3 / 33
第1章「失敗」②
しおりを挟む
この駅に来るのはどれくらいぶりだろうか。もしかすると年単位で来ていないのかもしれないが、駅の周辺はほとんど変わり映えがしていない。駅の目の前にある飲食店街を歩く。サラリーマンをしていた頃は毎日のように利用していた中華料理屋のチェーン店、牛丼屋、ファストフード店、どこも人で溢れている。ここしか開いていないという気持ちが人をこんなにも駅前に集めてしまうのだろう。少し外れたラーメン屋も定食屋も外で人が待っている。並べばすぐに入れるのかもしれないが、僕はカウンターで両隣に人が座っているという状態が大の苦手だ。食べるスペースもなくなるし、知らない人が隣にいるだけで落ち着かない。おまけにその人の生活音が聞こえてきた日にはもう何も食べられなくなってしまう。これだけ混んでいる以上、両隣に人がいる可能性は極めて高い。僕はお店でご飯を食べることを半ば諦めた。
それならば買って帰ろう、と思ったときに僕は気がついた。空腹ではあるが、特に食べたいものがない。買ってまで食べるほどのものが見つからない。そう思うとこの空腹すらもう感じなくなってきて、もう食べなくていいや、という気持ちになってくる。そうして食べなかった日が幾度となくあった。とりあえず駅に内接するビルを巡って、それでもピンとこなければ帰ろう、そう決めて再び駅へと足を進める。
駅ビルの1Fは食品フロアになっている。お惣菜店を覗くと、揚げ物や天ぷらといった色とりどりのお惣菜が並んでいたが、特に心を動かすようなものはなかった。パン屋も通ったけれど、夜ご飯にパンを食べるくらいなら、コンビニで買った方がマシだ。
やはりこのまま帰ろうか、と思っていると、寿司を売る弁当店から威勢の良い声が聞こえてきた。感染症対策でいつもよりも早く店を閉めるから、今からお寿司を半額で売ります、という概要で、年季の入った女性の声がフロアにこだましている。
「半額」という言葉と「いつもは違うけれど」という響きに誘われて、僕はその寿司が並ぶショーケースを覗き込んだ。見慣れた寿司ネタの中にカニやウニが見える。値段を見ると千円を少し超えるくらいだ。これが半額になるのなら、と僕は手を伸ばした。もう頭の中は先ほどまでの空腹を忘れるほどの倦怠感などは消し飛んで、夜ご飯を寿司にすることでいっぱいになった。ついでに目に入ったサーモンの寿司も手に取り、僕は数人並ぶレジに並んだ。威勢よく販売している女性は、レジ打ちをしながらの接客も同じようなテンションで行っている。職人気質なのだろうか。大きい声なのに耳障りでない、心地よいリズムだった。その声をどこかで聞いたことがあるような気がしたけれど、僕にはそれが誰のものか分からなかったし、また、故郷から遠く離れて暮らす僕に、年配の知り合いなど、仕事関係以外でほとんどいないので、恐らく人違いだろうと思った。
僕の順になり、女性に寿司を手渡す。女性は受け取ってレジを打とうとして僕を一瞬見ると、その手を急に止めた。と同時に威勢のよい呼び込みも止めてしまった。何事か、と思っていると、女性が僕に静かに微笑みかける。
「久しぶりですね、元気にしていましたか」
やはり知っている人だったらしい、60代くらいに見える女性の顔をもう一度よく見てみたけれど、僕にはそれが誰か分からない。もしかすると誰かと間違えられているのか、と思って答えようとしたけれど、
「20年近く経つのかしら…あの子とは会えなくなったけれど、あなたは立派になられた」
と続けて話す女性の目は潤んでいるように見え、一瞬人違いだと答えることを躊躇ってしまった。20年ぶりということは僕は高校生であり、地元にいたから、多分本当に人違いなのだろう。けれど、あまりに優しく嬉しそうに微笑む女性の姿を見て、僕はここで自分がその人ではない、と言うことが残酷なのではないか、と言い知れぬ罪悪感が襲ってきたのだ。
「ご結婚は」
と訊かれて、僕は首を横に振った。
「そうですか、それは…。気にしなくていいので、早く良い人を見つけてくださいね」
幸せそうな顔が少しだけ曇る。僕が結婚していないことで誰かが悲しそうな顔をするなんて人生で経験がなかったから、僕は戸惑った。戸惑いを消すように財布を取り出すと、
「会えて嬉しかったのでサービスです、お代はいりません」
と制された。僕は人違いの罪悪感も相まって、でも、と引き下がらずにいたけれど、
「いいんです、だから、また姿を見せてください」
と言われ、ありがとうございます、と深々とお辞儀をし、店を後にした。
不思議な体験だった。浮いたお金で帰り道にビールを買い、帰路につく。人違いでもらった寿司を片手に僕は先ほどの女性のことを何度も何度も頭の中で巡らせた。本当に人違いなのか、僕が忘れているだけなのではないか、もし忘れているとしたら、彼女は一体誰なのか、色々な考えが頭に浮かんでは論理性や根拠のない空想で消えていった。威勢のいい中に感じた声の優しさは確かに聞き覚えがあった。彼女は僕に20年ぶりだと言った。遠く離れた故郷にいるはずの僕が彼女と接点を持つことが可能だろうか。もしかしたら彼女も僕と同じ故郷にいたのかもしれない、そこまで空想を巡らせたけれど、結局何も思い出すことが出来ずに、最終的にはやはり人違いなのだ、という結論になった。だとしたら彼女にとても悪いことをした。彼女は僕ではない誰かに20年ぶりに再会し、その嬉しさに心を躍らせたに違いない。そして半額になっているとはいえ寿司を無料にしてくれた。それが全部僕の嘘だったのだ。だとして、寿司を受け取ってしまった以上、もう今更謝ることもできない。
ならせめて、ボロが出ない程度に、また知り合いのふりをして寿司を買いに行くことが僕の贖罪になるような気がした。今度はちゃんと半額でなく定価で寿司をたくさん買おう。それでチャラだ。
頭の中ではもう彼女が知り合いかもしれない、という考えは消えていた。少しは残っていたのかもしれないが、もう忘れてしまったのだから思い出せない。だって忘れる、というのは跡形もなく消えてしまった後の状態で、思い出そうとしても、もうそこには何も残ってないのだから。それに僕は夢でも言われたとおりに忘れっぽいのだ。忘れてしまったことにいつまでも気持ちを囚われてはいられない。
そうしてもうすぐ家に着く、という頃、僕は忘れっぽいという性格とは裏腹に、さっき見た夢のことを鮮明に覚えていることを不思議に思った。
それならば買って帰ろう、と思ったときに僕は気がついた。空腹ではあるが、特に食べたいものがない。買ってまで食べるほどのものが見つからない。そう思うとこの空腹すらもう感じなくなってきて、もう食べなくていいや、という気持ちになってくる。そうして食べなかった日が幾度となくあった。とりあえず駅に内接するビルを巡って、それでもピンとこなければ帰ろう、そう決めて再び駅へと足を進める。
駅ビルの1Fは食品フロアになっている。お惣菜店を覗くと、揚げ物や天ぷらといった色とりどりのお惣菜が並んでいたが、特に心を動かすようなものはなかった。パン屋も通ったけれど、夜ご飯にパンを食べるくらいなら、コンビニで買った方がマシだ。
やはりこのまま帰ろうか、と思っていると、寿司を売る弁当店から威勢の良い声が聞こえてきた。感染症対策でいつもよりも早く店を閉めるから、今からお寿司を半額で売ります、という概要で、年季の入った女性の声がフロアにこだましている。
「半額」という言葉と「いつもは違うけれど」という響きに誘われて、僕はその寿司が並ぶショーケースを覗き込んだ。見慣れた寿司ネタの中にカニやウニが見える。値段を見ると千円を少し超えるくらいだ。これが半額になるのなら、と僕は手を伸ばした。もう頭の中は先ほどまでの空腹を忘れるほどの倦怠感などは消し飛んで、夜ご飯を寿司にすることでいっぱいになった。ついでに目に入ったサーモンの寿司も手に取り、僕は数人並ぶレジに並んだ。威勢よく販売している女性は、レジ打ちをしながらの接客も同じようなテンションで行っている。職人気質なのだろうか。大きい声なのに耳障りでない、心地よいリズムだった。その声をどこかで聞いたことがあるような気がしたけれど、僕にはそれが誰のものか分からなかったし、また、故郷から遠く離れて暮らす僕に、年配の知り合いなど、仕事関係以外でほとんどいないので、恐らく人違いだろうと思った。
僕の順になり、女性に寿司を手渡す。女性は受け取ってレジを打とうとして僕を一瞬見ると、その手を急に止めた。と同時に威勢のよい呼び込みも止めてしまった。何事か、と思っていると、女性が僕に静かに微笑みかける。
「久しぶりですね、元気にしていましたか」
やはり知っている人だったらしい、60代くらいに見える女性の顔をもう一度よく見てみたけれど、僕にはそれが誰か分からない。もしかすると誰かと間違えられているのか、と思って答えようとしたけれど、
「20年近く経つのかしら…あの子とは会えなくなったけれど、あなたは立派になられた」
と続けて話す女性の目は潤んでいるように見え、一瞬人違いだと答えることを躊躇ってしまった。20年ぶりということは僕は高校生であり、地元にいたから、多分本当に人違いなのだろう。けれど、あまりに優しく嬉しそうに微笑む女性の姿を見て、僕はここで自分がその人ではない、と言うことが残酷なのではないか、と言い知れぬ罪悪感が襲ってきたのだ。
「ご結婚は」
と訊かれて、僕は首を横に振った。
「そうですか、それは…。気にしなくていいので、早く良い人を見つけてくださいね」
幸せそうな顔が少しだけ曇る。僕が結婚していないことで誰かが悲しそうな顔をするなんて人生で経験がなかったから、僕は戸惑った。戸惑いを消すように財布を取り出すと、
「会えて嬉しかったのでサービスです、お代はいりません」
と制された。僕は人違いの罪悪感も相まって、でも、と引き下がらずにいたけれど、
「いいんです、だから、また姿を見せてください」
と言われ、ありがとうございます、と深々とお辞儀をし、店を後にした。
不思議な体験だった。浮いたお金で帰り道にビールを買い、帰路につく。人違いでもらった寿司を片手に僕は先ほどの女性のことを何度も何度も頭の中で巡らせた。本当に人違いなのか、僕が忘れているだけなのではないか、もし忘れているとしたら、彼女は一体誰なのか、色々な考えが頭に浮かんでは論理性や根拠のない空想で消えていった。威勢のいい中に感じた声の優しさは確かに聞き覚えがあった。彼女は僕に20年ぶりだと言った。遠く離れた故郷にいるはずの僕が彼女と接点を持つことが可能だろうか。もしかしたら彼女も僕と同じ故郷にいたのかもしれない、そこまで空想を巡らせたけれど、結局何も思い出すことが出来ずに、最終的にはやはり人違いなのだ、という結論になった。だとしたら彼女にとても悪いことをした。彼女は僕ではない誰かに20年ぶりに再会し、その嬉しさに心を躍らせたに違いない。そして半額になっているとはいえ寿司を無料にしてくれた。それが全部僕の嘘だったのだ。だとして、寿司を受け取ってしまった以上、もう今更謝ることもできない。
ならせめて、ボロが出ない程度に、また知り合いのふりをして寿司を買いに行くことが僕の贖罪になるような気がした。今度はちゃんと半額でなく定価で寿司をたくさん買おう。それでチャラだ。
頭の中ではもう彼女が知り合いかもしれない、という考えは消えていた。少しは残っていたのかもしれないが、もう忘れてしまったのだから思い出せない。だって忘れる、というのは跡形もなく消えてしまった後の状態で、思い出そうとしても、もうそこには何も残ってないのだから。それに僕は夢でも言われたとおりに忘れっぽいのだ。忘れてしまったことにいつまでも気持ちを囚われてはいられない。
そうしてもうすぐ家に着く、という頃、僕は忘れっぽいという性格とは裏腹に、さっき見た夢のことを鮮明に覚えていることを不思議に思った。
0
あなたにおすすめの小説
あなたの片想いを聞いてしまった夜
柴田はつみ
恋愛
「『好きな人がいる』——その一言で、私の世界は音を失った。」
公爵令嬢リリアーヌの初恋は、隣家の若き公爵アレクシスだった。
政務や領地行事で顔を合わせるたび、言葉少なな彼の沈黙さえ、彼女には優しさに聞こえた。——毎日会える。それだけで十分幸せだと信じていた。
しかしある日、回廊の陰で聞いてしまう。
「好きな人がいる。……片想いなんだ」
名前は出ない。だから、リリアーヌの胸は残酷に結論を作る。自分ではないのだ、と。
つまらない妃と呼ばれた日
柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リーシャは政略結婚で王妃に迎えられる。だが国王レオニスの隣には、幼馴染のセレスが“当然”のように立っていた。祝宴の夜、リーシャは国王が「つまらない妃だ」と語る声を聞いてしまい、心を閉ざす。
舞踏会で差し出された手を取らず、王弟アドリアンの助けで踊ったことで、噂は一気に燃え上がる――「王妃は王弟と」「国王の本命は幼馴染」と。
さらに宰相は儀礼と世論を操り、王妃を孤立させる策略を進める。監視の影、届かない贈り物、すり替えられた言葉、そして“白薔薇の香”が事件現場に残る冤罪の罠。
リーシャは微笑を鎧に「今日から、王の隣に立たない」と決めるが、距離を取るほど誤解は確定し、王宮は二人を引き裂いていく。
――つまらない妃とは、いったい誰が作ったのか。真実が露わになった時、失われた“隣”は戻るのか。
愛人を選んだ夫を捨てたら、元婚約者の公爵に捕まりました
由香
恋愛
伯爵夫人リュシエンヌは、夫が公然と愛人を囲う結婚生活を送っていた。
尽くしても感謝されず、妻としての役割だけを求められる日々。
けれど彼女は、泣きわめくことも縋ることもなく、静かに離婚を選ぶ。
そうして“捨てられた妻”になったはずの彼女の前に現れたのは、かつて婚約していた元婚約者――冷静沈着で有能な公爵セドリックだった。
再会とともに始まるのは、彼女の価値を正しく理解し、決して手放さない男による溺愛の日々。
一方、彼女を失った元夫は、妻が担っていたすべてを失い、社会的にも転落していく。
“尽くすだけの妻”から、“選ばれ、守られる女性”へ。
静かに離婚しただけなのに、
なぜか元婚約者の公爵に捕まりました。
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
私は、夫にも子供にも選ばれなかった。
その事実だけを抱え、離縁を突きつけ、家を出た。
そこで待っていたのは、最悪の出来事――
けれど同時に、人生の扉がひらく瞬間でもあった。
夫は愛人と共に好きに生きればいい。
今さら「本当に愛していたのは君だ」と言われても、裏切ったあなたを許すことはできない。
でも、子供たちの心だけは、必ず取り戻す。
妻にも母にもなれなかった伯爵夫人イネス。
過去を悔いながらも、愛を手に入れることを決めた彼女が辿り着いた先には――
天然だと思ったギルド仲間が、実は策士で独占欲強めでした
星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー本編8話+後日談7話⭐︎
ギルドで働くおっとり回復役リィナは、
自分と似た雰囲気の“天然仲間”カイと出会い、ほっとする。
……が、彼は実は 天然を演じる策士だった!?
「転ばないで」
「可愛いって言うのは僕の役目」
「固定回復役だから。僕の」
優しいのに過保護。
仲間のはずなのに距離が近い。
しかも噂はいつの間にか——「軍師(彼)が恋してる説」に。
鈍感で頑張り屋なリィナと、
策を捨てるほど恋に負けていくカイの、
コメディ強めの甘々ギルド恋愛、開幕!
「遅いままでいい――置いていかないから。」
離婚するはずの旦那様を、なぜか看病しています
鍛高譚
恋愛
「結婚とは、貴族の義務。そこに愛など不要――」
そう割り切っていた公爵令嬢アルタイは、王命により辺境伯ベガと契約結婚することに。
お互い深入りしない仮面夫婦として過ごすはずが、ある日ベガが戦地へ赴くことになり、彼はアルタイにこう告げる。
「俺は生きて帰れる自信がない。……だから、お前を自由にしてやりたい」
あっさりと“離婚”を申し出る彼に、アルタイは皮肉めいた笑みを浮かべる。
「では、戦争が終わり、貴方が帰るまで離婚は待ちましょう。
戦地で女でも作ってきてください。そうすれば、心置きなく別れられます」
――しかし、戦争は長引き、何年も経ったのちにようやく帰還したベガは、深い傷を負っていた。
彼を看病しながら、アルタイは自分の心が変化していることに気づく。
「早く元気になってもらわないと、離婚できませんね?」
「……本当に、離婚したいのか?」
最初は“義務”だったはずの結婚。しかし、夫婦として過ごすうちに、仮面は次第に剥がれていく。
やがて、二人の離婚を巡る噂が王宮を騒がせる中、ベガは決意を固める――。
皇帝陛下の寵愛は、身に余りすぎて重すぎる
若松だんご
恋愛
――喜べ、エナ! お前にも縁談が来たぞ!
数年前の戦で父を、病で母を亡くしたエナ。
跡継ぎである幼い弟と二人、後見人(と言う名の乗っ取り)の叔父によりずっと塔に幽閉されていたエナ。
両親の不在、後見人の暴虐。弟を守らねばと、一生懸命だったあまりに、婚期を逃していたエナに、叔父が(お金目当ての)縁談を持ちかけてくるけれど。
――すまないが、その縁談は無効にさせてもらう!
エナを救ってくれたのは、幼馴染のリアハルト皇子……ではなく、今は皇帝となったリアハルト陛下。
彼は先帝の第一皇子だったけれど、父帝とその愛妾により、都から放逐され、エナの父のもとに身を寄せ、エナとともに育った人物。
――結婚の約束、しただろう?
昔と違って、堂々と王者らしい風格を備えたリアハルト。驚くエナに妻になってくれと結婚を申し込むけれど。
(わたし、いつの間に、結婚の約束なんてしてたのっ!?)
記憶がない。記憶にない。
姉弟のように育ったけど。彼との別れに彼の無事を願ってハンカチを渡したけれど! それだけしかしてない!
都会の洗練された娘でもない。ずっと幽閉されてきた身。
若くもない、リアハルトより三つも年上。婚期を逃した身。
後ろ盾となる両親もいない。幼い弟を守らなきゃいけない身。
(そんなわたしが? リアハルト陛下の妻? 皇后?)
ずっとエナを慕っていたというリアハルト。弟の後見人にもなってくれるというリアハルト。
エナの父は、彼が即位するため起こした戦争で亡くなっている。
だから。
この求婚は、その罪滅ぼし? 昔世話になった者への恩返し?
弟の後見になってくれるのはうれしいけれど。なんの取り柄もないわたしに求婚する理由はなに?
ずっと好きだった彼女を手に入れたかったリアハルトと、彼の熱愛に、ありがたいけれど戸惑いしかないエナの物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる