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【14】プリンスの賭け その2※
しおりを挟むするりと下着の中に手を入れられて、半ば熱くなっていたペニスを大きな手で包まれる。先からにじみ出るしずくを塗り込めるみたいに、親指の腹でなぞられて腰が自然に動いてしまう。
「腰、揺れてる」
「言わないで……もう、案外すけべ……あ!」
のけぞったのど元に歯を立てられた。ちょっと痛いし歯形もついたかもと思う。
みんなには王子様なのに、自分には野蛮と考えると、ちょっとゾクゾクするのはヘンかな? と思う。
「うぅ…ん……」
そしたら考え事なんてしてないで、こっちに集中しなさいとばかり、ぬるぬるペニスを扱かれた。大きな手は気持ちイイ、先に指を立てられる。
「あ、出ちゃう」といったら「出していいよ」と耳元でささやかれて耳たぶを噛まれた。も、あちこち噛んで、僕を食べちゃうつもりなのかな? と思う。
それもいいかな? なんてちょっと猟奇的。
びくびく腰が跳ねてウォーダンの手を濡らす。後ろに指が滑ってアヌスをなぞられた。まだ固く閉ざされたそれはひくりと動く。
だけど、身体の奥は熱を覚えてる。ウォーダンをうちに受け入れた陶酔を。じんと……身体の奥の奥でかすかにその幻のしびれが蘇る。
「欲しい……」
噛んだ耳たぶをなめられて情欲に濡れた声が吹き込まれる。声だけでなく、触れた肌から彼の切望が伝わった。
欲しい、欲しい、身体の奥底でつながり、心も繋がって、魂まで溶け合いたいと。
「僕が欲しい?」
「ああ」
「うん、僕もウォーダンが欲しい」
触れあって伝わる想いは、彼だけでなく、自分の想いでもある。
自然に唇が重なって、舌を絡め合う。と同時に、ウォーダンの長い指で身体のなかにはいってくる。ぬるぬると入り口を解すようにして、でももう、感じる場所はわかっていると、さらに奥へと。
「うふ……っ……!」
重ねた唇から吐息がもれて、身体がびくびく跳ねる。指があの弱い場所をいじってる。いつのまにか二本、もう三本。
「あ、もう……いいからっ……!」
焦れてねだるけれど。
「もう少しならさないと……」
そんな風にいいながら、じっくりとなかをなぞる手を止めない。実はこの人ベッド中ではスケベの上に意地悪だったのか。
「いいって! 僕も欲しい…の……」
最後には涙目で上目づかいで怒った顔でにらみつけると、息を飲まれた。その端正な顔に浮かんだ一瞬のどう猛さにフェリックスも息を飲んだけれど。
「っ……このっ!」
「ひうっ!」
指を抜き取られて、ウォーダンの太くて長いベニスがなかにはいってくる。散々慣らされたおかげで奥までずるりと。そして待ちかねた、ひとつになりたいという想いも二人重なり合う。
「フェリ、フェリ……」
「ウォーダン……ぁあぁあ!」
ひときわ大きな声をあげてしまったのは、とんと奥を突かれた瞬間に、ひときわ強い快感を感じたからだ。これは自分のものだけじゃない。二つの鼓動が一つになる、この感覚には。
【ああ、フェリだ。温かいフェリのなかだ】
【あ……ウォーダンがドクドクしてる】
お互いの気持ちが響きあって、お互いに瞳を見開いて見つめ合う。そして、微笑みあう。
「本当につながったね」
「うん……あ、あ、あ……」
ゆさゆさ揺さぶられて、自分でも腰を揺らして、そうして、二人で高みを目指していく。どちらがどちらの感覚がわからなくて、とけあってしまって、全部きもちいい。
「あ、も……もうっ……!」
「っ……フェリ!」
お互いに熱を解放して、はあ、はあ……と息が収まらないままに、それでも少しでも、重なる場所を増やしたいと口づけあう。指を絡ませて。
「もっと……ね、ウォーダン」
「ああ、フェリ。まだだ」
そして、また絡み合う。
翌日。
一晩中、ロンユンと屋根の上にいた……というより、首根っこくわえられていたんじゃないか? という、チィオは大変不機嫌にむくれていた。
ピィと鳴いて、フェリックスの顔を見るなり、足下によってぺしぺしぺしとそのすねを叩く。
「チィオ、痛いって」
フェリックスは苦笑するが、不機嫌な自分のアニマルを見る目は優しい。
灰色のペンギンの雛が振り上げる左のフリッパーには金色の輪が元通り輝いていた。
ロンユンの左の角にもだ。
ウォーダンと顔見合わせて笑いあった。
それから階下に降りて、ヨハンとハンス夫夫とおいしいパンの朝食を食べた。ウォーダンもヨハンのパンを気に入ったようだった。
「またいつでも食べにこいや」とヨハンはいってくれた。
「でも泊まるなら、屋根裏部屋での“運動”はほどほどにな」
ハンスにそういわれてフェリックスは赤面した。屋根裏部屋で自分達がなにをしていたかなんて、この二人には筒抜けだったようだ。
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