Ωの僕がお偉いさん

白いモフモフ

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※………

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 ちょっとした脱線もあったが今日の最難関……違った、いや違わない?まぁそんな感じの売り場に到着した。お付きはサミーのお付き一人のみ来てもらって後は周りで待機だ。
 当たり前でしょ。誰だって『夜の◯◯』とか『一人の発情期もこれで安心』なんて煽り文句のお道具がズラリと並ぶ所に来てほしくないでしょ。

 ……本当にこういうものは1人乗り、こっそりと用意するものだってわかってる?そこの三人!特にマオ、あんたは発情期無いだろ!

「これ、凄く細いよ?初心者用かな~」

「どれですか?ああ、それはまだ発情期前の子供が持つものですよ。僕も持ってました。」

 ……は?いや、子供は必要ないでしょ。

「いえいえ、12歳くらいでしょうか?Ωの先生がつきまして…」

 ああ、閨教育ですね。そうかそうか普通の王族ならそんな教育もありましたね。僕はちょっと違ったからそんな教育必要無かったし。

「そっか~、エルの異常ってその頃からなんだ。」

 ちょっとトール、その言い方おかしい。ナニその異常って。

「えっ?エル、自分が異常って気づいてない?Ωなのにちゃんとりょうフガフガ」

 危ない危ない、とっさに口に塞いだけど今、『領主やってる』って言いそうだったよね?身バレ怖いのよ、絶対ダメなの!

「僕だって持ってるもん。」

「ほとんどオレのお土産な。あ、あれ面白そう!」

 通路の突き当たりにある棚からとんでもないものを引っ張り出してきた。
 それは僕の中では嫌な記憶しかないものだった。
…………やめたほうがいいよソレ。狂い死にしそうになるよ。もはや拷問器具だよ。

「あぁ~、マオこれはきついよ~。」

 意外とトールまでマオを止める。トールも使われた事あるらしい。
 一方、サミーはどう使われるのかもわからないのだろう知りたそうにウズウズしてる。

「これね~、この棒が邪魔で足が閉じれないの。この棒の両端に足を固定されて開いたままなんだ~。僕は膝裏で固定されて器具入れっぱなしで触られ放題の上前を止められてたからきつかったよ~。」

 は?あの弟は行為中どんな扱いしてるんだ?ホント優しくしてほしいよね。僕の場合はあれで固定されて上に乗るように言われて、もぅ狂いそう……じゃなくて、絶対止めたほうが良いだろうって言いたかったんだ。

「な…なるほど。そうです ね。ちょっと不安のある器具です。私としては、器具よりも甘く誘えるようなものが欲しいです。」

 ほぉ、誘う……となれば香りつきキャンドルとか?

「エル~それはありきたり。もっと何か……」

 ………………………………。
どうも良いアイデアがない。そりゃそうだろう。奥手のサミー、過激すぎるトールとマオ、興味の薄い僕じゃ『甘く誘える』なんてハードル高すぎだよね。
 そんなとき目に入った店内ポップ『素敵な夜を演出』という文字。

「なにこれ?……ああ~、オルゴール。」

 ネジを巻いて回せばピン ピロン と綺麗な音色だ。

「サミー、これ素敵じゃない?部屋の灯りをおとして月光りの中でこれをかけるの。」

 うーんアーノルドも好きそうなシチュエーションだ。あ、さっき買ったカーテンの中から誘えば色っぽい?
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