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chapter 1
5話 正餐
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「…………ん、じゃあ先にお風呂入って来るね」
フィーの発言に、参考書を読みながら軽く手を振る事で反応を示す。
この時代に風呂というものは珍しく無い。何故ならこの世界は、無理矢理前世に当て嵌めて考えると近世のヨーロッパと古代ローマ帝国、それに少しの中世的要素を加えると完成するからだ。具体的に挙げるならば、この世界で過去に存在した、魔法を生み出した大帝国が前世のローマ帝国にあたり、風景や技術が中世のヨーロッパ、国同士の関係や商業、運送業などの発展具合が近世のヨーロッパにそっくりだ。
近世のヨーロッパでは入浴やシャワーの習慣は廃れていたものの、中世まではある意味一つの文化として存在していたし、ローマ帝国に至っては娯楽の中心の一つだった。それ故この奇妙な世界にももちろん風呂という概念は存在する。
流石に王や公爵ぐらいしか個人で浴場を持つ者は居ないが、公衆浴場は日夜繁盛している。俺も行った事はあるが、残念ながら混浴ではなかった。
因みにここに風呂があるのは、魔法を使える者なら楽に風呂が沸かせるからだ。水も火も魔法で済むため、浴槽とそれを置く場所さえあれば容易に作る事が出来る。無論、俺の魔力量では水も足りないし温度も低いので必然的にフィーが先に入る事になる。
「日本人としては、風呂があって良かったな」
風呂を入らなかった時代の近世のヨーロッパでは、どんだけいい女でも頭は虱だらけだったとかマジで気持ち悪い。本当、比較的衛生面の悪くない世界でよかった。まぁ、悪くないだけあって良くもないが。
「…………る、ルカ君っ」
呼ばれて何も考えずに振り返ると、そこには裸体を晒すフィーが居た。
裸体を晒すと言っても要所は隠されており、ドアから上半身だけをひょっこりと覗かせる格好となっている。深い青色の髪が項に張り付き、何とも形容しがたい妖艶な色気を醸し出している。フィーじゃなければ襲っていたかも知れないな、とか現実逃避をしつつ近くにあったタオルを投げ渡す。
「あ、ありがとう…………」
フィーは変な所で抜けている。本当に自分が女だと理解しているのだろうか。男装をしていて心まで男に染まったとか笑えない。…………いや、俺が男として見られていない可能性があるが、そっちの方が笑えないな。 フィーは俺にとって妹のような存在ではあるが、見た目は中性的で磨けばかなりの美少女になる。だからといって恋仲に発展させようとも思わない自分が不思議だ。もちろん、フィーを見て性的にそそるものが無いというと語弊が生じる。
俺はチラリと着替えて来たフィーを横目で見やる。フィーは小さいとはいえ女性としての起伏が無いわけでは無いので、それを隠すために普段は全身をずっぽり隠せるローブを着ている。一応学園指定のローブであるため、今のところ特に目立ったりはしていない。
「それにしても…………」
「うん?」
フィーの髪はかなり綺麗だ。シャンプーもリンスも存在しないこの世界だが、不思議と女性の髪は美しい。皆がそうであるわけでは無いが…………特に貴族の女性は非常に髪質が良い。
まだ水に濡れてしっとりとした髪に触れるが、がさついた感じはしない。くしゃりと髪に指を絡めても引っかかる事は無い。やはりあれか。魔力に何らかの作用があるのかも知れない。
貴族の風呂と平民の風呂に差があるとすれば、やはり自然の水か魔法で作った水かの差だろう。無論特別な油を使う貴族も居るが、大抵の貴族はフィーみたいに何も使わない。明確な差は水。
魔素は若干違うが前世でいう酸素みたいなものだから、それを豊富に含む魔力で作られた水は髪に良いのかも知れない。髪に触れている手を頬に滑らせるが、肌の状態も良い。魔力というものは、俺が思っている以上に汎用性が高そうだ。
「ルカ君、くすぐったいよっ」
言われて手を離す。フィーは俺を完全に信頼しているのか、無邪気な笑みを向けて来る。ここで口付けの一つでもしてやれば…………なんて考えが頭を過ぎるが、想像せずとも結果は分かっている。確実に俺を受け入れるだろう。
自惚れでも何でも無いそれは単純な現実。ただ…………もしもの話。それはあってはならない仮の話ではあるけど、それが口付けでは無くそれ以上のものだった場合――――フィーはどうするのだろうか。ただの疑問…………いや、欲望か。
フィーを妹のように思い、手を出すなんて選択肢が無い自分と。フィーをただの女として思い、汚したくなる自分と。
対立する自分が自分の中で争い、酷く気分が悪い。
暴れるのだろうか。泣き叫ぶのだろうか。それとも赦しを乞うのだろうか。
そんな姿が見てみたい。誰も知らないフィーの顔を見てみたい。いや、単純に嬲りたいのか。
「――――風呂、入って来る」
結局フィーの額に軽く口付けをし、汗を流しに行く。
俺に口付けされたフィーは少し恥ずかしそうにはにかんだ。
――――こんな気持ちになるのはいつも、何か生物を殺したあとだ。昨日は俺にしては数多くの魔物を殺した。殺しすぎた所為で、今日の俺は少しおかしい。
深淵を覗く者は、深淵からも覗かれているという事を忘れてはいけないというが、全くその通りだった。少し、前世の俺に引き摺られている。殺しが禁忌だと深層心理に刻まれている所為か、あまりに殺し過ぎると頭がおかしくなる。
「今日からは少し、勉強に専念するか」
汗と記憶にこびりついた血を洗い流すように、俺は比較的ゆっくりと風呂に浸かるのだった。
カンカンカン、と鐘が鳴る。
にっくき魔法論理の小テストがようやく終わった。小テストといえども時間は三時間設けられていて、この場で論理的に魔法を組み替えたり、理論上で可能な限り詠唱の短縮化を試みたりと危うく魂を持って行かれるところだった。
手応えはあまり無かったが、それでも過去の俺からすると信じられないほど解けた。成績としては真ん中よりやや上あたりだろうか。取り敢えずかなり好成績だといえる。
問題は途中にあった――――いや、もうテストについて考えるのは止めよう。既に過ぎ去ったイベントだ。
時刻は七時開始で三時間テストがあったため、十時を少し回ったところだ。つまり――――みんなが大好きな正餐の時間だ。
因みに正餐とは、貴族が一日に取る食事で最も重要な食事だ。
平民…………というか農民は大抵一日に五回食事を取るが、貴族はこの正餐と夕食の二回しか食事をしない。一日五回の食事に慣れた俺にとって、ちょこちょこ食べられないのはキツイ。そのため、少なくとも午後四時にある夕食まで(精神的に)生きていられる量を食さねばならない。
しかし量について心配した事は無い。非常に勿体無い話ではあるが、貴族は料理を残すのが当たり前といっても過言では無いのだ。いくつもの料理を少しずつ口に運び、残ったものは放置。最悪だ。まぁ、俺は貴族では無いので自分の分は殆ど残さないが。…………完食は量が異常に多いので厳しかったりする。
貴族が通う学園だけあって金が有り余っているのか、ほぼ毎日最大級のご馳走が出る。大体六コース二十四皿の食事であるため、何度もいうが完食は難しいのだ。作ってくれた人には悪いとは思うが、こればかしは仕方がない。
フィーの発言に、参考書を読みながら軽く手を振る事で反応を示す。
この時代に風呂というものは珍しく無い。何故ならこの世界は、無理矢理前世に当て嵌めて考えると近世のヨーロッパと古代ローマ帝国、それに少しの中世的要素を加えると完成するからだ。具体的に挙げるならば、この世界で過去に存在した、魔法を生み出した大帝国が前世のローマ帝国にあたり、風景や技術が中世のヨーロッパ、国同士の関係や商業、運送業などの発展具合が近世のヨーロッパにそっくりだ。
近世のヨーロッパでは入浴やシャワーの習慣は廃れていたものの、中世まではある意味一つの文化として存在していたし、ローマ帝国に至っては娯楽の中心の一つだった。それ故この奇妙な世界にももちろん風呂という概念は存在する。
流石に王や公爵ぐらいしか個人で浴場を持つ者は居ないが、公衆浴場は日夜繁盛している。俺も行った事はあるが、残念ながら混浴ではなかった。
因みにここに風呂があるのは、魔法を使える者なら楽に風呂が沸かせるからだ。水も火も魔法で済むため、浴槽とそれを置く場所さえあれば容易に作る事が出来る。無論、俺の魔力量では水も足りないし温度も低いので必然的にフィーが先に入る事になる。
「日本人としては、風呂があって良かったな」
風呂を入らなかった時代の近世のヨーロッパでは、どんだけいい女でも頭は虱だらけだったとかマジで気持ち悪い。本当、比較的衛生面の悪くない世界でよかった。まぁ、悪くないだけあって良くもないが。
「…………る、ルカ君っ」
呼ばれて何も考えずに振り返ると、そこには裸体を晒すフィーが居た。
裸体を晒すと言っても要所は隠されており、ドアから上半身だけをひょっこりと覗かせる格好となっている。深い青色の髪が項に張り付き、何とも形容しがたい妖艶な色気を醸し出している。フィーじゃなければ襲っていたかも知れないな、とか現実逃避をしつつ近くにあったタオルを投げ渡す。
「あ、ありがとう…………」
フィーは変な所で抜けている。本当に自分が女だと理解しているのだろうか。男装をしていて心まで男に染まったとか笑えない。…………いや、俺が男として見られていない可能性があるが、そっちの方が笑えないな。 フィーは俺にとって妹のような存在ではあるが、見た目は中性的で磨けばかなりの美少女になる。だからといって恋仲に発展させようとも思わない自分が不思議だ。もちろん、フィーを見て性的にそそるものが無いというと語弊が生じる。
俺はチラリと着替えて来たフィーを横目で見やる。フィーは小さいとはいえ女性としての起伏が無いわけでは無いので、それを隠すために普段は全身をずっぽり隠せるローブを着ている。一応学園指定のローブであるため、今のところ特に目立ったりはしていない。
「それにしても…………」
「うん?」
フィーの髪はかなり綺麗だ。シャンプーもリンスも存在しないこの世界だが、不思議と女性の髪は美しい。皆がそうであるわけでは無いが…………特に貴族の女性は非常に髪質が良い。
まだ水に濡れてしっとりとした髪に触れるが、がさついた感じはしない。くしゃりと髪に指を絡めても引っかかる事は無い。やはりあれか。魔力に何らかの作用があるのかも知れない。
貴族の風呂と平民の風呂に差があるとすれば、やはり自然の水か魔法で作った水かの差だろう。無論特別な油を使う貴族も居るが、大抵の貴族はフィーみたいに何も使わない。明確な差は水。
魔素は若干違うが前世でいう酸素みたいなものだから、それを豊富に含む魔力で作られた水は髪に良いのかも知れない。髪に触れている手を頬に滑らせるが、肌の状態も良い。魔力というものは、俺が思っている以上に汎用性が高そうだ。
「ルカ君、くすぐったいよっ」
言われて手を離す。フィーは俺を完全に信頼しているのか、無邪気な笑みを向けて来る。ここで口付けの一つでもしてやれば…………なんて考えが頭を過ぎるが、想像せずとも結果は分かっている。確実に俺を受け入れるだろう。
自惚れでも何でも無いそれは単純な現実。ただ…………もしもの話。それはあってはならない仮の話ではあるけど、それが口付けでは無くそれ以上のものだった場合――――フィーはどうするのだろうか。ただの疑問…………いや、欲望か。
フィーを妹のように思い、手を出すなんて選択肢が無い自分と。フィーをただの女として思い、汚したくなる自分と。
対立する自分が自分の中で争い、酷く気分が悪い。
暴れるのだろうか。泣き叫ぶのだろうか。それとも赦しを乞うのだろうか。
そんな姿が見てみたい。誰も知らないフィーの顔を見てみたい。いや、単純に嬲りたいのか。
「――――風呂、入って来る」
結局フィーの額に軽く口付けをし、汗を流しに行く。
俺に口付けされたフィーは少し恥ずかしそうにはにかんだ。
――――こんな気持ちになるのはいつも、何か生物を殺したあとだ。昨日は俺にしては数多くの魔物を殺した。殺しすぎた所為で、今日の俺は少しおかしい。
深淵を覗く者は、深淵からも覗かれているという事を忘れてはいけないというが、全くその通りだった。少し、前世の俺に引き摺られている。殺しが禁忌だと深層心理に刻まれている所為か、あまりに殺し過ぎると頭がおかしくなる。
「今日からは少し、勉強に専念するか」
汗と記憶にこびりついた血を洗い流すように、俺は比較的ゆっくりと風呂に浸かるのだった。
カンカンカン、と鐘が鳴る。
にっくき魔法論理の小テストがようやく終わった。小テストといえども時間は三時間設けられていて、この場で論理的に魔法を組み替えたり、理論上で可能な限り詠唱の短縮化を試みたりと危うく魂を持って行かれるところだった。
手応えはあまり無かったが、それでも過去の俺からすると信じられないほど解けた。成績としては真ん中よりやや上あたりだろうか。取り敢えずかなり好成績だといえる。
問題は途中にあった――――いや、もうテストについて考えるのは止めよう。既に過ぎ去ったイベントだ。
時刻は七時開始で三時間テストがあったため、十時を少し回ったところだ。つまり――――みんなが大好きな正餐の時間だ。
因みに正餐とは、貴族が一日に取る食事で最も重要な食事だ。
平民…………というか農民は大抵一日に五回食事を取るが、貴族はこの正餐と夕食の二回しか食事をしない。一日五回の食事に慣れた俺にとって、ちょこちょこ食べられないのはキツイ。そのため、少なくとも午後四時にある夕食まで(精神的に)生きていられる量を食さねばならない。
しかし量について心配した事は無い。非常に勿体無い話ではあるが、貴族は料理を残すのが当たり前といっても過言では無いのだ。いくつもの料理を少しずつ口に運び、残ったものは放置。最悪だ。まぁ、俺は貴族では無いので自分の分は殆ど残さないが。…………完食は量が異常に多いので厳しかったりする。
貴族が通う学園だけあって金が有り余っているのか、ほぼ毎日最大級のご馳走が出る。大体六コース二十四皿の食事であるため、何度もいうが完食は難しいのだ。作ってくれた人には悪いとは思うが、こればかしは仕方がない。
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