軽い創造神は人使いが荒い

夜桜すず

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第2章

#5

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「いいですか、
    暇はないので、
    戦いながらの説明になります」

「他に選択肢がないのは
    分かってるよ……」

「追い詰められて発揮する力というのも
    バカにできませんからね?」

挑戦的に笑うアイリス。

……この子が性格悪いの
なんとなく分かってきたわ。

「勇者は、剣をもっています」

「じゃないと戦えないでしょう」

「なんて言うんですかね、
    勇者には剣が付属してる、みたいな?」

「そこんとこ詳しく」

「剣が現れるように願ってください」

願ってくださいって…………
……そうね、ここは常識が通用しない。
つべこべ言ってらんないんだな。

「いでよ、剣!」

開き直って、それっぽく叫んでみた。

すると、いつのまにか私の手には
青い日本刀が握られていた。

「わー、また見たことない剣ですね。
    また予想を裏切ってくれますね。
    次も楽しみにしてます。」

「能天気なこと言ってないで
    はやく次を教えなさいよ!
    デビルが目の前にいるんだから!!」

目を爛々と光らせ、肩をいからせて
こちらを見下ろすデビルは、
私を萎縮させるには充分すぎる程
こわかった。
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