【完結】闇落ちした聖女候補は神様に溺愛される

みやちゃん

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第1章

アリーティナの穢れ

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聖女の儀がおわり、聖女になったのは9人中2人だけだった。
神様から名前を呼ばれて結ばれる名付けの儀を初めて見た。
神様と結ばれ、幸せそうに笑っている先輩達をみると私まで嬉しくなった。
私も来年には神様と‥想像するだけで顔がにやける。
そんな事を考えていると無性に神様に会いたくなった。

聖女の儀にはマークバルダ様や初めてみる神々もいたので神様を探してみたけど、見つけられなかった。
ベンチ以外で会えるかもと期待した分、ちょっと残念な気持ちになっているとマークバルダ様が近寄ってきた。

「ヴォルティス様はこういう式典には出たことがない。会いたければ呼ぶぞ。きっとすぐに来てくれるはずだ。ヴォルティス様は聖女候補を優先するからな。」
しかも、呼び出されたと浮かれまくるヴォルティス様が目に浮かび、マークバルダは苦笑した。

マークバルダ様に気づかれる程キョロキョロと神様を探していたかと思うと恥ずかしくなる。
「忙しい神様を呼び出すなんて、滅相もないですよ!」
私は首と手を横にブンブン振った。

「忙しくはないと思うが。(どうせ聖女候補の映像みているだけだろうし)じゃあ、いつも通りで良いな。」
そういって微笑むとマークバルダ様は離れていった。

いつも通りのやりとり過ぎて私は気づいていなかった。
この短いマークバルダ様とのやりとりが人側にどんな衝撃を与えていたかなど‥
人と関わる神で一番偉いマークバルダ様が自分から話しかけ、微笑むなど今までなかったなど知る訳もなかったのだから。

聖女候補が神様達と交流するのはその神の聖女となるためだ。
リーナはマークバルダ様の聖女となるのではないかとの噂が流れた。






ラリーン先生も聖女の儀が終わり落ち着いたため、久しぶりに補習が再開された。
アリーティナの件を相談したくてこの時を待ちに待っていたのだ。

「ラリーン先生、相談したいことがあります。授業の前に良いですか?」
私のあまりに真剣な顔にラリーン先生も何かを感じ取ったのかすぐに許可をくれた。

「実はアリーティナ様の様子が‥」
バーンと扉が開けられ話をすすめられなかった。
扉の方向をみるとアリーティナがすごい形相をして立っている。

アリーティナを見て私の対応が遅すぎた事がわかった。
もう、穢れをうもうとしている。
負の感情が渦巻いていた。

ラリー先生も気づいたらしく、ゴクリと唾をのんだ。
「アリーティナ嬢!すぐに呼吸を整えなさい。感情のコントロールを‥」

「うるさい!お前は黙っていなさい!」
アリーティナはラリーン先生を睨みつけ、私の方に近づいてきた。

「お前が神を使って神官長に言いつけたの?」
アリーティナは私に憎しみの視線を向けている。

「言いつける?何の事?」
私には何の話かさっぱりわからなかった。
確かに今からラリーン先生に相談しようとは思っていたけど。

アリーティナは鼻で笑う。
「お前でなければ私に危害を加えられていると誰がいうの!私はここで一番偉いのに!あの神官長、マークバルダ様から苦情がきたと私に注意してきて!」

アリーティナの体がフルフルと震え、全身から強い怒りを感じる。

「マークバルダ様?」
なぜ、マークバルダ様がそんな事を‥
そんな話なんてした事がない。

「あなたがマークバルダ様の聖女となるという、あの噂は本当だったのね!」

えっ?噂?
マークバルダ様の聖女になる?
何でそんな噂が流れているの?

何が起こっているのかわからない私は呆然と立ち尽くしていた。

「アリーティナ嬢!」
ラリーン先生の叫び声で我にかえると私に向かいアリーティナは右手を振り上げていた。

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