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第二章 異世界での生活
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「ハッ!ヤー!」
飛び散る汗と、擦れ合う剣と剣の音。その音を聞きながら、与えられた部屋のバルコニーにある長椅子に座って、18歳にして既に弛んだ腹の中に紅茶をガブガフと流し込んでいるのは、【戦士(仮)】の判定を受けた洋平だ。
本来であれば戦士として剣術なりなんなりの稽古に励まなければならないにも関わらず、一向にそれらに向き合うことはしない。何故なら洋平は、元々努力・忍耐が大嫌いで、そんな言葉など俺の辞書には無いと言っているくらいだし、将来は配信者として生活する事を目標にしているし、なんなら『ヒモ』として生きていけたらと思っているくらいだからだ。
そんな洋平にとって、ここでの生活は最高だった。自分が何も言わなくても若くて可愛らしい侍女達が世話をしてくれるし、食事も食べたい放題。
『異世界から来られた人々を大切にせよ』との王命の為、城に仕える者達は皆洋平の言いなりだ。
その為洋平は、己が王にでもなったかの様な気持ちになり、自分の身の回りの世話をしてくれる侍女達対して、身体を触ったりキスを迫ったりとセクハラ紛いの行為をするし、口調も命令口調だ。
また、キツい口調で侍女達を震え上がらせた後、イケボ(だと自身では思っている)で優しく言って聞かせるかのように耳元で囁くなんて事もする。だがその行為は、侍女達からすると拷問なのだ。
なんせ、体臭と口臭がキツい為、侍女達はいつも俯いて息を止めていないと倒れてしまいそうになる。
それがかえって『俺にかしづいている』と勘違いをさせてしまっているのだ。
そんな侍女達は、洋平の態度に我慢できず、とうとう騎士団の団長に苦情を申し入れた。
侍女達は口々に「アノ戦士様のお仕えを辞退させて欲しい。」「口にするのもはばかれる様な事をされ、このままでは辱めを受けそうで怖い。」と訴える。中には王宮勤めを辞めて実家に帰りたいとまで言い出す侍女もいた。
その訴えを受けた騎士団長は王に進言し、侍女を若い女性から子育てが終わった年配女性へと配置換えをし、厳しい訓練をする事でセクハラをする気を無くさせようとする作戦に出たのだ。
飛び散る汗と、擦れ合う剣と剣の音。その音を聞きながら、与えられた部屋のバルコニーにある長椅子に座って、18歳にして既に弛んだ腹の中に紅茶をガブガフと流し込んでいるのは、【戦士(仮)】の判定を受けた洋平だ。
本来であれば戦士として剣術なりなんなりの稽古に励まなければならないにも関わらず、一向にそれらに向き合うことはしない。何故なら洋平は、元々努力・忍耐が大嫌いで、そんな言葉など俺の辞書には無いと言っているくらいだし、将来は配信者として生活する事を目標にしているし、なんなら『ヒモ』として生きていけたらと思っているくらいだからだ。
そんな洋平にとって、ここでの生活は最高だった。自分が何も言わなくても若くて可愛らしい侍女達が世話をしてくれるし、食事も食べたい放題。
『異世界から来られた人々を大切にせよ』との王命の為、城に仕える者達は皆洋平の言いなりだ。
その為洋平は、己が王にでもなったかの様な気持ちになり、自分の身の回りの世話をしてくれる侍女達対して、身体を触ったりキスを迫ったりとセクハラ紛いの行為をするし、口調も命令口調だ。
また、キツい口調で侍女達を震え上がらせた後、イケボ(だと自身では思っている)で優しく言って聞かせるかのように耳元で囁くなんて事もする。だがその行為は、侍女達からすると拷問なのだ。
なんせ、体臭と口臭がキツい為、侍女達はいつも俯いて息を止めていないと倒れてしまいそうになる。
それがかえって『俺にかしづいている』と勘違いをさせてしまっているのだ。
そんな侍女達は、洋平の態度に我慢できず、とうとう騎士団の団長に苦情を申し入れた。
侍女達は口々に「アノ戦士様のお仕えを辞退させて欲しい。」「口にするのもはばかれる様な事をされ、このままでは辱めを受けそうで怖い。」と訴える。中には王宮勤めを辞めて実家に帰りたいとまで言い出す侍女もいた。
その訴えを受けた騎士団長は王に進言し、侍女を若い女性から子育てが終わった年配女性へと配置換えをし、厳しい訓練をする事でセクハラをする気を無くさせようとする作戦に出たのだ。
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