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アイーダと再会
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ルイードと仲直りしたのは嬉しい。
でも嬉しさだけじゃなくて‥アイーダへの罪悪感がある。
だってアイーダの気持ちを知っているから。
私がルイードと幸せになるなんて‥
考えても仕方ないのはわかってる。
アイーダはここには戻ってこられない。
私が向こうの世界に戻れないように。
ルイードと離れた後もずっと考えてしまう。
「アイーダ、私ルイードの側にいていいの?アイーダに会って今の気持ちを知りたいよ‥」
薄暗い部屋のベットの中でぼんやりと考えながら眠った。
「コトミ‥コトミ‥」
ん?誰?
「コトミ!」
パチと目を開けたら前に見た真っ白い空間にいた。
「夢で会えるって言ったのになかなか会いに来てくれないし、このまま身体と魂が融合されちゃって会えないかと思ったわよ!」
いきなりアイーダが抱きついてきた。
初めて会った時のお淑やかなお姫様はどこにいった?
キャラ変わってない?
よく見ると薄くなっているアイーダ。
初めて会った時はあんなにはっきり見えていたのに。
えっ?
何ここ‥
「夢の中って事になるかな?」
アイーダは笑っている。
アイーダは私と自分の身体をジーと見る。
「だいぶ薄いわね‥」
アイーダが苦笑いをする。
私がアイーダと会いたいと願えば、こうして会えたらしい。
そういえば、夢で会いましょうって最初にそんな事が言ってたような?
いきなり死んで混乱してたから、その辺りの話が今ひとつ入っていなかった。
アイーダは少し気まずそうに話し出した。
「どう、そっちの世界は?辛くない?」
私とアイーダは違う世界で過ごした事を色々話した。
アイーダの話から私の家族もみんな、元気だと知った。
よかった。
「ルーランに黙っていてくれてありがとう。私の心残りだったの。でも、時間がなかったし、あなたに先入観は持ってもらいたくなくて毒の事は説明できなかった。ごめんなさい。」
「アイーダは後悔してないの?ルーランさんを優先して死んでしまって。」
悲しげにアイーダは笑う。
「後悔はしていないと思う。でも‥コトミの世界に行って家族の温もりや自由を知ったの。」
うん、そうだと思う。
私もこんなに世界が違うのかと驚いた。
こっちの世界から日本に行ったアイーダも驚きの連続だっただろう。
「その世界が当たり前だと思ってたけど、自由に生きてきたコトミを窮屈な世界に閉じ込めてしまった。その事は後悔してる。聖女という役割を押し付けてしまった‥」
アイーダは私が今いる世界に馴染んでないのがわかっているのだろう。
そうだね‥
きっと一生理解できないし、馴染めない世界だと思う。
だけど‥
「アイーダ、ごめんなさい」
「なにを謝っているの?」
「ルイードを好きになった事。アイーダが何より大切にしていた人なのに。」
「気にしなくていいわ。お互いに思い合ってるみたいね。あなたに対するルイードの言動にびっくりしたわ。そんなタイプだったのね。わたしの時と大違い。コトミとルイードがうまくいってよかった。」
ルイードの話をした時、アイーダは本当に驚いた顔をしていた。
本当にそう思っている?
無理してない?
私の表情をみて、心を読んだようにアイーダが言う。
「心からそう思っているわよ。コトミを聖女としてその世界に押し込めてしまった罪悪感がずっとあったの。でも、それだけじゃなかったってわかったから。幸せになって欲しい。」
ニッコリとアイーダは笑う。
「でも、アイーダの好きな人でしょう?」
「狭い世界で側にいる人だったから、依存だったと今なら思う。」
アイーダは悲しそうに微笑んだ。
依存‥
側にルイードしかいなかった聖女にとっての心の安らぎをそういう風にとるかもしれない。
私も元の世界を知らなかったら、無意識にそう思ってしまうだろうなと思う。
「実を言うと‥私も告白されて付き合おうと思っている人がいるの。これで、コトミに罪悪感なく付き合えるわ。」
顔を赤らめながらアイーダはいう。
「えっ?アイーダが気にいる人がいたの ?私の近くの人だよね?誰?気になる!」
「岡田先輩っていう人。」
岡田先輩?誰それ?
一生懸命、思い返す。
「図書委員会で一緒の一つ上の先輩よ。」
アイーダが助け舟を出してくれる。
あー、あの。
影がうすい‥
同じ図書委員会にいたな、そんな人。
私と接点なんかその委員会でしかない。
学年も違うし、委員会でしか口を聞いたことなかったけど。
「コトミの世界を勉強するのに図書室で本を読み漁っていたのよね。そしたらいつも図書室にいて、なにも知らない私に色々な事を教えてくれたの。」
「アイーダ、そんなに簡単に惚れてたらダメだよ。」
深層の聖女様は惚れっぽいのかも知れない。
近くにいる優しい人をみんな好きになるのだろうかと不安になる。
「違うわよ!簡単に惚れているわけではないわ。一緒にいて心が癒されるというか、ずっと側に居たいというか。」
うん、アイーダは恋する女子高校生の顔だ。
「アイーダ、おめでとう。うまくいくといいね。」
岡田先輩はあまり知らないが、悪い人ではなかったと思う。
目立つタイプではないけど、穏やかな人だ。
「だいぶ身体に魂が馴染んできた。会えるのはこれが最後になると思う。コトミこそ幸せになって。」
アイーダと抱き合った。
同じ顔同士で抱き合うっていうのも変な感じだね‥
でも嬉しさだけじゃなくて‥アイーダへの罪悪感がある。
だってアイーダの気持ちを知っているから。
私がルイードと幸せになるなんて‥
考えても仕方ないのはわかってる。
アイーダはここには戻ってこられない。
私が向こうの世界に戻れないように。
ルイードと離れた後もずっと考えてしまう。
「アイーダ、私ルイードの側にいていいの?アイーダに会って今の気持ちを知りたいよ‥」
薄暗い部屋のベットの中でぼんやりと考えながら眠った。
「コトミ‥コトミ‥」
ん?誰?
「コトミ!」
パチと目を開けたら前に見た真っ白い空間にいた。
「夢で会えるって言ったのになかなか会いに来てくれないし、このまま身体と魂が融合されちゃって会えないかと思ったわよ!」
いきなりアイーダが抱きついてきた。
初めて会った時のお淑やかなお姫様はどこにいった?
キャラ変わってない?
よく見ると薄くなっているアイーダ。
初めて会った時はあんなにはっきり見えていたのに。
えっ?
何ここ‥
「夢の中って事になるかな?」
アイーダは笑っている。
アイーダは私と自分の身体をジーと見る。
「だいぶ薄いわね‥」
アイーダが苦笑いをする。
私がアイーダと会いたいと願えば、こうして会えたらしい。
そういえば、夢で会いましょうって最初にそんな事が言ってたような?
いきなり死んで混乱してたから、その辺りの話が今ひとつ入っていなかった。
アイーダは少し気まずそうに話し出した。
「どう、そっちの世界は?辛くない?」
私とアイーダは違う世界で過ごした事を色々話した。
アイーダの話から私の家族もみんな、元気だと知った。
よかった。
「ルーランに黙っていてくれてありがとう。私の心残りだったの。でも、時間がなかったし、あなたに先入観は持ってもらいたくなくて毒の事は説明できなかった。ごめんなさい。」
「アイーダは後悔してないの?ルーランさんを優先して死んでしまって。」
悲しげにアイーダは笑う。
「後悔はしていないと思う。でも‥コトミの世界に行って家族の温もりや自由を知ったの。」
うん、そうだと思う。
私もこんなに世界が違うのかと驚いた。
こっちの世界から日本に行ったアイーダも驚きの連続だっただろう。
「その世界が当たり前だと思ってたけど、自由に生きてきたコトミを窮屈な世界に閉じ込めてしまった。その事は後悔してる。聖女という役割を押し付けてしまった‥」
アイーダは私が今いる世界に馴染んでないのがわかっているのだろう。
そうだね‥
きっと一生理解できないし、馴染めない世界だと思う。
だけど‥
「アイーダ、ごめんなさい」
「なにを謝っているの?」
「ルイードを好きになった事。アイーダが何より大切にしていた人なのに。」
「気にしなくていいわ。お互いに思い合ってるみたいね。あなたに対するルイードの言動にびっくりしたわ。そんなタイプだったのね。わたしの時と大違い。コトミとルイードがうまくいってよかった。」
ルイードの話をした時、アイーダは本当に驚いた顔をしていた。
本当にそう思っている?
無理してない?
私の表情をみて、心を読んだようにアイーダが言う。
「心からそう思っているわよ。コトミを聖女としてその世界に押し込めてしまった罪悪感がずっとあったの。でも、それだけじゃなかったってわかったから。幸せになって欲しい。」
ニッコリとアイーダは笑う。
「でも、アイーダの好きな人でしょう?」
「狭い世界で側にいる人だったから、依存だったと今なら思う。」
アイーダは悲しそうに微笑んだ。
依存‥
側にルイードしかいなかった聖女にとっての心の安らぎをそういう風にとるかもしれない。
私も元の世界を知らなかったら、無意識にそう思ってしまうだろうなと思う。
「実を言うと‥私も告白されて付き合おうと思っている人がいるの。これで、コトミに罪悪感なく付き合えるわ。」
顔を赤らめながらアイーダはいう。
「えっ?アイーダが気にいる人がいたの ?私の近くの人だよね?誰?気になる!」
「岡田先輩っていう人。」
岡田先輩?誰それ?
一生懸命、思い返す。
「図書委員会で一緒の一つ上の先輩よ。」
アイーダが助け舟を出してくれる。
あー、あの。
影がうすい‥
同じ図書委員会にいたな、そんな人。
私と接点なんかその委員会でしかない。
学年も違うし、委員会でしか口を聞いたことなかったけど。
「コトミの世界を勉強するのに図書室で本を読み漁っていたのよね。そしたらいつも図書室にいて、なにも知らない私に色々な事を教えてくれたの。」
「アイーダ、そんなに簡単に惚れてたらダメだよ。」
深層の聖女様は惚れっぽいのかも知れない。
近くにいる優しい人をみんな好きになるのだろうかと不安になる。
「違うわよ!簡単に惚れているわけではないわ。一緒にいて心が癒されるというか、ずっと側に居たいというか。」
うん、アイーダは恋する女子高校生の顔だ。
「アイーダ、おめでとう。うまくいくといいね。」
岡田先輩はあまり知らないが、悪い人ではなかったと思う。
目立つタイプではないけど、穏やかな人だ。
「だいぶ身体に魂が馴染んできた。会えるのはこれが最後になると思う。コトミこそ幸せになって。」
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