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第3章 聖女の力と幸せな時間
聖女はお仕事致します
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「お久しぶりです、カルディール侯爵夫人。その後お加減は如何ですか?」
私は今、カルディール侯爵夫人ナーデリア様の寝室にお見舞いに来ている。
部屋には、夫人の夫であるマハディ=カルディール侯爵閣下と、リューベック様。そして、侯爵家の執事とナーデリア様付きの侍女長がいた。
夫人は、酷い肺炎の症状は治ったようだが、呪いのせいだろうか、まだベッドから出られない様だった。
「マコ様に診て頂いてから、だいぶ良いのよ?少し咳が出るくらいかしら。」
と綺麗な笑顔を見せては下さるが、やはりそのお顔は健康的な顔色では無かった。
「それは良かったです。………あの…カルディール侯爵夫人。今日はお話があって参りました。」
ナーデリア様は、ちょっと首を傾げたが、私の声のトーンと表情で何かを察してくれたのか
「お聞きするわ。」
と真剣な顔で答えてくれた。
「夫人は【魔女ランディルの呪い】についてご存知でしょうか?」
「………… ええ。」
「ご自覚がお在りでは?」
「…………ええ。あるわ。」
「母上!」
「ナーデリアよ!!それは真か?」
驚くリューベック様と侯爵閣下。
だが、夫人は静かに話し出した。
「ええ。この侯爵家に嫁ぐ際、両親から呪いの事は聞きましたわ。」
「なっ…なんと……。」
絶句する閣下の手を取られ、夫人は
「ですが、私は閣下をお慕いしておりましたので、覚悟を決めて侯爵家に嫁いで参ったのです。」
と仰った。
「そ…そうだったのか。すまぬ。ナーデリアよ。」
「いいえ、いいえ閣下。謝らないで下さいませ。私はとても幸せなのです。閣下のお子を3人ももうけ、その子らも皆立派になってくれましたから。」
そう仰った夫人の表情は、心からそう思っているのだろう。本当に幸せそうだった。
だから私も…覚悟を決めた。
「夫人のお身体は、今もその【呪い】に侵されています。先日迄の症状もそれが引き起こしたものです。」
「やはりそうでしたか。」
「はい。」
「マコ様?私はいつまで生きていられますの?」
「はっ…母上!何を!」
冷静に話す夫人に、リューベック様が驚愕の声をあげる。
「良いのですリューベック。覚悟は出来ているのですから。」
にっこりと笑みを見せる夫人に、母親の強さと愛情を感じる。
「夫人。ではその覚悟を今、お見せ頂けますか?」
「マコ!そなた何を!」
カルディール侯爵閣下が、慌てて私を止めようとする。が、それを夫人は手で制する。
「分かりましたわ。マコ様。宜しくお願い致します。」
そう言って頭を下げられた夫人の肩は、微かに震えていた。
(怖いよね。私だって怖いんだもん。でも……絶対成功させてみせるから。だから女神様!協力宜しく!!)
私はにこっと微笑んで、右手で夫人の手をぎゅっと握り、左手で胸元のペンダントを触った。
「古より続きし【魔女ランディルの呪い】よ。女神イズールの名の元、この者の身体より現れい出よ!」
すると、夫人の口から真っ黒な塊が現れ、私の前に対峙する。
私はすかさずそれを聖結界の中に閉じ込めた。
夫人が意識を失い、そのままベッドに倒れたのをご覧になった閣下とリューベック様が、夫人を助け起こそうとする。
「ナーデリア!しっかりするのだ!!」
「母上!!」
「夫人は大丈夫です。一時的に気を失っているだけです。それより、私から離れていて下さい!誰も近づいてはいけません!!」
私の強い口調にいち早く反応した、夫人を抱く閣下を守る様に立つリューベック様を見やった。
私は今、カルディール侯爵夫人ナーデリア様の寝室にお見舞いに来ている。
部屋には、夫人の夫であるマハディ=カルディール侯爵閣下と、リューベック様。そして、侯爵家の執事とナーデリア様付きの侍女長がいた。
夫人は、酷い肺炎の症状は治ったようだが、呪いのせいだろうか、まだベッドから出られない様だった。
「マコ様に診て頂いてから、だいぶ良いのよ?少し咳が出るくらいかしら。」
と綺麗な笑顔を見せては下さるが、やはりそのお顔は健康的な顔色では無かった。
「それは良かったです。………あの…カルディール侯爵夫人。今日はお話があって参りました。」
ナーデリア様は、ちょっと首を傾げたが、私の声のトーンと表情で何かを察してくれたのか
「お聞きするわ。」
と真剣な顔で答えてくれた。
「夫人は【魔女ランディルの呪い】についてご存知でしょうか?」
「………… ええ。」
「ご自覚がお在りでは?」
「…………ええ。あるわ。」
「母上!」
「ナーデリアよ!!それは真か?」
驚くリューベック様と侯爵閣下。
だが、夫人は静かに話し出した。
「ええ。この侯爵家に嫁ぐ際、両親から呪いの事は聞きましたわ。」
「なっ…なんと……。」
絶句する閣下の手を取られ、夫人は
「ですが、私は閣下をお慕いしておりましたので、覚悟を決めて侯爵家に嫁いで参ったのです。」
と仰った。
「そ…そうだったのか。すまぬ。ナーデリアよ。」
「いいえ、いいえ閣下。謝らないで下さいませ。私はとても幸せなのです。閣下のお子を3人ももうけ、その子らも皆立派になってくれましたから。」
そう仰った夫人の表情は、心からそう思っているのだろう。本当に幸せそうだった。
だから私も…覚悟を決めた。
「夫人のお身体は、今もその【呪い】に侵されています。先日迄の症状もそれが引き起こしたものです。」
「やはりそうでしたか。」
「はい。」
「マコ様?私はいつまで生きていられますの?」
「はっ…母上!何を!」
冷静に話す夫人に、リューベック様が驚愕の声をあげる。
「良いのですリューベック。覚悟は出来ているのですから。」
にっこりと笑みを見せる夫人に、母親の強さと愛情を感じる。
「夫人。ではその覚悟を今、お見せ頂けますか?」
「マコ!そなた何を!」
カルディール侯爵閣下が、慌てて私を止めようとする。が、それを夫人は手で制する。
「分かりましたわ。マコ様。宜しくお願い致します。」
そう言って頭を下げられた夫人の肩は、微かに震えていた。
(怖いよね。私だって怖いんだもん。でも……絶対成功させてみせるから。だから女神様!協力宜しく!!)
私はにこっと微笑んで、右手で夫人の手をぎゅっと握り、左手で胸元のペンダントを触った。
「古より続きし【魔女ランディルの呪い】よ。女神イズールの名の元、この者の身体より現れい出よ!」
すると、夫人の口から真っ黒な塊が現れ、私の前に対峙する。
私はすかさずそれを聖結界の中に閉じ込めた。
夫人が意識を失い、そのままベッドに倒れたのをご覧になった閣下とリューベック様が、夫人を助け起こそうとする。
「ナーデリア!しっかりするのだ!!」
「母上!!」
「夫人は大丈夫です。一時的に気を失っているだけです。それより、私から離れていて下さい!誰も近づいてはいけません!!」
私の強い口調にいち早く反応した、夫人を抱く閣下を守る様に立つリューベック様を見やった。
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