私だけの世界

愛美

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楽しくない

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「いいよね留美ちゃんは」
「どうせズルだよ」
コソコソ聞こえてくる悪口。
「どいて」
「あ、ごめん」
そう強く言われた。私は掃除の時間でも皆に迷惑をかける、机が運べないから。そりゃそうだろ体が健康そうな見た目をしていて、イスしか運ばないんだからズルと言われても仕方ない。そう自分に言い聞かせて耐えるしかない。皆には私の痛みは分からない。そんなに言うなら体を取りかえてほしい、そう何度も願う。

 私はもう小4だ。やりたいことがいっぱいあるのに何一つできない。友達だって失ってしまった。休み時間は1人で図書室へ行くのが習慣になっていた。いつも人が来ない図書室は私の落ち着ける場所になっていた。ここから運動場を見ると皆がワイワイ遊んでいる。この光景に嫌気がさすものの、いいなあと嫉妬する気持ちが混ざり合う。もうずっとこのままスポーツができないんだろうか?初めは凄く辛くて絶望する気持ちだったけど、今はもうどうでも良くなっていた。ただスポーツがしたい、普通の事が当たり前にできるようになりたいと思った。
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