【完結】聖騎士を死なせた聖女は平民として生きる?

みやちゃん

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アリアがレピアとの面会を思い返している中、ノルディはアリアの言葉を頭の中で繰り返していた。

「レピアがおびえている?」
ノルディは思い当たる事がなかった。
最近のレピアは精神面も安定していたし、ノルディに対しても好意的に対応してくれている。
笑う事も増えた。

ノルディはキョトンとした顔をしてアリアを見つめた。

「ノルディ様は聖女様の為に死にかけた事がありますか?」

「…?ああ、レピアが死にかけていた時、私の命で救おうとしたな。私よりレピアの命を選ぶのは当たり前だろう?」
ノルディは何を当たり前のことを言うのだと腑に落ちない顔をしている。

「は?そんな報告はなかっただろう?お前、死ぬところだったのか?」
兄である皇太子は焦りながら聞いた。

「別に報告する事でもないでしょう?国のためにもレピアが最優先なのだから。」

「いや、そういう意味じゃない。私達は家族だ。お前を失うのを良しとするわけないだろう!」

「ですが、レピアの存命が最優先です。これからだってレピアを助ける為なら迷わず命も捨てます。」
ノルディは命を捨てる事に全く迷いはなかった。

皇太子はそんなノルディに呆れていた。

聖女様は確かに大切だ。
命の危機にあれば私だって必死になり助けようとするだろう。
国の為なら命もかけるかもしれない。

だが、それはあくまで最終手段だ。
聖女様もノルディも命を大切にしてもらいたい。
そんな皇太子の思いはノルディにはわからないだろう。

聖女様しか見えていない…

アリアもまたため息をついた。
本当に馬鹿な皇子だと思った。
それが聖女様を追い詰めているのに気づかないなんて。

「あなたがその考えを捨てない限り聖女様は手に入りませんよ。」
アリアは聖女様がノルディを愛していない、離れると言った時の辛そうな顔を思い出していた。
そんな事を聖女様は思っていないのだろうとアリアは思った。
ノルディ様も聖女様を大切にしている。
どうしてノルディ様の幸せの為に離れなければならないのか。

皇太子とノルディからの話でアリアはレピアの想いに行きついた。

「それが何の関係がある!」

「大ありですわ。聖女様は聖騎士を死なせたと自分を責めているのでしょう?あなたまで自分のために死んでしまったら耐えられると思いますか?」

「あれは愛していたアールの死だったからだ。」

「聖女様は皆の命を大切にされる方ではないですか?自分の命をかけて街を救おうとしたのでしょう?」

「それは…」

「それに私は聖女様はノルディ様に特別な感情をお持ちだと思います。これは女の勘です。」

アリアにそう言い切られるとノルディは考え込んでしまった。

「それはどんな感情だ?」
恐る恐るノルディはアリアに聞いた。
レピアの特別に思われている。
そう言われただけでノルディは胸が高鳴った。

「それは聖女様から聞いたらいいと思いますわ。聖女様自身が自覚していないかもしれませんが…」
アリアは優しく微笑んだ。

普段ノルディと喧嘩ばかりしているアリアが見せたその笑顔にノルディは眉を顰めた。

「アリアのそんな笑顔を見ると何かが起こりそうで怖い…」
ノルディは思わず本音が出てしまった。

アリアの顔から一瞬で優しい微笑みが消えた。
それからノルディはレピアとの関係改善の助けをアリアに求めるも口を聞いてもらえなかった。
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