グリフォンに転生した...らしい。

キンドル・ファイバー

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融和派魔王の娘とおてんば対決!?

また魔王のお出ましらしい

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 調子に乗って火魔法で森を一部だけとはいえ焼き尽くしてしまった俺、レイヴィン。

 取り敢えず背中に乗せたままだった白い小鳥を逃がしてから、必死の消火活動に取り組んだ。
 その甲斐あって延焼は防げたものの、森の一部が丸焦げ状態になってしまった。

 しかも森の浅い所だったから数人の冒険者達にも目撃されてるし、言い逃れができない状態に...


 仕ー方っがないのでキィーナに連絡、さっきのお手紙ご用事なぁに?
(やぎさんゆうびんのリズムで)




 どうやらキィナの用事は、騎馬の授業で俺が必要ということだったらしい。
 なるほどなるほど、こちらは人助けならぬ鳥助けしてたから行けなかったけど許して。あと森焼いちゃったけど許して。 


 ...流石に森を焼いたのは許されなかった。

 取り敢えずキィナに〈フォロー・サモン〉で呼んで貰い、学校の訓練所にワープさせて貰う。

 ワープした俺の前にはキィナと、少しビビった様子の茶色い馬が1匹。
 授業に参加できなかった俺の代わりにキィナを乗せてくれてたらしい。


「クエクエ、クククェキェイキェイ。(どうもどうも、うちのじゃじゃ馬娘の面倒見てくれてありがとうねぇ。)」

「ヒ、ヒヒ!?ブルルル!!(え!あ、いえいえ!?馬野郎は私ですのでお構い無く!!)」


 随分と謙虚なお馬さんだ、キィナに見習わせたい。
 ...てか、もしかすると、俺の肉食獣オーラが草食動物をビビらせてしまってるぽい?
 
 可哀想な位ビビってるお馬さんは丁重に厩舎へとお帰りいただき、キィナを乗せて授業へ復帰。
 
 騎馬の授業に途中参加しながら白い鳥を助けたことや、森を燃やしてしまった件について詳しく事情説明を行うナウ。

 キィナ曰く、森の深い所なら調査も難しく誤魔化せたかもしれない、けれど今回焼いてしまった場所は浅いところだし、しかも複数の人から目撃されているみたいだから素直に自白しに行こうとのこと。

 あのゴブリンの焼け跡にあった謎の剣の残骸も俺の巣に回収したし、それを強敵が現れた証拠として提出すれば軽いお咎めくらいで済む...かもしれない...らしい。多分。きっと。




 騎馬の授業を終え、キィナの残りの授業が終わるまで学校で待機する俺。
 久しぶりに長時間学校にいるからか、周囲の視線が痛い。不登校になった子が学校に来て、周囲から注目されたらこんな感じなのかな...?

 いや、まぁ俺の場合は少しビビられてたり、物珍しさから視線が集まってるだけなんだろうけど。
 大分前に俺が授業中に大いびきかいて寝てたことが原因ではないと思いたい...あれが原因で殆ど授業に呼ばれなくなったんだよなぁ。授業聞くの怠いし、結果オーライだけどな!




 何事もなく学校が終わり、俺の巣から壊れたあの剣を持ち出し、キィナを乗せた俺は兵士の詰所へ向かって飛んでいる。
 因みに、壊れたとしてもあの剣は危険じゃないのか不安に思う人もいるだろうが安心して頂きたい。〈鑑定〉のお墨付きだ。


〈瘴剣の残骸〉
 人工的に魔石から作られた剣だったが、ボロボロに壊れて最早見る影もないボロ屑。
 瘴気を生み出す機能が壊れ、まともに魔力を貯めることすらできない役立たず。
 ただのガラス程度の硬さしかないゴミと成り下がった。


 少々辛辣な文が気になるが、これを鑑定できる人に見て貰えば、瘴気とやらを生み出す危険物であったことの証拠になるだろう。


 兵士の詰所に到着した俺らは先ずは森を焼いたことを謝罪。その後、あの剣を渡して危険な魔物が出たことを伝える。

 一般兵士の一存では判断できないとのことで、少し偉そうな人を連れてきたがその人は俺を見て萎縮してしまい、森を焼いたことへの軽いお咎めだけで済んだ。
 森を焼いた上に脅してるみたいでなんか申し訳ない...

 剣についても、俺が苦戦した相手が使った武器としてちゃんと調べてくれるとのこと。




 詰所で無罪を勝ち取ってから一週間後くらい経ったある日、俺とキィナは王宮からの呼び出しを受けた。




 ...アイエー!?ナンデ!?森焼いたから!?デブの王子を涎滴しながら見てたから!?

 キィナも両親も心当たりがなくて慌てている。仕方ない、頼れる従魔として俺が落ち着かせなければ!!


「ク、クケケケケケクエクエ。ククケェ、クケッコッコケーッコココ。(お、おちおちおち落ち着け。まだあわ、慌てるに、には早い。)」

「あんたこそ落ち着きなさい、鶏になってるわよ。」


 逆にキィナに窘められてしまった。




 結局何故呼ばれたのかも分からず、キィナを乗せて王宮へ向かうことに。
 キィナママは、王様は優しい人だから大丈夫、と言ってくれたが素行不良な鳥の俺からしたら不安だ。

 なんか黒いグリフォンって恐れられてるっぽいし、勝手に犯罪をでっち上げられて処刑されたりしないよね?

 あ、でも第2王子に毒盛ったり模擬戦恐喝に近いこと勝手にビビられるはやったことあるな...逃れられぬカルマ


 城に着いたので門の前で着陸。俺から降りたキィナが、兵士に王宮からの手紙を見せると兵士が確認の為に引っ込んだ後に、案内してくれる人を連れてきてくれた。

 ここから先を案内してくれると言うメイドさんが来たが...大分デbいや、美味しsゲフン、ふくよかな方ですね、うん。


 俺らを案内する為に、前をのっしのっしと歩くふくよかなメイドさん。
 しかしこのメイドさん、舐めてはいけない。...味見的な意味ではない。
 〈本能〉さんによるとキィナより強いらしいし、俺の足止めくらいはできそうな実力者みたいだ。多分、盾職系。


 メイドさんに着いていくと、少し強そうな兵士2人が見張っている大きな扉の前に着いた。
 太っちょメイドさんは一礼し去って行き、少し強そうな兵士達が中に入るよう促してくる。
 

 失礼のないように、なんて兵士は言ってるが礼儀なんて知らない俺はどうすれば良いんだ?扉を開ける前にキィナを呼び止め、聞いてみることにした。

 ...取り敢えず喋らず、お座りして、頭下げとけって?分かった、それなら任せろ。猫を被るのは得意だ。下半身猫科だしな!

 ...いや、それだと被ってないな、となると俺は猫を履いている...?まてよ、被ったり履いたりできる猫とは一体なんなんだ?そもそも猫とはなんだ(哲学)




 玉座の間とやらに入った俺ら。あまり人の顔をジロジロ見てはいけないと聞いたから、俯き気味にキィナの斜め後ろを歩いてキィナが跪いたらそれに合わせてお座りをして、下の赤い絨毯でも見とく。

 因みにチラッと見えたが、玉座の間にいる人物は玉座に座ってる王様らしき人、その隣にかなり強そうな緑髪のイケメン、王様らしき人の逆隣に髪の薄いちょび髭のおじさん、俺らの右脇には少し強そうな兵士が並び、左脇には魔族っぽい人々が並んでる。その魔族達の先頭にはダンジョンで会った魔王と大差ない強さっぽい魔族が1人。どういう状況だこれ?


 俺らが跪いたのを確認して王様っぽい人が話し出す。

 主な内容としては、瘴剣を解析した結果とても危険な物だと分かったので、大事に至る前に所持していた魔物を倒し、回収してくれたことへの感謝が1つ。
 
 2つ目は学校内でトップクラスの実力(戦闘力)があるとされているキィナへ卒業後に、緑騎士を団長としたドリミドール従魔騎士団への勧誘。
 どうやらテイマーや召喚士等の魔物を連れた人用の騎士団らしい。キィナは喜んでるっぽい。

 最後の3つ目が黒いグリフォンである俺を見たかった、と言うことらしい。森を燃やしたことは怒られずに済んで安心した...


 王様の話が一通り終わると、王様の脇にいる長い緑髪を持つイケメンが自己紹介をし出した。
 どうやら彼がこの国の色騎士と呼ばれる、緑騎士のグリンらしいが...黒騎士と比べると大分戦闘力が低そうだな。

 俺が少し怪訝な顔をしていたからから、それを見た緑騎士は苦笑しながら「僕はテイムした魔物に戦って貰う戦闘スタイルだから、直接的な戦闘能力は期待しないで欲しいかな。」「特に色騎士最強と噂される黒騎士と比べられたら流石に...ね?」と話す。

 表情の変わりにくい魔物である俺の視線だけで、どう思われてるのか理解するとか察し良すぎない?流石国一番のテイマーだ。

 本人は大して強くないと言っているが、それでもタイマンしたら俺より強いのは間違いない。
 失礼な視線を向けてしまったことの謝罪を表すために、頭を深めに下げる。

 すると緑騎士は軽く微笑みながら、大丈夫だよ。と言ってくれる。なんだこのイケメン、掘れs...いや、惚れそう。

 て言うか国最強の騎士とされる色騎士の中でも最強クラスとか、黒騎士強すぎんだろ。


 その後、キィナが従魔騎士団へ入ってくれることを期待していると話し、緑騎士の話は終了。


 最後に左脇に並ぶ魔族達の中で、一番強そうな魔王クラスの魔族が魔族の少女を連れて話しかけてきた。








 どうやら彼が東の魔王と呼ばれる人間との共存を進める融和派の魔王で、連れた女はその娘、らしい。
_________________

○久々の投稿失礼しますm(_ _)m
多分まためちゃくそ開きますm(_ _)m
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