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第九章 王との謁見(僕は勇者ではない)
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「のぞむは、その異世界からの魔道具は、ある一定の期間を経ると動かなくなってしまう。だからそれを動かす為の道具を作り出したのだろう?」
そう言ったカールソンさんの言葉どおり、スマホやゲーム機などの電子機器は、ある一定の期間を経ると内蔵されているバッテリーが自然放電してしまう為、充電しないと使えなくなってしまうのだ。
だから僕は、この世界で得た知識と魔石を使い、独自のスマホ充電器を作ったんだ。とはいえ、充電時間が半端なく長くかかる為、1回フル充電したら出来るだけ使わない様にはしているけど。
「のぞむが作ったその道具には、当然魔石が使われている。そして、その道具は武器ではない。そうだろう?」
「確かに……。ですが、ミランダさんは道具を使いませんよね?」
「えぇ。普段の魔法には道具は不要ですわ。ですが、領域封印には、聖女が使用する"聖なる杖”を使用しませんと、封印が出来ないんですの。」
"聖なる杖”
ミランダさんはそう言った。
封印の為に必要不可欠な杖なんだろう。だけど、その杖と僕のスキルに、一体何の関係があるというのだろうか……。
僕のその疑問に答えをくれたのは、ミランダさんだった。
「のぞむ君には、私が使用する"聖なる杖”に、魔力増強の為の魔石の付与をお願いしたいんですの。」
「え?魔力増強の、ですか?」
「えぇ、そうですわ。」
「魔力増強……。それはミランダさんの今の魔力量では、封印が出来ない。そういう事でしょうか?」
「えぇ……。私は聖女ではありませんもの。」
と言ってミランダさんは悲しげに目を伏せてしまった為、
「封印には聖女が使う"聖なる力”が必要なんだよ。だが、聖女ではない人間が、封印をするとのであれば、膨大な魔力が必要になるんだ。」
とルードリッヒさんが続きを話してくれた。
「ミランダ様も結界師としては、相当な魔力を持っておられる。がしかし、今のお力だけで封印をしてしまうと、ミランダ様はきっと……いや絶対にお倒れになられる。最悪の場合命を落とされ…「嫌だ!」!?のぞむ?」
「僕やります!てか、やらせて下さい!ミランダさんが死んじゃうなんて絶対にさせない!早くその杖とかいうやつを此処に。それを持ってケイドル爺さんの店へ行かなくちゃ……「落ち着け!落ち着くんだ、のぞむ。」ルードリッヒさん!これが落ち着いてなんていられないです!僕がやらなきゃ!僕が……。」
ベッドから這い出ようした僕を、
「落ち着くんだ、のぞむ。のぞむの気持ちはよく分かった。だから落ち着くんだ。ミランダ、頼む。」
「はい、お兄様。失礼致しますわね、のぞむ君。」
僕の肩を持って落ち着けと言ったルードリッヒさんは、僕の肩を持ったままの状態でミランダさんに目配せをした。
それを受けたミランダさんは、僕の背中に手を当てたんだ。
軈てその場所がぽぅっと温かくなった事で、ミランダさんが僕の背中に治癒魔法をかけたのだと分かった。
「のぞむ君が急に動かれたので、一番深い傷の傷口が開いてしまいましたのよ。気付きませんでしたの?」
とミランダさんから言われ、その時やっと背中が痛かった事に気がついた。
「少しも気が付きませんでした。」
と小さく言えば、
「もう。のぞむ君はご自身の身体に対して無頓着過ぎますわ!もっと大事になさいませ。」
と、ミランダさんは僕の頬を撫でながら優しくそう言った。
ミランダさんに頬を撫でられ、顔が真っ赤になったであろう僕の事を見たルードリッヒさんとカールソンさんから、この後めちゃくちゃ笑われたんだ。
そう言ったカールソンさんの言葉どおり、スマホやゲーム機などの電子機器は、ある一定の期間を経ると内蔵されているバッテリーが自然放電してしまう為、充電しないと使えなくなってしまうのだ。
だから僕は、この世界で得た知識と魔石を使い、独自のスマホ充電器を作ったんだ。とはいえ、充電時間が半端なく長くかかる為、1回フル充電したら出来るだけ使わない様にはしているけど。
「のぞむが作ったその道具には、当然魔石が使われている。そして、その道具は武器ではない。そうだろう?」
「確かに……。ですが、ミランダさんは道具を使いませんよね?」
「えぇ。普段の魔法には道具は不要ですわ。ですが、領域封印には、聖女が使用する"聖なる杖”を使用しませんと、封印が出来ないんですの。」
"聖なる杖”
ミランダさんはそう言った。
封印の為に必要不可欠な杖なんだろう。だけど、その杖と僕のスキルに、一体何の関係があるというのだろうか……。
僕のその疑問に答えをくれたのは、ミランダさんだった。
「のぞむ君には、私が使用する"聖なる杖”に、魔力増強の為の魔石の付与をお願いしたいんですの。」
「え?魔力増強の、ですか?」
「えぇ、そうですわ。」
「魔力増強……。それはミランダさんの今の魔力量では、封印が出来ない。そういう事でしょうか?」
「えぇ……。私は聖女ではありませんもの。」
と言ってミランダさんは悲しげに目を伏せてしまった為、
「封印には聖女が使う"聖なる力”が必要なんだよ。だが、聖女ではない人間が、封印をするとのであれば、膨大な魔力が必要になるんだ。」
とルードリッヒさんが続きを話してくれた。
「ミランダ様も結界師としては、相当な魔力を持っておられる。がしかし、今のお力だけで封印をしてしまうと、ミランダ様はきっと……いや絶対にお倒れになられる。最悪の場合命を落とされ…「嫌だ!」!?のぞむ?」
「僕やります!てか、やらせて下さい!ミランダさんが死んじゃうなんて絶対にさせない!早くその杖とかいうやつを此処に。それを持ってケイドル爺さんの店へ行かなくちゃ……「落ち着け!落ち着くんだ、のぞむ。」ルードリッヒさん!これが落ち着いてなんていられないです!僕がやらなきゃ!僕が……。」
ベッドから這い出ようした僕を、
「落ち着くんだ、のぞむ。のぞむの気持ちはよく分かった。だから落ち着くんだ。ミランダ、頼む。」
「はい、お兄様。失礼致しますわね、のぞむ君。」
僕の肩を持って落ち着けと言ったルードリッヒさんは、僕の肩を持ったままの状態でミランダさんに目配せをした。
それを受けたミランダさんは、僕の背中に手を当てたんだ。
軈てその場所がぽぅっと温かくなった事で、ミランダさんが僕の背中に治癒魔法をかけたのだと分かった。
「のぞむ君が急に動かれたので、一番深い傷の傷口が開いてしまいましたのよ。気付きませんでしたの?」
とミランダさんから言われ、その時やっと背中が痛かった事に気がついた。
「少しも気が付きませんでした。」
と小さく言えば、
「もう。のぞむ君はご自身の身体に対して無頓着過ぎますわ!もっと大事になさいませ。」
と、ミランダさんは僕の頬を撫でながら優しくそう言った。
ミランダさんに頬を撫でられ、顔が真っ赤になったであろう僕の事を見たルードリッヒさんとカールソンさんから、この後めちゃくちゃ笑われたんだ。
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