【完結】愛する者を手に入れる事が皇帝になる条件です

みやちゃん

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恋愛相談

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マルクスと一緒にフィンを落とす計画を立てていく。
アイルーナは真剣だ。
マルクスはこれなら政務をしてたら何ぼかマシだと思うくらいグッタリしていた。

いくつか案が出た。

1.主従関係をやめる
2.二人の距離を縮める
3.想いをきちんと伝える

「主と臣下じゃない関係にどうしたらなれるの?」
物心がついた時にはフィンデルは臣下だった。
ちがう関係になる方法をアイルーナは思いつかない。
「そんなの知るか。だいたい臣下に惚れたことなどないんだ。やり方など知るわけないだろ。」
そんな面倒くさいところに惚れるなと言いたい。

臣下は臣下だ。
恋愛対象ではない。
そもそも王族は、恋愛をしている場合じゃない。
自分にだって決められている婚約者はいる。
帝国がおかしいんだと心から言いたい。

「役に立たないわね。」
残念そうにマルクスを見るアイルーナ。

「でも距離は近いわ。いつも一緒にいるし。」
嬉しそうにアイルーナは言う。
護衛だから守ることのできる距離にいるのは当たり前だろう。
距離を縮めるの意味を間違っていると突っ込みたい。

「大好きとか愛してるとは言っていなくても、この間婚約者だと伝えたもの。フィンだって意識してくれているはずよ。そういえば、婚約の話はどうなったのだろう?」
ゴタゴタですっかり忘れていた事をアイルーナは思い出した。

「おいおい、そう言う大事な事はサッサと話し合っておけよ。あいつ、全く融通がきかないぞ。」

「そうなのよね、真面目なの。そこが良いところなんだけど。」

お前が適当すぎるんだと言いたい。
口が裂けても言えないが。
アイルーナの身分は属国の王太子であるマルクスより格段に上だ。
このような態度で話すことができるのもアイルーナがそれを許しているから。

「そもそもどうしてそんなに即位を急ぐんだ?帝王学をその歳でクリアしている皇帝ただ一人の実子。実力主義の帝国は男子優先などもなかったはずだ。」

アイルーナの手をジッと見てマルクスはいう。

「ペンだこや剣だこをどれだけ潰した?何をそんなに焦っている?」

「‥貴方もなかなか目ざといわね。」

アイルーナは自分の右手を見て
「こんなものでは、まだまだ足りない。私にはどうしてもやらないといけない事がある。その為に早く皇帝になる必要があるのよ。」

悲しそうな、それでいて厳しい表情のアイルーナを見てマルクスはドキリとする。
こういう時のアイルーナは皇族だと思わせるオーラを出す。
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