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6章 雪山での遭難
8話 ウジ虫と腐った鹿。
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翌朝、カムイは何者かの視線を感じ、目を覚ました。
ぽっかりと開いたテントの入り口から差し込む朝日が眩しい。
「おはようございます」
どうやら視線の主はクロだったようで、カムイの上に伸しかかったまま挨拶をする。
「ああ、おはよう……何してたんだ?」
まさか人の寝顔を眺めていたわけでもないだろうが、となれば何をしていたのかと思いカムイは聞いた。
「ご主人を観察していました」
そのまさかであった。一体人の寝顔を見て何が楽しいのだろうかと、カムイは不思議で仕方がなかった。
「……そうか。何か分かったか?」
「ええ。鼻と口を塞ぐと苦しそうに呻く事が分かりました」
「おい」
奴隷であるクロが、その行為を問題なく出来たというのはつまり……悪意がなかったという事である。
妖怪である「さとり」を倒すには何も考えず偶然攻撃する事が重要だったが、同じ方法であれば奴隷も主人を弑する事が可能のようだ。
(悪気がないって、そっちの方が質悪くね?)
「何か?」
「……いや、なんでも」
カムイは不思議そうに首を傾げるクロを見ながら、そっと溜め息を吐いた。
そしてふと昨夜の出来事を思い出す。このやり取りだけを見れば無邪気な少女と青年の会話なのだが、その実、立派な女である事を嫌というほど思い知らされた。今も前は開けており、白い肌がちらちらと覗いてる。
「いやらしい視線を感じました」
わざとらしく胸を隠すクロは無表情に見えて、ほんの少し口角が上がっている。ハルのようにころころと表情が変わるタイプではないが、こうして多くの感情表現を見せてくれる。もしもそれが親しい故の行動であるのなら、素直に喜ばしいと思える。
「残りの魚、燻製にして食べるか」
「話を有耶無耶にする気なのでしょうが、そうはいきません」
と口にする少女の尻尾は天に向かって垂直に、針金の如くぴんと立っている。
クロ曰く黒猫族は狩りによって日々の糧を得る……つまりメインとなる材料は肉で、魚は口にした事がなかったらしい。他の黒猫たちもこんなに魚好きになるのだろうか試してみたくなったが、あまりその話題はよろしくないだろうと思って自粛する。
別に身体を重ねたからというわけではないが、クロには嫌われたくなかった。
「じゃあクロは魚いらないんだな?」
「甘いですね、ご主人。それとこれは別です」
「何が甘いんだよ……」
薄い胸を張るクロを見て、カムイは嘆息した。
「大体、俺がクロを見て何が悪いんだよ」
そういうとカムイはクロの胸を鷲掴みにする。
「ふにゃ!?」
「このささやかな胸も、こりこりした耳も、ふわふわの尻尾も全部俺のものだしな」
胸、耳、尻尾に手を這わせると、それに合わせてクロの身体がびくりと反応する。悔しそうにこちらを見るクロにたまらなくそそられるが、昨日の今日で身体に負担をかけるわけにもいかないので仕方なく身体を離す。
「さっ、飯食うか」
「……ずるいです」
カムイは応えず、テントから出た。肌寒いというには少々寒過ぎる風を受け、思わず縮こまりそうになる身体を叱咤して身体の筋をぐぐっと伸ばす。全身に降り掛かる陽の光は弱々しいが、それでも爽やかな気分にさせてくれる。
今生きているという実感を身体全体に行き渡らせ、大きく数度深呼吸を繰り返した。
「ご主人、歩き難いです」
遅れてクロもテントから出て来るが、その動きはふらふらとしていて危ない。
「転けるなよ?」
近付いて腰を支えると、クロはカムイを上目遣いに見てぽつりと呟いた。
「まだ入ってるみたいです」
そのお約束な台詞が来る事は予測出来ていた。だが、予測出来ていたところでトラックに轢かれて耐えられるかというと、そんな事はない。結局カムイはクロの一撃に膝をつくしかなかった。
「ぐふ」
「ご主人!?」
そんな楽しげなやり取り。幸せな日常に見えて、ここは人が立ち入らない雪山。まるでピクニックに来たかのような緊張感のなさだが、この世界には普通に魔物が存在する。ダンジョンだけではなく、街の外に出れば簡単にその姿を見る事が出来る。
カムイは元々この世界の人間ではないため仕方がないとして、クロはそんな事は当然に知っているはずである。だけどこの緊張感のなさは、それだけ自信があるという事だ。自分の強さに。
それは驕りではなく事実。ただ、クロは知らないだけなのだ。この世界には魔物とは一線を画す存在がいる事を。その存在を目にしても、特殊な例であるとしか思わなかったのだ。
「気を取り直して、飯だ飯ーーーーうわっ!?」
残ったイワナは塩漬けにし、それを布で包(くる)んで革袋に入れていた。それは二重三重の防備で、完全真空とはいえないがかなり密閉されていたはずで、その考えは間違いじゃない。
だけどその中には、びっしりとウジ虫が詰まっていた(、、、、、、、、、、、、、、、)。
ウジ虫たちは陽の光に当たるのを嫌ってか、蠢きながらイワナの奥へ消えようともがいている。
反射的にカムイはそれを地面に投げ捨てた。
「何をするんですかご主じーーーー」
魚を投げ捨てるカムイの奇行に憤慨しながらイワナを拾おうとし、クロも固まる。
「こんな事って……」
言葉にならなかった。例えば家にゴキブリが出たら驚くし嫌悪する。だけど作り置きのタッパに入れた料理を食べようとして、そこにびちびちと虫が詰まっていたらどう思うだろうか?
そこで生まれる感情は、気持ち悪さを通り越して恐怖だ。人は有り得ない状況、得体の知れない物を恐れるように出来ている。
だから二人は、地面でぴくぴくと動く革袋を、恐怖に染まった目で見ていた。
「……今食べるかどうかは別にして、鹿の精肉作業を先にしようか」
これ以上この場にいたくなかったクロはその提案に小さく頷いた。
「魚はまた獲ればいいさ」
沢に向かいながらカムイはクロに声をかける。
「……そうですね」
会話が続かない。まだ脳裏にあの映像が流れているのだろうから、それも無理はない。二人は無言で歩き続けた。
やがて前方に、昨日の鹿が見えた。少し動いていて思わず足を止めるが、それは水の所為だろう。ひと呼吸置いて様子を見に行く。
「う……」
近付くにつれて異臭がする。そんな馬鹿な、と思うが先ほどの異様な光景を見た後だ。理解する事を脳が拒否していても、そうだとは思わずにはいられない。
「……何ですかこれは……何なんですか……」
鹿は既に腐っていた。時間的にも有り得ない事であるし、また腐敗が進むような温度じゃない。氷点下の雪山に一晩置いた肉が腐るはずがない。
「どうしてこんな……」
クロの瞳からつぅと涙が溢れる。それに続くようにぽろぽろと雫が落ちた。
確かにこの状況は普通じゃないが、クロの様子もまた尋常ではなかった。
(ーーーー穢神(パコロカムイ)の仕業か)
そうとしか考えられなかった。
このおぞましさは正に穢神。そしてクロの状態は穢神と相対した時に起こるバッドステータス、『狂気』に違いない。
「クロ、とにかくここを離れよう」
泣きじゃくるクロの手を引き、カムイはテントに戻った。もう戻って来る事はないが念のため取り壊す事はせず、荷物をまとめる。まだ穢神本体と出くわしていないが、このままだとエンカウントするのも時間の問題だろう。
二人は腐った鹿を迂回するように、山を下った。
ぽっかりと開いたテントの入り口から差し込む朝日が眩しい。
「おはようございます」
どうやら視線の主はクロだったようで、カムイの上に伸しかかったまま挨拶をする。
「ああ、おはよう……何してたんだ?」
まさか人の寝顔を眺めていたわけでもないだろうが、となれば何をしていたのかと思いカムイは聞いた。
「ご主人を観察していました」
そのまさかであった。一体人の寝顔を見て何が楽しいのだろうかと、カムイは不思議で仕方がなかった。
「……そうか。何か分かったか?」
「ええ。鼻と口を塞ぐと苦しそうに呻く事が分かりました」
「おい」
奴隷であるクロが、その行為を問題なく出来たというのはつまり……悪意がなかったという事である。
妖怪である「さとり」を倒すには何も考えず偶然攻撃する事が重要だったが、同じ方法であれば奴隷も主人を弑する事が可能のようだ。
(悪気がないって、そっちの方が質悪くね?)
「何か?」
「……いや、なんでも」
カムイは不思議そうに首を傾げるクロを見ながら、そっと溜め息を吐いた。
そしてふと昨夜の出来事を思い出す。このやり取りだけを見れば無邪気な少女と青年の会話なのだが、その実、立派な女である事を嫌というほど思い知らされた。今も前は開けており、白い肌がちらちらと覗いてる。
「いやらしい視線を感じました」
わざとらしく胸を隠すクロは無表情に見えて、ほんの少し口角が上がっている。ハルのようにころころと表情が変わるタイプではないが、こうして多くの感情表現を見せてくれる。もしもそれが親しい故の行動であるのなら、素直に喜ばしいと思える。
「残りの魚、燻製にして食べるか」
「話を有耶無耶にする気なのでしょうが、そうはいきません」
と口にする少女の尻尾は天に向かって垂直に、針金の如くぴんと立っている。
クロ曰く黒猫族は狩りによって日々の糧を得る……つまりメインとなる材料は肉で、魚は口にした事がなかったらしい。他の黒猫たちもこんなに魚好きになるのだろうか試してみたくなったが、あまりその話題はよろしくないだろうと思って自粛する。
別に身体を重ねたからというわけではないが、クロには嫌われたくなかった。
「じゃあクロは魚いらないんだな?」
「甘いですね、ご主人。それとこれは別です」
「何が甘いんだよ……」
薄い胸を張るクロを見て、カムイは嘆息した。
「大体、俺がクロを見て何が悪いんだよ」
そういうとカムイはクロの胸を鷲掴みにする。
「ふにゃ!?」
「このささやかな胸も、こりこりした耳も、ふわふわの尻尾も全部俺のものだしな」
胸、耳、尻尾に手を這わせると、それに合わせてクロの身体がびくりと反応する。悔しそうにこちらを見るクロにたまらなくそそられるが、昨日の今日で身体に負担をかけるわけにもいかないので仕方なく身体を離す。
「さっ、飯食うか」
「……ずるいです」
カムイは応えず、テントから出た。肌寒いというには少々寒過ぎる風を受け、思わず縮こまりそうになる身体を叱咤して身体の筋をぐぐっと伸ばす。全身に降り掛かる陽の光は弱々しいが、それでも爽やかな気分にさせてくれる。
今生きているという実感を身体全体に行き渡らせ、大きく数度深呼吸を繰り返した。
「ご主人、歩き難いです」
遅れてクロもテントから出て来るが、その動きはふらふらとしていて危ない。
「転けるなよ?」
近付いて腰を支えると、クロはカムイを上目遣いに見てぽつりと呟いた。
「まだ入ってるみたいです」
そのお約束な台詞が来る事は予測出来ていた。だが、予測出来ていたところでトラックに轢かれて耐えられるかというと、そんな事はない。結局カムイはクロの一撃に膝をつくしかなかった。
「ぐふ」
「ご主人!?」
そんな楽しげなやり取り。幸せな日常に見えて、ここは人が立ち入らない雪山。まるでピクニックに来たかのような緊張感のなさだが、この世界には普通に魔物が存在する。ダンジョンだけではなく、街の外に出れば簡単にその姿を見る事が出来る。
カムイは元々この世界の人間ではないため仕方がないとして、クロはそんな事は当然に知っているはずである。だけどこの緊張感のなさは、それだけ自信があるという事だ。自分の強さに。
それは驕りではなく事実。ただ、クロは知らないだけなのだ。この世界には魔物とは一線を画す存在がいる事を。その存在を目にしても、特殊な例であるとしか思わなかったのだ。
「気を取り直して、飯だ飯ーーーーうわっ!?」
残ったイワナは塩漬けにし、それを布で包(くる)んで革袋に入れていた。それは二重三重の防備で、完全真空とはいえないがかなり密閉されていたはずで、その考えは間違いじゃない。
だけどその中には、びっしりとウジ虫が詰まっていた(、、、、、、、、、、、、、、、)。
ウジ虫たちは陽の光に当たるのを嫌ってか、蠢きながらイワナの奥へ消えようともがいている。
反射的にカムイはそれを地面に投げ捨てた。
「何をするんですかご主じーーーー」
魚を投げ捨てるカムイの奇行に憤慨しながらイワナを拾おうとし、クロも固まる。
「こんな事って……」
言葉にならなかった。例えば家にゴキブリが出たら驚くし嫌悪する。だけど作り置きのタッパに入れた料理を食べようとして、そこにびちびちと虫が詰まっていたらどう思うだろうか?
そこで生まれる感情は、気持ち悪さを通り越して恐怖だ。人は有り得ない状況、得体の知れない物を恐れるように出来ている。
だから二人は、地面でぴくぴくと動く革袋を、恐怖に染まった目で見ていた。
「……今食べるかどうかは別にして、鹿の精肉作業を先にしようか」
これ以上この場にいたくなかったクロはその提案に小さく頷いた。
「魚はまた獲ればいいさ」
沢に向かいながらカムイはクロに声をかける。
「……そうですね」
会話が続かない。まだ脳裏にあの映像が流れているのだろうから、それも無理はない。二人は無言で歩き続けた。
やがて前方に、昨日の鹿が見えた。少し動いていて思わず足を止めるが、それは水の所為だろう。ひと呼吸置いて様子を見に行く。
「う……」
近付くにつれて異臭がする。そんな馬鹿な、と思うが先ほどの異様な光景を見た後だ。理解する事を脳が拒否していても、そうだとは思わずにはいられない。
「……何ですかこれは……何なんですか……」
鹿は既に腐っていた。時間的にも有り得ない事であるし、また腐敗が進むような温度じゃない。氷点下の雪山に一晩置いた肉が腐るはずがない。
「どうしてこんな……」
クロの瞳からつぅと涙が溢れる。それに続くようにぽろぽろと雫が落ちた。
確かにこの状況は普通じゃないが、クロの様子もまた尋常ではなかった。
(ーーーー穢神(パコロカムイ)の仕業か)
そうとしか考えられなかった。
このおぞましさは正に穢神。そしてクロの状態は穢神と相対した時に起こるバッドステータス、『狂気』に違いない。
「クロ、とにかくここを離れよう」
泣きじゃくるクロの手を引き、カムイはテントに戻った。もう戻って来る事はないが念のため取り壊す事はせず、荷物をまとめる。まだ穢神本体と出くわしていないが、このままだとエンカウントするのも時間の問題だろう。
二人は腐った鹿を迂回するように、山を下った。
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