Ωの僕がお偉いさん

白いモフモフ

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僕のせいじゃないので

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 ボソボソとコウとカドラさんが話し合いをしている。それを爺とローランドが見て何かボソボソ。なんだか平気になってきたので顔をあげて普通にアーノルドの抱っこに切り替えた。しばらくそうやって2組を見ている。たぶん爺とローランドは爺が地獄耳のスキルを発揮して僕の内緒話を聞いててローランドに話したんだと思う。
 あ、コウがこっち見た。

 「カドラに詳しく話す事できますか?」

 スッゴク申し訳なさそうに言うけど、大丈夫だよ。なんだか冷静に考えたらそんな話を自分の知らない間にされていたカドラさんが一番の被害者だと思うから。

 「良いですよ。でもアーノルドは一緒にいてね?それからコウも。」

 さっきまで僕がサミュエル様達と話していた場所にお茶を用意してもらって落ち着いて話そうね。

 「えーと、最初からお話しますね。そもそも僕に相談される前にこれはデジレ様に相談されてます。」

 「はぁ?」と「え……」って声があちこちであがる。やっぱり爺は聞いてるねぇ。まぁいいや。さすがにこの話を実弟に言うのは気不味いけどトータの番としては知っておきたいだろうから爺に聞くならいいや。

 「提督を介して僕と会ったのはデジレ様が困って僕に振って来たんですよ。でも僕もあまり普通のΩでは無いので普通のトータとβだけど性的な知識が凄いマオに助けをもとめました。」

 カドラさんはかわいそうなくらい言葉を無くしている。うんうん、そうなるよね?何故デジレ様にって思うよね?だけどまだ話の内容を言ってませんよ?

 「相談された内容は…まぁ、カドラさんが居ない間どうやって寂しさを紛らわせるかということです。……肉体的な意味で。疑似的な物を使うという提案と根本的にカドラさんを惹き付けておくという提案を実行するためお買い物に行きました。」

 ちゃんとマオが言い出しっぺの癖に役に経たなかった事はちゃんと言っておく。デジレ様がその分苦労してくれたけどね。たぶんデジレ様は僕に振ったことで責任感じて手配やらを引き受けてくれたんだ。ありがたやありがたや。

 「サミュエル様の名誉の為に言っておきますが、決して下世話な意味で相談した訳では無いですよ?迷惑をかけないようにですから。それと、サイズ感を持ち出したのはマオです。疑似物の使用方法を詳しく教えたのもマオですが、……」

 あら、コウまで項垂れちゃった。どうする?もう聞くの止める?あ、もうここまで聞いちゃったから全部聞く?あ、そう。

 「あ、あの……疑似物……とは…」

 蚊の泣くような声を振り絞るようにだしたカドラさんには可哀想だがそれを聞いてきたからには言うよ?

 「以前、途中で現場事故の知らせがあった為どうしても脱け出さなければならないときに使われたらしいですね?それです。」

 2人とも憐れな目でカドラさんを見ない。

 「……ええと、買い物で買ったのは正確にはわかりませんがお付きの人が精算されてますので確認してみては?」
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