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03,昼休み
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英語のテストも終わって、飛ばしに飛ばし、昼休み。学食かお弁当かは自分で選ぶスタイル。が、寝坊したせいでお弁当はないし、財布持ってくるの忘れた・・・。どうしよ、お昼抜くか?
「あれ、茜李ちゃん。どうしたの?なんか、困ってる?」
そう言って私の目の前には、
「あぁ、那音君・・・と、なんで黒木」
「へ?黒木って?・・・ってうわぁ!?誰ですか!」
「あはは、驚いた?」
黒木は軽やかに笑っている。どうやら途中から存在を消して那音君の後ろにいたようだ。
「黒木、可哀想でしょ、やめて」
「えぇ・・・!俺の扱いひどくない?」
「僕は大丈夫だよ!むしろ気づかなくてすみませんでした。確かいつもテスト上位の人ですよね?いっつもすごいなぁって思ってたんです。・・・いや、そうじゃなくて。なんか困ってることあるんじゃない?さっきからここら辺ウロウロしてるけど」
私がそれが・・・と事情を話そうとすると、
「ほら!樋君も大丈夫って言ってるし~」
そう言い、ブーイングをする黒木。話が遮られてしまった。
「は、はは・・・」
そして苦笑いの那音君。
「黒木・・・」
「怒んな怒んなって」
「別に怒ってないし」
「絶対怒ってるじゃん!」
黒木とそんな会話をしていると、ふふっと那音君が笑った。
「・・・何急に笑って」
「ううん、ただ、仲良いなぁって」
「仲良くない」
那音君にそんな言葉をかけられるのに少し胸が痛む。嫉妬、したりしてくれないかな・・・なんてね。そんな事は言えないから仲良くない、それだけ言って私はそっぽを向いた。
「んで?結局その困ったことってなんなの」
那音君がそんな態度の私に少し困り顔をしていた時、黒木がそう切り出した。
「いや、お昼ご飯忘れて・・・」
「財布は?」
「忘れた」
「はぁ?馬鹿なの」
「うるさい」
黒木に馬鹿呼ばわりされるのは少し癪だ。いや、実際こいつの方が頭はいいんだけど。
「じゃあ僕のお弁当あげようか?」
「・・・はい?」
那音君が何食わぬ顔でそう言った。
「那音君の食べる分なくなるじゃん」
「売店で買うからいいよ?」
「でも、申し訳ないし」
「大丈夫だよ!あ、でも好き嫌いとかあるよね」
「いや、それは平気だけど!そうじゃなくて、折角親に作ってもらったんでしょ?悪いよ・・・」
「ううん、作ったの僕だから平気!」
なんだと。私料理全然できないのに・・・。女子力満載かよ。
「いつでも作れるから。むしろ・・・茜李ちゃんに食べてもらえると嬉しいな」
「ふえ!?」
那音君がそんな事を言うもんだからおかしな声を出してしまった。嬉しかった。
「自分で食べるばかりで、他の人に食べてもらった事ないからさ。食べて感想聞かせてほしいな」
・・・少し淡い期待を抱いてしまった私が馬鹿だった。うん、那音君はこんな人だよね。食べる人は誰でもいいんだろうね。簡単に期待するべきじゃないわ。私はそう確信した。
「じゃあ・・・いただこうかな」
「ほんと!?ありがとう!」
いつもの私だったらここで遠慮しちゃうだろうけど、那音君のお弁当がどんなものか気になって、私はそのお弁当をもらった。那音君は本当に嬉しそうだったから、私も自然と笑った。
「今度いつかお返しするね?」
「そんな、大丈夫だよ?」
私と那音君がそんなふうに話していると、
「・・・俺空気にするのやめてくれない?」
黒木が少し不機嫌にそう言った。
「あ、ごめん」
「もう・・・!」
「あはは、黒木さん面白いですね。良かったら三人でお昼ご飯食べません?」
那音君とお昼・・・?それは嬉しい。けど、黒木いんのか・・・。
「お?いいねいいね。三人で食べよ食べよ。あ、後樋君敬語外して?同い年なんなから」
「はい!じゃなくてうん、分かった」
でもまぁ那音君楽しそうだから、黒木いてもいっか
「あ、そうそう樋君」
「へ、なに?」
「────────」
「はい!?」
黒木が那音君の耳元で何かを囁いた。途端に真っ赤になっていく那音君の顔。
「どうしたの?」
「な、なんでもない!とりあえずお昼ご飯食べよ。時間無くなっちゃう!」
「?そうだね」
那音君はなんだかアタフタしながらそう答えていた。
その後、三人で話しながら那音君お手製お弁当を食べた。驚く程に美味しかった。・・・料理できるようにならなきゃ。そんな事を思った昼休みだった。
「あれ、茜李ちゃん。どうしたの?なんか、困ってる?」
そう言って私の目の前には、
「あぁ、那音君・・・と、なんで黒木」
「へ?黒木って?・・・ってうわぁ!?誰ですか!」
「あはは、驚いた?」
黒木は軽やかに笑っている。どうやら途中から存在を消して那音君の後ろにいたようだ。
「黒木、可哀想でしょ、やめて」
「えぇ・・・!俺の扱いひどくない?」
「僕は大丈夫だよ!むしろ気づかなくてすみませんでした。確かいつもテスト上位の人ですよね?いっつもすごいなぁって思ってたんです。・・・いや、そうじゃなくて。なんか困ってることあるんじゃない?さっきからここら辺ウロウロしてるけど」
私がそれが・・・と事情を話そうとすると、
「ほら!樋君も大丈夫って言ってるし~」
そう言い、ブーイングをする黒木。話が遮られてしまった。
「は、はは・・・」
そして苦笑いの那音君。
「黒木・・・」
「怒んな怒んなって」
「別に怒ってないし」
「絶対怒ってるじゃん!」
黒木とそんな会話をしていると、ふふっと那音君が笑った。
「・・・何急に笑って」
「ううん、ただ、仲良いなぁって」
「仲良くない」
那音君にそんな言葉をかけられるのに少し胸が痛む。嫉妬、したりしてくれないかな・・・なんてね。そんな事は言えないから仲良くない、それだけ言って私はそっぽを向いた。
「んで?結局その困ったことってなんなの」
那音君がそんな態度の私に少し困り顔をしていた時、黒木がそう切り出した。
「いや、お昼ご飯忘れて・・・」
「財布は?」
「忘れた」
「はぁ?馬鹿なの」
「うるさい」
黒木に馬鹿呼ばわりされるのは少し癪だ。いや、実際こいつの方が頭はいいんだけど。
「じゃあ僕のお弁当あげようか?」
「・・・はい?」
那音君が何食わぬ顔でそう言った。
「那音君の食べる分なくなるじゃん」
「売店で買うからいいよ?」
「でも、申し訳ないし」
「大丈夫だよ!あ、でも好き嫌いとかあるよね」
「いや、それは平気だけど!そうじゃなくて、折角親に作ってもらったんでしょ?悪いよ・・・」
「ううん、作ったの僕だから平気!」
なんだと。私料理全然できないのに・・・。女子力満載かよ。
「いつでも作れるから。むしろ・・・茜李ちゃんに食べてもらえると嬉しいな」
「ふえ!?」
那音君がそんな事を言うもんだからおかしな声を出してしまった。嬉しかった。
「自分で食べるばかりで、他の人に食べてもらった事ないからさ。食べて感想聞かせてほしいな」
・・・少し淡い期待を抱いてしまった私が馬鹿だった。うん、那音君はこんな人だよね。食べる人は誰でもいいんだろうね。簡単に期待するべきじゃないわ。私はそう確信した。
「じゃあ・・・いただこうかな」
「ほんと!?ありがとう!」
いつもの私だったらここで遠慮しちゃうだろうけど、那音君のお弁当がどんなものか気になって、私はそのお弁当をもらった。那音君は本当に嬉しそうだったから、私も自然と笑った。
「今度いつかお返しするね?」
「そんな、大丈夫だよ?」
私と那音君がそんなふうに話していると、
「・・・俺空気にするのやめてくれない?」
黒木が少し不機嫌にそう言った。
「あ、ごめん」
「もう・・・!」
「あはは、黒木さん面白いですね。良かったら三人でお昼ご飯食べません?」
那音君とお昼・・・?それは嬉しい。けど、黒木いんのか・・・。
「お?いいねいいね。三人で食べよ食べよ。あ、後樋君敬語外して?同い年なんなから」
「はい!じゃなくてうん、分かった」
でもまぁ那音君楽しそうだから、黒木いてもいっか
「あ、そうそう樋君」
「へ、なに?」
「────────」
「はい!?」
黒木が那音君の耳元で何かを囁いた。途端に真っ赤になっていく那音君の顔。
「どうしたの?」
「な、なんでもない!とりあえずお昼ご飯食べよ。時間無くなっちゃう!」
「?そうだね」
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