Ωの僕がお偉いさん

白いモフモフ

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おめでとう~

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 酩酊状態で運ばれて来た子を発情期の待機室に移す。確認に行くと意識はあり、運命がいてその人が受け入れてくれる気があるなら自分は受け入れたいというので招待客の方にも確認する。招待客の方も是非というからとりあえず首輪をして項を守りつつ過ごしてもらう事にして招待客を迎え入れた。生徒側の事前アンケートで本人の意思確認はしてあるとはいえ一生の問題なので迂闊にはできないからね。

「生徒側の意思確認がとれましたが保護者側としては今回の発情期を過ごしてもらってから首輪を取ります。了解いただけるのでしたらご案内します。」

 「運命なのに何言ってるの?首輪とってよ」って言われるかなとも思ったけど招待客は「もちろん結構です。私が相応しい人間だと証明します。」と理解してくれた。良かった良かった。


 騒ぎも落ち着いたところで戻ると生徒が数人待っていた。

「ねぇノエル先生聞いて聞いて。すごく素敵な人いたの。それでちょっと話したのね?」
 
 モジモジという擬音がまさに当てはまるような照れながらも積極的に行きたいらしく僕に橋渡しを頼んでくる。どんな人かと思えば、隣国の王子のお付きの人だった。
 あー、そりゃ自分で話にはいけないなと理解。それでその子と数人連れて王子に挨拶をと見せかけて紹介をしに行った。



「それでは、この子達の事お任せしますね。よろしくお願いします~。」

 うまく挨拶から世間話まで持っていくとちょっとお話をしたいと王子のほうから別の子にお誘いがあり、王子から水を向けられた側近さん達も其々気になる生徒に声をかけに行った。僕に素敵な人がいたと言ってきた子もお目当ての方に誘われてルンルンだ。そんな皆を母様の隣にいるローランドと一緒に見送る。

「……誰かいないの?」

「トータだけでいい。」

「……トータじゃ駄目なんだよ。跡継ぎ問題があるでしょ?」

「……兄上、アンリちょうだい。」

「馬鹿なこと言わないで。」

「じゃあトータに産んでもらう。」

 はぁぁぁ、と大きなため息が出る。この会話は小さな声で行われたけど母様には聞こえていた。

「ねぇローランド、あなた決めないまま行くとリリーをあなたのお嫁さんにするわよ?」

 !!!!!!っとんでもない!やめて!

「だって私、娘ほしかったんですもの。本当の娘にできるし……良いと思わない?」

 ……とんでもないこと言い出したよ。

「「母上(母様)やめて。」」

 同時に言った僕達に「あら駄目?」と平然と返してきた。ローランドも母様もホントに何言ってんのよ。

「ほらローランドが駄々こねるから母様が変な事言い出した~。」

「でも、トータの他に考えられないよ!」

 そんなに嫌なの?ん~、でもトータも正妻っていうか王妃は嫌だって言ってるし……王妃業だけ受け持ってくれそうな人を探す?んで、跡継ぎだけトータに頑張ってもらうか?

「母様……(ボソボソ)トータの子(ボソボソ)王妃業…………適任者……いない?」
 
「あらあら……そうね……やっぱりリリーじゃないかしら?」

 いやいやいや!リリーには自由な恋愛結婚してほしいから!

「あら、でもあの子年齢以上にわかってるわよ?王族になるのも知ってるし、たぶん納得するわよ?」

 ええ……年齢差とか…。かわいそうだよ。
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