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第5章 異世界で得たものは
君との未来
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「出来たね」
「ああ。そうだな。」
「領地管理、頑張ってね?領主 カルディール伯爵様?」
「お前。他人事だと思ってるだろ?」
「ん~。そうかも。」
とニヤニヤしていると、
「汝マコは、夫の俺を『幸せな時も、困難な時も、富める時も、貧しき時も、病める時も、健やかなる時も、死がふたりを分かつまで愛し、慈しみ、貞節を守ることをここに誓います』だったろ?」
「そうだった。女神様に誓ったんだった。」
「お前!態とだろ。」
新しく任された領地にある私達の新居を見ながらとぼける私は、リックにヘッドロックされる。
凱旋帰郷し、お義父様の前で侯爵領の領民の皆に婚約発表をしてから早2年。
侯爵領の隣地を任される事になり、領地にあった前領主様の邸宅をリフォームしながらの土壌改良や、新しく道路を整備し、農地の開拓、特産物の開発等々と、本当に忙し過ぎで目が回りそうだった。
そして今日、やっと目処がたった私達は、隣の侯爵領の教会で結婚式をあげた。
ドレスはリフォームでいい!と言ったのにお義母様が断固して譲らず、私の為に新しいドレスのデザインをして下さった。
またそれを孤児院出のマリヤを針子として侯爵家に雇い入れて下さり、とても素晴らしいドレスを作って下さったのだ。
私が、
「転生前の世界では『サムシングフォー』というのがあって、何か古い物 何か新しい物 何か青い物 何か借りた物を身に付けた花嫁は幸せになれるという言い伝えがあるので、グローブをお借り出来ますか?」
と夫人にお聞きしたら、
「あら、それは素敵な云われね。でしたらそちらも私が全て用意するわね。青い物も古い物も借りた物もね。」
と仰っしゃい、侯爵家に代々伝わるといわれているヴェールと、夫人のグローブ、そしてブルーのペティコートを頂いた。
サムシングブルーに関してだけ言うと、リックもお義母様からそれを聞いたらしい。
結婚式の時、互いに結婚指輪に埋め込まれた宝石が、私の物はシトリンを中心に、ブルートパーズを周りに嵌め、花をモチーフにされたデザインのもので、リックのはシトリンのみのデザインだった。
豪華な指輪で驚いたのと、リックの私への想いが嬉しくて、式ではずっと泣いていたら、リックから
「お前、泣き過ぎ」
と言って笑われた。
式を終えた私達は、カルディール侯爵の馬車に乗り、2つの領地をくまなく回る披露パレードをした。何処へ行っても祝福の言葉を貰えた私達は幸せだった。
そんな思い出にふけっていると
「身体を冷やすといけない。マコ、邸に入ろう。」
と言われ、肩を抱かれた私はリックと新居の中へ入っていった。
✽+†+✽――✽+†+✽――✽+†+✽――✽+†+✽
ゆっくりとベッドに押し倒され、前開きのネグリジェのリボンを解き胸のあわせを肌蹴られる。
2年間の婚約期間中に、破瓜の痛みは経験済とはいえ、やっぱり恥ずかしいのは変わらない。
思わず顔を手で覆ってしまう私の手をシーツに縫い付け、
「もう何度も見てる。お前のイイ所は全部知ってる。だから恥ずかしがらなくてもいいだろ。」
と、低く耳元で囁くリック。
キスを落とされた箇所が徐々に熱をおびる
彼が触れ無かった場所はないのではと思える程丁寧に施される愛撫
指を絡めシーツに縫いとめられる手
リックの荒い息遣い
私の嬌声
2人が奏でる水音
それだけが響く寝室で、私達は激しく深く繋がり合う。
それは身体だけではなく、互いの魂をも繋げる行為。
勝手に転生させられ、紆余曲折を経て見つけた永遠の愛。
2人一緒なら、これから先どんな苦難が待ち受けようと乗り越えていける。
「リック……愛してる。」
「俺もお前を愛してる。マコ、一生離さないから…な。」
夜空に輝く月明かりが、部屋に射し込む中
女神イズール様と月の女神ルナ様が微笑んだ気がした。
「ああ。そうだな。」
「領地管理、頑張ってね?領主 カルディール伯爵様?」
「お前。他人事だと思ってるだろ?」
「ん~。そうかも。」
とニヤニヤしていると、
「汝マコは、夫の俺を『幸せな時も、困難な時も、富める時も、貧しき時も、病める時も、健やかなる時も、死がふたりを分かつまで愛し、慈しみ、貞節を守ることをここに誓います』だったろ?」
「そうだった。女神様に誓ったんだった。」
「お前!態とだろ。」
新しく任された領地にある私達の新居を見ながらとぼける私は、リックにヘッドロックされる。
凱旋帰郷し、お義父様の前で侯爵領の領民の皆に婚約発表をしてから早2年。
侯爵領の隣地を任される事になり、領地にあった前領主様の邸宅をリフォームしながらの土壌改良や、新しく道路を整備し、農地の開拓、特産物の開発等々と、本当に忙し過ぎで目が回りそうだった。
そして今日、やっと目処がたった私達は、隣の侯爵領の教会で結婚式をあげた。
ドレスはリフォームでいい!と言ったのにお義母様が断固して譲らず、私の為に新しいドレスのデザインをして下さった。
またそれを孤児院出のマリヤを針子として侯爵家に雇い入れて下さり、とても素晴らしいドレスを作って下さったのだ。
私が、
「転生前の世界では『サムシングフォー』というのがあって、何か古い物 何か新しい物 何か青い物 何か借りた物を身に付けた花嫁は幸せになれるという言い伝えがあるので、グローブをお借り出来ますか?」
と夫人にお聞きしたら、
「あら、それは素敵な云われね。でしたらそちらも私が全て用意するわね。青い物も古い物も借りた物もね。」
と仰っしゃい、侯爵家に代々伝わるといわれているヴェールと、夫人のグローブ、そしてブルーのペティコートを頂いた。
サムシングブルーに関してだけ言うと、リックもお義母様からそれを聞いたらしい。
結婚式の時、互いに結婚指輪に埋め込まれた宝石が、私の物はシトリンを中心に、ブルートパーズを周りに嵌め、花をモチーフにされたデザインのもので、リックのはシトリンのみのデザインだった。
豪華な指輪で驚いたのと、リックの私への想いが嬉しくて、式ではずっと泣いていたら、リックから
「お前、泣き過ぎ」
と言って笑われた。
式を終えた私達は、カルディール侯爵の馬車に乗り、2つの領地をくまなく回る披露パレードをした。何処へ行っても祝福の言葉を貰えた私達は幸せだった。
そんな思い出にふけっていると
「身体を冷やすといけない。マコ、邸に入ろう。」
と言われ、肩を抱かれた私はリックと新居の中へ入っていった。
✽+†+✽――✽+†+✽――✽+†+✽――✽+†+✽
ゆっくりとベッドに押し倒され、前開きのネグリジェのリボンを解き胸のあわせを肌蹴られる。
2年間の婚約期間中に、破瓜の痛みは経験済とはいえ、やっぱり恥ずかしいのは変わらない。
思わず顔を手で覆ってしまう私の手をシーツに縫い付け、
「もう何度も見てる。お前のイイ所は全部知ってる。だから恥ずかしがらなくてもいいだろ。」
と、低く耳元で囁くリック。
キスを落とされた箇所が徐々に熱をおびる
彼が触れ無かった場所はないのではと思える程丁寧に施される愛撫
指を絡めシーツに縫いとめられる手
リックの荒い息遣い
私の嬌声
2人が奏でる水音
それだけが響く寝室で、私達は激しく深く繋がり合う。
それは身体だけではなく、互いの魂をも繋げる行為。
勝手に転生させられ、紆余曲折を経て見つけた永遠の愛。
2人一緒なら、これから先どんな苦難が待ち受けようと乗り越えていける。
「リック……愛してる。」
「俺もお前を愛してる。マコ、一生離さないから…な。」
夜空に輝く月明かりが、部屋に射し込む中
女神イズール様と月の女神ルナ様が微笑んだ気がした。
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