がある訳は解った。時間が無いのだろう?単刀直入に聞こう。此方への見返りは?」

 …だろうとは思ってたんだ。あんな面白いもの見てそれ無しでは引っ込まないのも予測済み。時間があるならノラリクラリとかわすけどそれも時間が勿体ない。

「気球……というものなんですがね。例にもれずアイデアは僕です。現物のお渡しは出来ませんが提督とデジレ様お2人を空へご招待致します。それから“覚え書き”くらいは記念に差し上げます。」

 明日の昼間、空へのデートをプレゼントというと「話が早くていいや」と盗賊も逃げ出しそうな笑みを浮かべた。気球はお空のデートなんかより使い道は沢山ある。特にフールフーガのような荒事の長けた国ではその目的にも使われがちだが、実際フールフーガではその使い道は無い。だって四方を海で囲われた島国で風も始終吹いているから気球で見張りくらいは出来ても攻めていくのは無理なんだ。それに長年の友好国のうえ近年は2国間の婚姻が多い。だからそんなに危機感は無く渡せる。
 ……バーナー?僕の覚え書きに“火”を使うとあるけど、バーナーの事は書いてない。だって仕組みなんて知らないもん。そこはΩの覚え書き……研究して。

 さて、時間もないことだし条件がOKなら先に進むよ~。

「提督に国家反逆罪の犯罪者をお渡しします。」

「いつ?」

「明日の昼」

「良かろう。方法や演出は任せる。使いを出せ。」

「ありがとうございます。夕食後に一度使いを出しますが、その後の使いは朝に致しますね。」

 提督と短い話が終わり早足で帰りながら爺に次のお願いを出す。
・罪人引き渡しの準備
・今現在の領民の反応を調べる
・本当は非公式に重大な事がある為グリフウッド領に王が来ていると噂を広める
・あくまでもヒッソリと罪人引き渡しをすると見せて、領民がわかるように行う

 それらを言うと難しい顔をしたけどすぐに僕をアーノルドの所に届けて暫く居なくなると言った。
……うー。爺が居ないと心許ないけど仕方ない。僕はこれらの事を今度は父様、母様、アーノルドに説明するために部屋に向かった。

 ……ハァ。僕はシモンとまったりしていたいのにどうしてこんな忙しい?そして忙しい現況の父様がどうしてシモンとまったりしているの!?
 そして……部屋に来た僕をどうして抱えたがるの父様…。

「……フゥ…。本当にノエルは……。」

 母様の独り言だけどそれもうずっと言ってるよね僕が小さいときから。この続きは「本当にΩなのかしら」なんだけど、規格外のΩだから仕方無いよね~。
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