Ωの僕がお偉いさん

白いモフモフ

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どういうことだ?

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 フールフーガの船乗りにとって船とは家だ。提督にしてみれば旗艦は城であり鎧であり武器でもあるだろう。たぶん離れて生活するとは考えられない。その旗艦オブティシアンは何処にいるかにもよるが、もしフールフーガにあるとすれば何かあるんだ。
 そう思って爺に言ってみた。爺も気になったのか直ぐに調べてくれたが結果は次の日の夕方にわかった。

 大変だったよ~、もう皇太子達は出発する用意が出来ていたから直ぐにでも連れて帰りたい皇太子をなんとか引き留めた。まぁ、引き留めたられたのはシモンのおかげなんだけどね。
 偶然シモンがグリフウッドの次期領主だと聞いた皇太子はこの国の窓口となるシモンと顔繋ぎしておくべきだと思ったみたいで出発を伸ばしてお茶の時間をとった。

 で、そのおかげで得た情報とはとんでもないものだった。ええ、信用できる情報ですよ。……だって情報元はデジレ様だもの。
 爺の影でも情報が集まりきれなかったので僕がデジレ様にシレッと聞いてみたのだ。

 「デジレ様、なんで飛行船で来たんですか?オブティシアンは何処にいますか?」

 「……オブティシアン?旗艦ならばグリフウッドの港にいる。どうしてまた?」

 「ええと、言いにくいのですが提督がオブティシアンを置いて来るのに違和感がありまして。」

 「ああそうか。置いて来るという感じではなかったな。確かにフールフーガから飛行船に乗っては来たが飛行船のみでは丸腰だろう。録に飛行訓練を詰んでるわけでもないのだ安全の意味をもっても船の並走は当然。……セオが飛行船の操縦に興味を示さなければこんな事もなかっただろうが。」

 ……はい?!提督が操縦?

 「ああ。海と空では勝手が全く違うので面白いらしい。少しだが操縦を習って飛ばしていた。」

 僕の感じた違和感は杞憂だったと思ったがそんな些細な気になる事より重大な事を知った。提督が操縦……そう聞こえた。
 僕が固まってしまったのに気づいたデジレ様は「本当に面倒な事になった」と呟いた。デジレ様にしてみれば提督と一緒に行動するのは当たり前なので提督が興味をもった飛行船の操縦は自分も一緒だから本当に困った事なんでしょうね。

 「……もっと困ってる事を教えよう。私だけでは不公平だからな。
 セオはそのうち艦隊の中に飛行船を組み込む。」

 ……何が不公平なのか思い当たる伏しもないがデジレ様は大爆弾発言で僕の顔色を無くす事に成功した。艦隊の中に組み込むということは?ともうパニック中の頭で考えても録な考えは浮かばない。
 頭からプシュ~という音が出てないのが不思議なくらいだ。

 「……王はいったい何を考えて…」

 僕の思考停止を見たデジレ様はもう一度深い溜め息をつきつつ父様のせいだと言うが何の反論もない。

 デジレ様は僕の為に爺を呼びこうなった経緯を話して僕を休ませてくれたけど自分の休む部屋も頼み暫く籠っていたらしい。
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