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「....ここにむかえにくる人がいると思うからその時にここからぬけだす?」
「君は何を言っているの?」
「....けどそれしかないと思うよ?」
「私体育の成績2だけど」
「大丈夫だと思うよ」
「何をもってしてそう思った」
時計がないため分からないが、一時間ぐらいは議論を交わせたと思う。が、いっこうにいい案が出ない。何せいるのが女子高生と小学校中学年ぐらいの少女だけなのだ。やれることなんぞほぼ無い。
「はぁ~~、けどそれしか思いつかないかー」
成功する気がしないけれど。
「大丈夫だよ」
「君のその謎の自信はどこからくるの....」
「....さぁ?」
「....君都合が悪くなったらそう言うよね....」
「....そう?」
最初から変わらない彼女のテンポにはすでに慣れたが、それでもやっぱり変わった子だとは思う。ここまで顔に出ない小学生がいるとは驚きだ。
「....おこってる?」
「ん?何を?」
「....あそこにいたこと」
「あそこ....あぁ、路地裏のこと?」
そう言われれば、確かにこの少女に対して泣くまで叱らなければと息巻いていたことを思いだす。
「まぁ、もう危ない場所には近づいたりしないように約束してくれたらいいよ」
「....それほんとうに守らないとダメ?」
「....守れよ?本当に守れよ?フリじゃないからな?」
何故そこで渋る。本当に見捨てるぞ。
「じゃあ、交換条件にしよう」
「....なんの?」
「君が私に頑張って欲しいこととの」
「!!」
おぉ、この子の驚いた顔初めて見た。会ってから一番分かりやすい顔なのではないだろうか。
「だって君のお願いだけ私が聞くっていうのもなんかフェアじゃなくない?」
「............わかった」
大分悩んだすえにようやく頷いてくれた。....どうしてそこまで悩むのかが分からない。
「....ほんとうにがんばってくれる?」
「わかったから!!けどその頑張る内容だけ後で教えて!!それと....!!」
バタバタと少し急いでいるかのような足音が聞こえてきた。
「「....」」
二人で息を潜める。
これまでも何回か人がこちらの方に来たことがあったが、そのときは度に全て通り過ぎて行った。はたして今回はどうだろう....。
「ここか?」
「ん?えーと、そうだな、ここにいるやつ二人ともだってさ」
(目の前に止まった....!!)
次は自分たちという事実に身を固くする。やらなければ。少女と目を合わせて頷き合う。
「二人で来て良かったのか?」
「だいじょーぶだって!、両方ともただのガキだし」
「マジかー、オレ、ガキ嫌いなんだよなー」
「あ、なんでだ?」
「むしろお前ヤれねぇやつに興味あんの?」
「確かに」
(私は17だ!!)
好き勝手に言って笑う男たちに怒りが沸いてくるが、ここで声を出したりしたら全てパァになる。後で存分にやり返そう。そう思って押し黙る。
声の数は二人。さっきのセリフからしてこの人数で事足りると思われたのだろう。
「あれ?カギどれだっけ?」
「お前バッカだなぁ、毎回迷ってんじゃねぇか」
「うるせぇ!!お、あったあった」
暫くガチャガチャと耳障りな金属音が響き、そして鍵を開けて男たちが牢屋の中へと入ってくる。
「よーし、二人いるな。お前そっち頼むわ」
「へいへい」
近づいてきた男の一人が私の足を跨いで、足枷を外そうとする。
(せーの、よしっ、今だ!!!!)
足枷が外れた、と思った瞬間直ぐ様足を上に蹴りあげる。
そして男は私の足を跨ぐようにして屈んでいた。....後は分かるな?
「いっっぅぁぁぁ!!!!」
股を抑えて踞った男の下からスルリと抜け出す。さぁ、逃げろ!!と思った瞬間、衝撃に体が床に倒れこむ。
「ふざっけんなよ、このガキ!!!!」
乗り上がった男に、振りかぶった拳で殴られる。スパークした視界と、口に広がる血の味が酷く気持ち悪い。
「くそっ、なめてんじゃねぇぞ!!!!」
再び振り上げられた拳にギュッと目を瞑る。あぁ、やっぱり無理だった。そう思って絶望する。
ーブチッーー!!
「ぎゃああああああぁぁ!!!!」
何故か聞こえてきた男の悲鳴と、その直前に聞こえてきた何かを破る音に目をゆっくりと開けた。
「....お姉ちゃん、ちゃんとやったほうがいいよ」
倒れこんだ男の後ろから少女が現れた。その両手には彼女の小指ほどの太さの棒切れが握られている。
横を見れば、同じくもう片方の男が床に倒れこんでいた。なにやら耳を抑えてのたうっている。
「....何やったの?」
「....これでね」
「うん」
「耳さした」
「........そっかぁ....助けてくれてありがとう....」
思ったよりヴァイオレンスな少女の行動に、何を言おうかと本気で迷ったが、助けてくれたのは事実なので礼を言っておくにとどめた。大丈夫、大丈夫。正当防衛、正当防衛。
「....早くにげよ?」
「....そうしよっか」
そう言って倒れこんできた男を横にどける。どうやら気絶したらしい。大丈夫かなこいつ。
「....大丈夫だった?」
「....うん、大丈夫だった。早く行こう」
勿論、この大丈夫はこの男たちの容態ではなく、無事に私たちが抜け出せたかの意味での大丈夫だ。
「君は何を言っているの?」
「....けどそれしかないと思うよ?」
「私体育の成績2だけど」
「大丈夫だと思うよ」
「何をもってしてそう思った」
時計がないため分からないが、一時間ぐらいは議論を交わせたと思う。が、いっこうにいい案が出ない。何せいるのが女子高生と小学校中学年ぐらいの少女だけなのだ。やれることなんぞほぼ無い。
「はぁ~~、けどそれしか思いつかないかー」
成功する気がしないけれど。
「大丈夫だよ」
「君のその謎の自信はどこからくるの....」
「....さぁ?」
「....君都合が悪くなったらそう言うよね....」
「....そう?」
最初から変わらない彼女のテンポにはすでに慣れたが、それでもやっぱり変わった子だとは思う。ここまで顔に出ない小学生がいるとは驚きだ。
「....おこってる?」
「ん?何を?」
「....あそこにいたこと」
「あそこ....あぁ、路地裏のこと?」
そう言われれば、確かにこの少女に対して泣くまで叱らなければと息巻いていたことを思いだす。
「まぁ、もう危ない場所には近づいたりしないように約束してくれたらいいよ」
「....それほんとうに守らないとダメ?」
「....守れよ?本当に守れよ?フリじゃないからな?」
何故そこで渋る。本当に見捨てるぞ。
「じゃあ、交換条件にしよう」
「....なんの?」
「君が私に頑張って欲しいこととの」
「!!」
おぉ、この子の驚いた顔初めて見た。会ってから一番分かりやすい顔なのではないだろうか。
「だって君のお願いだけ私が聞くっていうのもなんかフェアじゃなくない?」
「............わかった」
大分悩んだすえにようやく頷いてくれた。....どうしてそこまで悩むのかが分からない。
「....ほんとうにがんばってくれる?」
「わかったから!!けどその頑張る内容だけ後で教えて!!それと....!!」
バタバタと少し急いでいるかのような足音が聞こえてきた。
「「....」」
二人で息を潜める。
これまでも何回か人がこちらの方に来たことがあったが、そのときは度に全て通り過ぎて行った。はたして今回はどうだろう....。
「ここか?」
「ん?えーと、そうだな、ここにいるやつ二人ともだってさ」
(目の前に止まった....!!)
次は自分たちという事実に身を固くする。やらなければ。少女と目を合わせて頷き合う。
「二人で来て良かったのか?」
「だいじょーぶだって!、両方ともただのガキだし」
「マジかー、オレ、ガキ嫌いなんだよなー」
「あ、なんでだ?」
「むしろお前ヤれねぇやつに興味あんの?」
「確かに」
(私は17だ!!)
好き勝手に言って笑う男たちに怒りが沸いてくるが、ここで声を出したりしたら全てパァになる。後で存分にやり返そう。そう思って押し黙る。
声の数は二人。さっきのセリフからしてこの人数で事足りると思われたのだろう。
「あれ?カギどれだっけ?」
「お前バッカだなぁ、毎回迷ってんじゃねぇか」
「うるせぇ!!お、あったあった」
暫くガチャガチャと耳障りな金属音が響き、そして鍵を開けて男たちが牢屋の中へと入ってくる。
「よーし、二人いるな。お前そっち頼むわ」
「へいへい」
近づいてきた男の一人が私の足を跨いで、足枷を外そうとする。
(せーの、よしっ、今だ!!!!)
足枷が外れた、と思った瞬間直ぐ様足を上に蹴りあげる。
そして男は私の足を跨ぐようにして屈んでいた。....後は分かるな?
「いっっぅぁぁぁ!!!!」
股を抑えて踞った男の下からスルリと抜け出す。さぁ、逃げろ!!と思った瞬間、衝撃に体が床に倒れこむ。
「ふざっけんなよ、このガキ!!!!」
乗り上がった男に、振りかぶった拳で殴られる。スパークした視界と、口に広がる血の味が酷く気持ち悪い。
「くそっ、なめてんじゃねぇぞ!!!!」
再び振り上げられた拳にギュッと目を瞑る。あぁ、やっぱり無理だった。そう思って絶望する。
ーブチッーー!!
「ぎゃああああああぁぁ!!!!」
何故か聞こえてきた男の悲鳴と、その直前に聞こえてきた何かを破る音に目をゆっくりと開けた。
「....お姉ちゃん、ちゃんとやったほうがいいよ」
倒れこんだ男の後ろから少女が現れた。その両手には彼女の小指ほどの太さの棒切れが握られている。
横を見れば、同じくもう片方の男が床に倒れこんでいた。なにやら耳を抑えてのたうっている。
「....何やったの?」
「....これでね」
「うん」
「耳さした」
「........そっかぁ....助けてくれてありがとう....」
思ったよりヴァイオレンスな少女の行動に、何を言おうかと本気で迷ったが、助けてくれたのは事実なので礼を言っておくにとどめた。大丈夫、大丈夫。正当防衛、正当防衛。
「....早くにげよ?」
「....そうしよっか」
そう言って倒れこんできた男を横にどける。どうやら気絶したらしい。大丈夫かなこいつ。
「....大丈夫だった?」
「....うん、大丈夫だった。早く行こう」
勿論、この大丈夫はこの男たちの容態ではなく、無事に私たちが抜け出せたかの意味での大丈夫だ。
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