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次の日もクリスマス延長戦
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「今日は神社周辺なんですね。」
「うん。ミズキにとっては見慣れているのかもしれないけど。」
今日は前と同じに一日遅れのクリスマスを神社周辺でぶらつきながら送っていたが、クリスマスを祝い終えても商店街ではまだしてくれるらしく、珍しく延長戦になっていた。だからこっちを選んだんだけど。
「あ、ほらミズキ。チーズケーキセットだって。」
新しく構えられた店もあってケーキセットの種類がチョコレート、カスタードプディング、チーズケーキとあった。イチゴの半切りが載せられているのがクリスマス仕様のようだ。
「チーズケーキ……。」
ミズキがまた、ケーキにときめいている。
「入ってみようか。」
「はいっ。」
ということで、中でドリンクも飲めるケーキ屋に入ってみることに。
「小さいですね。」
「でも空いている。」
軽減税率の影響はここにも出ているのか、クリスマスは家で祝いたいのかは不明だが、ケーキは持ち帰りの客が多く、中でドリンクまで頼んでケーキを食べる人の数は少なかった。俺はコーヒー、ミズキはミルクティーを頼んだため待っているがドリンク自体も他にも種類は豊富だから力は入っていると言えよう。
「お待たせしました。チーズケーキセットになります。」
切ったケーキにイチゴと生クリーム、ベリーソースがかかったチーズケーキがやってくる。
「綺麗ですね、正さん。」
「うん。ケーキは盛り付けが綺麗だよね。」
テイクアウトより盛りをサービスしてもらえたみたいでこういうところからも努力が伺える。2パーセントでも得したと思ってもらえないとなんだな。
「とりあえず食べてみようか。」
「はい……こっちも美味しい。」
「うんうん。次はどこ回ろうか、ミズキ。」
「はい。正さんにはここの、美味しいものを教えてもらいましたが。
他に食べ物以外で回るところってあります?」
「それだとショッピングセンターか、図書館か、あとは体育館かな。
他にも小さな器を扱っている店はあるけど。」
「昨日、回った土産物みたいなところですか?」
「他にも変わった小物屋さんとか生活雑貨とかもあるよ。
まあでも、商店街だと大体食べ物屋さんか雑貨、陶器屋になっちゃうかな。」
「食べ物だけでもこんなにあるんだからすごいんですけどね。」
「うん、そうだね。雑貨も食べ物も、結構種類もあるからみるだけでもいいと思うよ。」
「はい。中華の飲茶を扱った屋台も気になります。」
「飲茶……ああ。蒸し餃子とか肉まんとかね。」
稲荷神社近くには中華料理屋もあって、店先では肉まんや小籠包、シュウマイに餃子と軽くつまめるおやつ代わりの点心も出していた。
「それなら今日は食べ歩きでもする?」
「はいっ。」
ということで歩いて回ることに。
「正さん、まだ栗の稲里焼きが売っています。」
「うんうん。」
「正さん、こっちは焼き立てバター饅頭だそうです。」
「それも買っていこうか。」
「正さん、焼き鳥もあります。向かいは稲荷寿司です。」
「夕飯の分にもなっちゃうね。」
というわけでクリスマス二日目は食べ歩きになった。
「正さん。こっちは器がいっぱいですね。」
「陶器屋さんだからね。」
食べまわった後は雑貨屋も回ることにして、日用品と陶器を眺めている。
「陶器のコーヒー用のミルクポットとかもあるんですね。」
「小さくてかわいいよね。」
「とても安いですが、陶器でどうやってこれを作るんでしょうか。」
「確かに。成形だけでもちまちましていそうだね。」
こんな小さな器を形よく作れるのだから職人さんの技術はすごいんだなと改めて思ったのだった。
「試しに買ってみようか。」
「はい。」
このミルクポット、その後、小さな計量カップ代わりになり、ドリンクやパンケーキ、コーヒーゼリーやヨーグルトのシロップ入れにしたり、調理時のタレを図るときなどに重宝するようになったのである。見た目もいいからあれば出してしまうものになった。
「後は豆皿に、さらに小さい豆皿。」
「これは金平糖入れとか、小さなお菓子をお茶と飲みたくなった時とかに。」
「正さん、陶器に詳しいんですね。」
「一応、ここの人だからね。」
俺も親に連れられて陶器市とかには行って、お店の人から説明を聞くぐらいのことはしていたのだった。
「小さいものですが用途を聞くと欲しくなりますね。」
「俺もそろそろ、茶碗も買い換えたいって思っていたし、そういうのもないかな。」
「茶碗。今だと涼しげな色のものや柄もありますね。」
「そうだね。季節に合わせて作っているところもあるから。」
凝っている人は四季に応じて器を変えたりもするし。でもそれは祝い事やお客さんが来たぐらいで茶碗でそれをするのは聞いたことなかったけど、する人はするのだろう。桜とか、ひまわりとか、モミジとか、ツバキの柄とかな。
「あ。ブドウとリスだ。」
俺は葡萄と栗鼠(りす)の柄の器を見つけた。
「なんかあるんですか?」
「武道を立っする、だっけかな。ブドウとリスは。
縁起がいいから武士に好かれていたんだ。根付とかにあるんだよ。」
その前には、葡萄はたくさんの実をつけるのと、栗鼠は多産で、どちらも子だくさんに結び付くから縁起がいいとされているのもあったけど、ミズキに言っても俺のことでまた心配するだろうから言わなかった。
「ほうほう。」
「そういうのは関係なくても、葡萄と栗鼠だからデザインとしても外さないと思うけど。」
「正さんも買われますか?」
「季節は秋を過ぎても、こういうのは関係ないだろうし、これでいいかな。」
というわけで、俺の買い物もしたのだった。ちなみにミズキには客人用の器を用いて貰っていた。
「うん。ミズキにとっては見慣れているのかもしれないけど。」
今日は前と同じに一日遅れのクリスマスを神社周辺でぶらつきながら送っていたが、クリスマスを祝い終えても商店街ではまだしてくれるらしく、珍しく延長戦になっていた。だからこっちを選んだんだけど。
「あ、ほらミズキ。チーズケーキセットだって。」
新しく構えられた店もあってケーキセットの種類がチョコレート、カスタードプディング、チーズケーキとあった。イチゴの半切りが載せられているのがクリスマス仕様のようだ。
「チーズケーキ……。」
ミズキがまた、ケーキにときめいている。
「入ってみようか。」
「はいっ。」
ということで、中でドリンクも飲めるケーキ屋に入ってみることに。
「小さいですね。」
「でも空いている。」
軽減税率の影響はここにも出ているのか、クリスマスは家で祝いたいのかは不明だが、ケーキは持ち帰りの客が多く、中でドリンクまで頼んでケーキを食べる人の数は少なかった。俺はコーヒー、ミズキはミルクティーを頼んだため待っているがドリンク自体も他にも種類は豊富だから力は入っていると言えよう。
「お待たせしました。チーズケーキセットになります。」
切ったケーキにイチゴと生クリーム、ベリーソースがかかったチーズケーキがやってくる。
「綺麗ですね、正さん。」
「うん。ケーキは盛り付けが綺麗だよね。」
テイクアウトより盛りをサービスしてもらえたみたいでこういうところからも努力が伺える。2パーセントでも得したと思ってもらえないとなんだな。
「とりあえず食べてみようか。」
「はい……こっちも美味しい。」
「うんうん。次はどこ回ろうか、ミズキ。」
「はい。正さんにはここの、美味しいものを教えてもらいましたが。
他に食べ物以外で回るところってあります?」
「それだとショッピングセンターか、図書館か、あとは体育館かな。
他にも小さな器を扱っている店はあるけど。」
「昨日、回った土産物みたいなところですか?」
「他にも変わった小物屋さんとか生活雑貨とかもあるよ。
まあでも、商店街だと大体食べ物屋さんか雑貨、陶器屋になっちゃうかな。」
「食べ物だけでもこんなにあるんだからすごいんですけどね。」
「うん、そうだね。雑貨も食べ物も、結構種類もあるからみるだけでもいいと思うよ。」
「はい。中華の飲茶を扱った屋台も気になります。」
「飲茶……ああ。蒸し餃子とか肉まんとかね。」
稲荷神社近くには中華料理屋もあって、店先では肉まんや小籠包、シュウマイに餃子と軽くつまめるおやつ代わりの点心も出していた。
「それなら今日は食べ歩きでもする?」
「はいっ。」
ということで歩いて回ることに。
「正さん、まだ栗の稲里焼きが売っています。」
「うんうん。」
「正さん、こっちは焼き立てバター饅頭だそうです。」
「それも買っていこうか。」
「正さん、焼き鳥もあります。向かいは稲荷寿司です。」
「夕飯の分にもなっちゃうね。」
というわけでクリスマス二日目は食べ歩きになった。
「正さん。こっちは器がいっぱいですね。」
「陶器屋さんだからね。」
食べまわった後は雑貨屋も回ることにして、日用品と陶器を眺めている。
「陶器のコーヒー用のミルクポットとかもあるんですね。」
「小さくてかわいいよね。」
「とても安いですが、陶器でどうやってこれを作るんでしょうか。」
「確かに。成形だけでもちまちましていそうだね。」
こんな小さな器を形よく作れるのだから職人さんの技術はすごいんだなと改めて思ったのだった。
「試しに買ってみようか。」
「はい。」
このミルクポット、その後、小さな計量カップ代わりになり、ドリンクやパンケーキ、コーヒーゼリーやヨーグルトのシロップ入れにしたり、調理時のタレを図るときなどに重宝するようになったのである。見た目もいいからあれば出してしまうものになった。
「後は豆皿に、さらに小さい豆皿。」
「これは金平糖入れとか、小さなお菓子をお茶と飲みたくなった時とかに。」
「正さん、陶器に詳しいんですね。」
「一応、ここの人だからね。」
俺も親に連れられて陶器市とかには行って、お店の人から説明を聞くぐらいのことはしていたのだった。
「小さいものですが用途を聞くと欲しくなりますね。」
「俺もそろそろ、茶碗も買い換えたいって思っていたし、そういうのもないかな。」
「茶碗。今だと涼しげな色のものや柄もありますね。」
「そうだね。季節に合わせて作っているところもあるから。」
凝っている人は四季に応じて器を変えたりもするし。でもそれは祝い事やお客さんが来たぐらいで茶碗でそれをするのは聞いたことなかったけど、する人はするのだろう。桜とか、ひまわりとか、モミジとか、ツバキの柄とかな。
「あ。ブドウとリスだ。」
俺は葡萄と栗鼠(りす)の柄の器を見つけた。
「なんかあるんですか?」
「武道を立っする、だっけかな。ブドウとリスは。
縁起がいいから武士に好かれていたんだ。根付とかにあるんだよ。」
その前には、葡萄はたくさんの実をつけるのと、栗鼠は多産で、どちらも子だくさんに結び付くから縁起がいいとされているのもあったけど、ミズキに言っても俺のことでまた心配するだろうから言わなかった。
「ほうほう。」
「そういうのは関係なくても、葡萄と栗鼠だからデザインとしても外さないと思うけど。」
「正さんも買われますか?」
「季節は秋を過ぎても、こういうのは関係ないだろうし、これでいいかな。」
というわけで、俺の買い物もしたのだった。ちなみにミズキには客人用の器を用いて貰っていた。
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