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王国編 序章
14.目標と修練
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「まぁ、他にも居るが今は置いておこう」
「そうですね……あと6年のうちに力を付けないと」
6年。それは2人が北の果てに行く最低条件である、斡旋協会に登録が可能となるまでの年だ。斡旋協会は学院卒業を果たす15歳から登録を受け付け始めるのである。
「ならば、『イサオ』に入れるのが手っ取り早いじゃろうな。卒業時の成績が良ければそれなりに高いランクで始められるからのぉ」
「なら、入学までのあと1年みっちり勉強しなければな」
「う……頑張ります……」
「ふぉふぉふぉ、そう落ち込む出ないレオナール。ブローヴィルは大陸一と呼ばれる剣豪ぞ?ラナリアも龍王を従えた超一流の魔法術士だからのぉ……そんな2人の教育を受けられたら百人力どころか千人力じゃろうて」
「レオのためなら一族の秘術もお教え致しますわ」
「俺も師匠から授かった剣術を一から叩き込んでやるぞ」
2人とも笑顔でそう言った。王族ともなれば他にも多くの知識が必要だろうが、王族ゆえに教師は大変優秀。相当期待していいだろうとレオは思った。
その意気揚々とした様子にノア―リオも心から喜んでいた。
「それはそれは頼もしい限りじゃ!リーリアも、ルーリエンはブローヴィルには劣るが優秀な剣士であり、ルミーニャもデイツ魔導国の宮廷魔導師団で副団長をする超一流の魔導師なのじゃからな」
「父上は兎も角、母上がそんな凄かったなんて!!」
「え、ちょ、リア……そんな素っ気なく流さないでくれよぉ……俺だってこう見えて両手剣での戦闘ならブローヴィルに負けず劣らずの技術くらいはあるんだぞ……うぅっ」
愛する娘に自分の能力を「兎も角」の一言で片づけられてしまった事にショックを受けたルーリエンは、いじけて俯いてしまった。
「そんなことでへこたれるんじゃありませんよ……もう、リアも父上の事をそんな風にあしらっちゃだめよ?」
「はぁい、ごめんなさい。父上」
「い、いいんだよ!リア!リアのためなら何でも教えてあげるからな!」
機嫌の良くなった彼の目にはリアが数々の戦士を打ち負かす最強かつ可憐な戦乙女となった姿しか見えていない。
「うむ、リアも精進したまえ。さて、そうと決まれば目標は来年の3月にある学院の入試じゃな」
「「頑張ります!!」」
「俺らも気合い入れてかねぇとな」
「そうですわねぇ」
「私達も協力するぞぉ!リアを最強の戦乙女に仕上げるぞおぉ!!」
「変な方向に行かないでよね……まぁ、教えるからには私の全てを叩き込むわ!」
相当盛り上がっている両親達を傍目に、2人はその気合の入れように若干引き気味だった。
「最近、魔物の活発化も相まって公務がだいぶ少ないからな。久しぶりにブローヴィルのとこに行くか!」
「おぉ!それはいいな!」
「ふぉふぉ、しっかり自分の仕事をするならどこにいても構わん。存分に孫達を鍛えてやれぃ」
王太子が王城を離れていいのだろうか……とも思ったが、国王が言うのであれば問題は無いのだろう。それよりもレオとリアは、これからもずっと一緒に居られる事が大変嬉しかった。
「そうと決まれば早速行こうじゃないか、兄上!」
「そうだな!」
「2人とも気を付けるんじゃぞ。まだ魔族が狙っている可能性があるからの」
「分かりました、父上」
こうして、2人の修行三昧の一年が始まるのだった。
//////////////////
それから、彼らは日々時間の許す限りその時間のほとんどを勉強と修行に費やした。
魔法術では普通適正属性を集中的に鍛える。特にレオは王位精霊である空間属性を、リアは水・土・光のいずれも上位の加護を授かっているため、その3属性を満遍なく修練した。魔法術の修練では基本的に4つの練習方法を用いる。
一番最初は詠唱の練習だ。その魔法術にはその効果と威力によって等級が定められている。
一般家庭で使えるレベルは一等、仕事で活用されるレベルは二等、魔法術を主に扱う道具屋だと三等、普通魔法術兵が使うレベルは四等、魔法を用いる研究員の基準レベルは五等、集団魔法術兵が使うレベルは六等、魔導国で最高権威の研究所の研究員の最低レベルは七等、魔導国が認定する各属性の頂点のレベルは八等というのが主な内訳だ。
ちなみに、ノア―リオ国王陛下は八等、火属性の最高位魔導師の称号である『紅皇』を授かっている。
次に、魔法陣の描き方。主に魔法陣を描く材料や描く手順、身に沿った等級に属する魔法術の陣を学ぶ。それと同時に、詠唱や魔法陣を描く際に使う術式記号も学ぶ。
学び始めてから半年後には、互いの両親や教師の優秀さも相まって2人とも四等レベルを習得した。五等以上の魔法術を学ぶには、ちゃんとした機関で無ければ固有名称を知っていても、その詠唱は知る事が出来ない。
それ故、彼らは四等を超えると現王ノア―リオ陛下が生み出した修練法を行うようになった。それは彼が生み出した帯魔器を利用した、魔力操作力を上げる練習法だ。2人は今まで通り詠唱や魔法陣を描く練習をしつつ、その帯魔器を使ったその練習法を残り半年間続けた。
そして、遂に入試の日がやってきたのだった―――
「そうですね……あと6年のうちに力を付けないと」
6年。それは2人が北の果てに行く最低条件である、斡旋協会に登録が可能となるまでの年だ。斡旋協会は学院卒業を果たす15歳から登録を受け付け始めるのである。
「ならば、『イサオ』に入れるのが手っ取り早いじゃろうな。卒業時の成績が良ければそれなりに高いランクで始められるからのぉ」
「なら、入学までのあと1年みっちり勉強しなければな」
「う……頑張ります……」
「ふぉふぉふぉ、そう落ち込む出ないレオナール。ブローヴィルは大陸一と呼ばれる剣豪ぞ?ラナリアも龍王を従えた超一流の魔法術士だからのぉ……そんな2人の教育を受けられたら百人力どころか千人力じゃろうて」
「レオのためなら一族の秘術もお教え致しますわ」
「俺も師匠から授かった剣術を一から叩き込んでやるぞ」
2人とも笑顔でそう言った。王族ともなれば他にも多くの知識が必要だろうが、王族ゆえに教師は大変優秀。相当期待していいだろうとレオは思った。
その意気揚々とした様子にノア―リオも心から喜んでいた。
「それはそれは頼もしい限りじゃ!リーリアも、ルーリエンはブローヴィルには劣るが優秀な剣士であり、ルミーニャもデイツ魔導国の宮廷魔導師団で副団長をする超一流の魔導師なのじゃからな」
「父上は兎も角、母上がそんな凄かったなんて!!」
「え、ちょ、リア……そんな素っ気なく流さないでくれよぉ……俺だってこう見えて両手剣での戦闘ならブローヴィルに負けず劣らずの技術くらいはあるんだぞ……うぅっ」
愛する娘に自分の能力を「兎も角」の一言で片づけられてしまった事にショックを受けたルーリエンは、いじけて俯いてしまった。
「そんなことでへこたれるんじゃありませんよ……もう、リアも父上の事をそんな風にあしらっちゃだめよ?」
「はぁい、ごめんなさい。父上」
「い、いいんだよ!リア!リアのためなら何でも教えてあげるからな!」
機嫌の良くなった彼の目にはリアが数々の戦士を打ち負かす最強かつ可憐な戦乙女となった姿しか見えていない。
「うむ、リアも精進したまえ。さて、そうと決まれば目標は来年の3月にある学院の入試じゃな」
「「頑張ります!!」」
「俺らも気合い入れてかねぇとな」
「そうですわねぇ」
「私達も協力するぞぉ!リアを最強の戦乙女に仕上げるぞおぉ!!」
「変な方向に行かないでよね……まぁ、教えるからには私の全てを叩き込むわ!」
相当盛り上がっている両親達を傍目に、2人はその気合の入れように若干引き気味だった。
「最近、魔物の活発化も相まって公務がだいぶ少ないからな。久しぶりにブローヴィルのとこに行くか!」
「おぉ!それはいいな!」
「ふぉふぉ、しっかり自分の仕事をするならどこにいても構わん。存分に孫達を鍛えてやれぃ」
王太子が王城を離れていいのだろうか……とも思ったが、国王が言うのであれば問題は無いのだろう。それよりもレオとリアは、これからもずっと一緒に居られる事が大変嬉しかった。
「そうと決まれば早速行こうじゃないか、兄上!」
「そうだな!」
「2人とも気を付けるんじゃぞ。まだ魔族が狙っている可能性があるからの」
「分かりました、父上」
こうして、2人の修行三昧の一年が始まるのだった。
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それから、彼らは日々時間の許す限りその時間のほとんどを勉強と修行に費やした。
魔法術では普通適正属性を集中的に鍛える。特にレオは王位精霊である空間属性を、リアは水・土・光のいずれも上位の加護を授かっているため、その3属性を満遍なく修練した。魔法術の修練では基本的に4つの練習方法を用いる。
一番最初は詠唱の練習だ。その魔法術にはその効果と威力によって等級が定められている。
一般家庭で使えるレベルは一等、仕事で活用されるレベルは二等、魔法術を主に扱う道具屋だと三等、普通魔法術兵が使うレベルは四等、魔法を用いる研究員の基準レベルは五等、集団魔法術兵が使うレベルは六等、魔導国で最高権威の研究所の研究員の最低レベルは七等、魔導国が認定する各属性の頂点のレベルは八等というのが主な内訳だ。
ちなみに、ノア―リオ国王陛下は八等、火属性の最高位魔導師の称号である『紅皇』を授かっている。
次に、魔法陣の描き方。主に魔法陣を描く材料や描く手順、身に沿った等級に属する魔法術の陣を学ぶ。それと同時に、詠唱や魔法陣を描く際に使う術式記号も学ぶ。
学び始めてから半年後には、互いの両親や教師の優秀さも相まって2人とも四等レベルを習得した。五等以上の魔法術を学ぶには、ちゃんとした機関で無ければ固有名称を知っていても、その詠唱は知る事が出来ない。
それ故、彼らは四等を超えると現王ノア―リオ陛下が生み出した修練法を行うようになった。それは彼が生み出した帯魔器を利用した、魔力操作力を上げる練習法だ。2人は今まで通り詠唱や魔法陣を描く練習をしつつ、その帯魔器を使ったその練習法を残り半年間続けた。
そして、遂に入試の日がやってきたのだった―――
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