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アーノルド
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花祭りから数日、今日もアーノルドが目の前にいる。
アーノルドは僕が元第一王子と知って狼狽えたり悩んでいるように見えたけど今は落ち着いたようだ。なぜか毎日店に来て手伝ってくれるけど。
さて、朝も早くから来た人を中に入れて朝ご飯を食べさせる。その間に水運びと外の掃除…ガタゴトと荷車を引いて戻ってくると…また青い顔して飛んでくる。 あのねー僕はもう一般人なの、だからこういう仕事は当たり前なの。……聞いて無いな。
今日もお客さん達は多い。あの花祭りのダンスの時、アーノルドと僕が踊ってるのを見て一部のお嬢さん達がキャァキャァ言っていた。
おそらく“Ωを愛でる会”の方達だろうと思う。
“Ωを愛でる会”というのは昨日僕も聞いたばかりなのだが、αに愛されてるΩを見て幸せになる人達の集まりなんだって。
αがアーノルドでΩが僕、あってるけどそこまで愛されてる感は無いよ?…うん、番として気にしてるのか?いや、元王子だから気になってるような?
…まさか「違いますよ」なんて言えないからアハハと笑っておくけど、あぁー面倒。
色々とバレたから僕の素性設定も変えないといけなくなったし、何やら最近は爺とアーノルドでコソコソ話していて気になる。もぅ面倒な事が起こりすぎて嫌になってきちゃった。
…という訳で、僕はふて寝を決行した。
昨日、アーノルドと爺を帰して戸締まりを厳重にして、扉に2日間休みますと張り紙をした。
朝、ポニ太とポニ子を裏庭に出した後はこうしてふて寝してます。
何時もの時間頃に扉が叩かれてるけど知らない。暫くたって裏の戸が叩かれてるけどそれも知らない。寝たいんです!お休みなさい!
昼近くだろうか、ガガンと大きな音がした。
まるで借金取りが取りたてでもしてるみたいな。嫌、僕借金なんてしてないよ?
またゴガンと音がする。え?何…怖い。
まさか、僕の事がバレた?父も母も来た事があるのだから跡をつけられていたの?
急いで最低限の物を持つ。逃走するのに物は持っていけない。足がつくから。お金と旅に必要な着替えだけ持つ。裏庭にも回られてるだろうからポニ太達も連れ出せないだろう。屋根裏から隣の空き店舗へ移動する。そこの窓からそっと確認して外へ出た。裏通りを通って……どこへ行こう。
って…待って…この声…アーノルド?!
ぐるりと回って水路側から見てみると、確かにアーノルドだった。どういう事だろうと思っていると店の扉を壊して開けたらしい。
…ちょっと!!僕のお店!!何してるの?!
そして、ボロボロ涙流して泣いてる所を爺に保護された。…で、激怒の父が目の前に。
父の激怒は今までに無いくらいのものだったらしい。
店に帰って、すぐに直された扉と店の2階で爺に世話されてた僕は大変な発表が国王からされていたのを知らなかった。
アーノルドは僕が元第一王子と知って狼狽えたり悩んでいるように見えたけど今は落ち着いたようだ。なぜか毎日店に来て手伝ってくれるけど。
さて、朝も早くから来た人を中に入れて朝ご飯を食べさせる。その間に水運びと外の掃除…ガタゴトと荷車を引いて戻ってくると…また青い顔して飛んでくる。 あのねー僕はもう一般人なの、だからこういう仕事は当たり前なの。……聞いて無いな。
今日もお客さん達は多い。あの花祭りのダンスの時、アーノルドと僕が踊ってるのを見て一部のお嬢さん達がキャァキャァ言っていた。
おそらく“Ωを愛でる会”の方達だろうと思う。
“Ωを愛でる会”というのは昨日僕も聞いたばかりなのだが、αに愛されてるΩを見て幸せになる人達の集まりなんだって。
αがアーノルドでΩが僕、あってるけどそこまで愛されてる感は無いよ?…うん、番として気にしてるのか?いや、元王子だから気になってるような?
…まさか「違いますよ」なんて言えないからアハハと笑っておくけど、あぁー面倒。
色々とバレたから僕の素性設定も変えないといけなくなったし、何やら最近は爺とアーノルドでコソコソ話していて気になる。もぅ面倒な事が起こりすぎて嫌になってきちゃった。
…という訳で、僕はふて寝を決行した。
昨日、アーノルドと爺を帰して戸締まりを厳重にして、扉に2日間休みますと張り紙をした。
朝、ポニ太とポニ子を裏庭に出した後はこうしてふて寝してます。
何時もの時間頃に扉が叩かれてるけど知らない。暫くたって裏の戸が叩かれてるけどそれも知らない。寝たいんです!お休みなさい!
昼近くだろうか、ガガンと大きな音がした。
まるで借金取りが取りたてでもしてるみたいな。嫌、僕借金なんてしてないよ?
またゴガンと音がする。え?何…怖い。
まさか、僕の事がバレた?父も母も来た事があるのだから跡をつけられていたの?
急いで最低限の物を持つ。逃走するのに物は持っていけない。足がつくから。お金と旅に必要な着替えだけ持つ。裏庭にも回られてるだろうからポニ太達も連れ出せないだろう。屋根裏から隣の空き店舗へ移動する。そこの窓からそっと確認して外へ出た。裏通りを通って……どこへ行こう。
って…待って…この声…アーノルド?!
ぐるりと回って水路側から見てみると、確かにアーノルドだった。どういう事だろうと思っていると店の扉を壊して開けたらしい。
…ちょっと!!僕のお店!!何してるの?!
そして、ボロボロ涙流して泣いてる所を爺に保護された。…で、激怒の父が目の前に。
父の激怒は今までに無いくらいのものだったらしい。
店に帰って、すぐに直された扉と店の2階で爺に世話されてた僕は大変な発表が国王からされていたのを知らなかった。
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