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秘密の花園?
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牢屋からの脱出に成功した俺と文也は、ゆっくりと道なりに進んだ。
なんでかっていうと、村人に出くわしたら、面倒なことになるからだ。
もし万が一のことがあれば、文也を犠牲にしようかとも思ったが、それだと翔馬が悲しむかもしれないのでやめた。
あいつはどこまでも、お人好しで、優しい奴なのだ。
「おい、出口が見えたぞ。」
無事、誰とも遭遇することなく、木製の扉までたどり着いた。
「…でも春くん、鍵がかかってるみたいだ。」
しかしその扉の作りは簡素なものだった。
「退いてろ。」
文也が下がるのを確認すると、俺は思い切り扉に蹴りを入れた。
すると簡単に扉はぶっ壊れた。
「ひえーーっ⁉︎あとで弁償とか言われたらどうするの?」
「知るか。その時はお前が払え。それよりも、音で奴らが駆けつけるかもしれない。さっさと行くぞ。」
扉の先を確認すると、狭い登り階段になっていた。
他に道はなく、出会い頭になってしまったら、逃げ場がなかった。
俺は振り返ることなく、急いで階段を登った。
さらに登った先にも、先ほどのような木の扉が見えた。
「まっ、待ってくれーーー!!」
「いちいちうるさい奴だな。つべこべ言わずに、さっさと来い。」
無視して俺は、再び扉を蹴りつけて中に入った。
「───っ⁉︎こ、これは…?」
俺の目に飛び込んだのは、まるで花魁のような格好をした、男たちが集まっている光景だった。
「あら?貴方達は、さっき連れてこられたお嫁さん候補かしら。」
「あっれれ~。確か不合格になって、ポイ捨てされるんじゃなかったっけ。」
こいつら、好き勝手なことばっかり言いやがって。
っていうか、お前ら誰だよ?
「ぎゃーーーー!!オカマーーーー!!」
やっと追いついたと思いきや、いきなり文也が叫び出した。
ボコッ!!
「うるさい、黙れ。」
これ以上叫ばれてはさすがに他の村人にもバレてしまうと思い、俺は文也の頭をぶん殴った。
「いやわや、オカマやなんて。うちらこう見えても、奥さんなんやで。」
「まさか、あの村人たちのか?」
ということはつまり、こいつらもこの村に連れて来られたのだろうか。
それで、ここに監禁されているということか。
だが、何かがおかしかった。
この部屋は監禁部屋にしては、花やアクセサリーなどがあり、華やかすぎた。
そして花魁姿の男達は、何かを作っているように見えた。
「おい、あんた達、一体何の準備をしているんだ?」
すると周囲の目線が、一斉に俺に向けられた。
「何って、あの方と翔馬様の結婚式の準備に決まってるでしょ?」
「………なん…だと……。」
まさか、もうそんなことになっているとは、夢にも思わなかった。
「春くん、どうする?」
どうするとこうするもない。
なんとしても、結婚式が始まる前に、翔馬を見つけなければならない。
「ほら、用がないならさっさと帰んな。」
まるで俺たちが邪魔者のように、花魁姿の男達が追い払おうとする。
「いや、用ならある。実は俺たちは、翔馬の友人ということで、結婚式の司会を頼まれたんだ。」
翔馬を救うためにも、ここで引き下がるわけにはいかない。
どうにかして、情報を手に入れなければ。
「えっ、捕まった分際で?」
「ああ、これも、翔馬たっての希望だ。だから、結婚式場がどこにあるのか教えてほしい。」
正直、こんなデタラメな嘘で、こいつらを騙せるとは思えなかった。
それでも俺は、あくまでも平常心を装った。
「そうだったんですか。結婚式場でしたら、ここから三階まで上がって、突き当たりの大広場がそうです。」
マジかよ、こいつら、アホだな…。
だが、俺にとっては都合の良いことだ。
さらに何か聞き出せないものだろうか。
「あと、結婚式の打ち合わせをしたいんだか、翔馬が今どこにいるか知らないか?」
ところが今度は全員が黙り込んでしまい、結局翔馬の居場所までは分からなかった。
「まあいい。世話になったな。」
俺は呆然としている文也を引っ張って、部屋を出て行った。
その時、嫌な視線を感じた気がしたが、気のせいということにした。
なんでかっていうと、村人に出くわしたら、面倒なことになるからだ。
もし万が一のことがあれば、文也を犠牲にしようかとも思ったが、それだと翔馬が悲しむかもしれないのでやめた。
あいつはどこまでも、お人好しで、優しい奴なのだ。
「おい、出口が見えたぞ。」
無事、誰とも遭遇することなく、木製の扉までたどり着いた。
「…でも春くん、鍵がかかってるみたいだ。」
しかしその扉の作りは簡素なものだった。
「退いてろ。」
文也が下がるのを確認すると、俺は思い切り扉に蹴りを入れた。
すると簡単に扉はぶっ壊れた。
「ひえーーっ⁉︎あとで弁償とか言われたらどうするの?」
「知るか。その時はお前が払え。それよりも、音で奴らが駆けつけるかもしれない。さっさと行くぞ。」
扉の先を確認すると、狭い登り階段になっていた。
他に道はなく、出会い頭になってしまったら、逃げ場がなかった。
俺は振り返ることなく、急いで階段を登った。
さらに登った先にも、先ほどのような木の扉が見えた。
「まっ、待ってくれーーー!!」
「いちいちうるさい奴だな。つべこべ言わずに、さっさと来い。」
無視して俺は、再び扉を蹴りつけて中に入った。
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俺の目に飛び込んだのは、まるで花魁のような格好をした、男たちが集まっている光景だった。
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「ぎゃーーーー!!オカマーーーー!!」
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これ以上叫ばれてはさすがに他の村人にもバレてしまうと思い、俺は文也の頭をぶん殴った。
「いやわや、オカマやなんて。うちらこう見えても、奥さんなんやで。」
「まさか、あの村人たちのか?」
ということはつまり、こいつらもこの村に連れて来られたのだろうか。
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この部屋は監禁部屋にしては、花やアクセサリーなどがあり、華やかすぎた。
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すると周囲の目線が、一斉に俺に向けられた。
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「………なん…だと……。」
まさか、もうそんなことになっているとは、夢にも思わなかった。
「春くん、どうする?」
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なんとしても、結婚式が始まる前に、翔馬を見つけなければならない。
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まるで俺たちが邪魔者のように、花魁姿の男達が追い払おうとする。
「いや、用ならある。実は俺たちは、翔馬の友人ということで、結婚式の司会を頼まれたんだ。」
翔馬を救うためにも、ここで引き下がるわけにはいかない。
どうにかして、情報を手に入れなければ。
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「あと、結婚式の打ち合わせをしたいんだか、翔馬が今どこにいるか知らないか?」
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