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しおりを挟む国王の政務官としてミルアージュが任命された。
国王の補佐官ではなく、パートナーとなる政務官は発言権も増す。
ルーマンで初の女性政務官となった。
貴族達は驚き、相談をされる事がなかったクリストファーは怒り心頭だった。
「どういう事だ!」
バンっと扉を乱暴に開き、執務室にクリストファーが入ってきた。
「お前、国王に対する礼儀というものがないな。」
国王はクリストファーに冷たい視線をむける。
国王の横にはミルアージュが立っている。
その様子を見たクリストファーは国王をにらみつける。
「なぜ、ミアが国王の政務官になるんだ!」
「国王が自分の政務官を決めて何が悪い。護衛としても優秀だろう。」
挑発的な国王の様子をハラハラしながら大臣や補佐官達は見つめている。
「ミアは王太子妃だ。国王の政務官など務まらない。」
「それは私が決める事だと言っている。何度同じ事を言わせる?」
フフンと国王は鼻でクリストファーを笑った。
大臣や補佐官達は外に出され、執務室には国王、クリストファー、ミルアージュのみが残った。
「…」
クリストファーの代わりに声を出したのはミルアージュだった。
「クリス、相談しなくて悪かったわ。でも、私はその話を受けたの。わかって。」
ミルアージュは真っ直ぐにクリストファーを見つめる。
「自分の意思か?」
クリストファーはミルアージュに聞く。
ミルアージュはコクっと縦に首を振った。
クリストファーはハァと大きく息を吐いた。
「わかった。ミアの望みなら我慢しよう。だが、半年だけだ。それ以上は認められない。」
「ありがとう、クリス。」
ミルアージュはニッコリと笑う。
国王は意外そうな顔をした。
「半年も構わないのか?」
クリストファーがミルアージュを国王のそばに置く事を許しただけでなく、半年の時間すら構わないと言っている。
「ああ、そのくらいで結果は出るだろう。私はミアを最優先にする。それで、このまま対立したフリをしておいた方が良いか?」
「そうしてもらえると有り難い。お前はだませないな。」
国王は苦笑いをした。
「当たり前だ。」
クリストファーも国王とミルアージュの意図がわかっているのだ。
「今回はミアが父上に賛同したから協力する。だが、次からは私のやろうとしている事に横槍を入れないでほしい。」
クリストファーはミルアージュを抱きしめて国王を睨みつけている。
「その態度は父親いや、国王に向けていうものではないないだろう。」
国王はため息をつく。
そう言いながらも国王とクリストファーの間にはしっかりとした絆がある。
相手がやろうとしている事を理解し、どう協力すれば良いのかわかっている。
「フフフッ、二人は似てますね。」
ミルアージュはつい笑ってしまった。
「どこが!」
とハモる二人を見て余計に笑いがこみ上げくるミルアージュだった。
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