4 / 12
第一章 もう恋愛はこりごりです
第二話 好きにさせてください②
しおりを挟む
「あなた、名前は?」
「ウィルフレッド・ジーベルトでございます。アベル様の執事です」
「そう。では、ウィルフレッド。ホルストもイヴリンも悪くありません。私はこの家のことが知りたくて、ホルストに話しかけたのよ。そして、イヴリンは私の言うことを聞いてるだけ。侍女としての務めを立派に果たしてます」
説き伏せるように言うと、ウィルフレッドは「はぁ」と不満そうに返事した。
どうもこの執事だけは攻略できそうにない。それも堅物で何を考えているか分からないアベルの腹心という立場だからだろう。
エリサは腕組みし、ため息をついた。
「まぁ、私はどうも旦那様から歓迎されてないようだから、あなたも私のことを良く思わないのでしょう」
「そんなことはありません。ただ、アベル様からそう言いつかっておりますので。奥様はなるべく、部屋から出ないようにと」
「どうしてよ?」
「アベル様がそう仰せですので、私の口からはそれ以上のことは申し上げられません」
(くっ……手強い!)
ウィルフレッドの淀みなく達者にのらりくらり躱すので、エリサは前髪を掻き上げて観念した。
「もういいわ。わかりました。イヴリン、戻りましょ」
「は、はい!」
ウィルフレッドの視線を無視しながら部屋へ戻る。内心では納得していない。
「公爵家の妻って、窮屈なのね。よその奥様方もそうなのかしら? 私が変わってる?」
「奥様は好奇心旺盛でいらっしゃいますよね。それに考え方がユニークといいますか」
すぐにイヴリンが取り繕うように言う。エリサは「そうかなぁ」と宙を見上げた。
(そりゃ心は庶民ままだし、伯爵家でも令嬢っぽく扱われてないし、普通とはちょっと違うかもだけど)
「もし夜会などにお招きされましたら、ぜひ伺ってみるといいかもしれませんね」
「夜会か……私、そういうのちょっと苦手かも」
夜会どころかデビュタントも経験していない。妹がきらびやかなドレスをまとっていたのを思いだしたが、着飾るのがそもそも好きではないのもあり羨ましさなどもなかった。
だからこそ、気が合いそうな人と話したい。それが屋敷で働く人たちなのだ。
「私がこの屋敷で誰と話そうと勝手じゃない? だって、ここから出ちゃダメなんでしょ? 町に出るのも許可されてないし……」
廊下を歩き、プリプリと文句を垂れる。そうして、部屋に戻るとアベルが静かに佇んでいた。
「あ、アベル様……!?」
エリサは驚き、イヴリンは床に頭をつける勢いでお辞儀する。
「勝手に屋敷から出たな」
アベルは冷たい碧眼をエリサに浴びせた。その声には、なぜか憎しみのようなものがにじみ出ている。
さすがのエリサも背筋がヒヤリとし、たじろいだ。
「忠告したのに、愚かなものだ」
「あ……いや、だって、屋敷の敷地内なら、いいかと」
「ダメだ」
「なぜです?」
すかさず問うと、彼はエリサを睨みつけた。その瞳が青く光り、彼の周囲に熱風が渦巻く。
異変に気づいたイヴリンが「ひっ!」と短い悲鳴を上げた。エリサも一歩後ずさり、イヴリンを守るように手で制す。
一方、怒りをあらわにしたアベルは、手のひらに青い火花を散らせていた。
(青炎の魔法……! ここで出すの!?)
ゾッとして身構えるも、アベルは魔法を発動しなかった。
彼の周囲にあった風も止み、魔力の波動が徐々に消える。
「ともかく、禁止だ」
そう短く告げられ、エリサは怪訝に眉をひそめる。
「禁止?」
「庭へ出て、庭師と話すのは禁止」
「えっ」
「キッチンでシェフたちと話すのも禁止」
「は、え?」
「図書館も同様。司書と話すのを禁止。もちろん、今挙げた場所には立ち入りも禁止だ」
「ちょっと、お待ちください! いくらなんでもそれは」
まさかの決定にエリサは動揺し、先ほどの恐怖をかなぐり捨てる。アベルに近づき、彼の顔色を窺った。
「一体なぜです? そんなに悪いことですか? 私がこの屋敷の者たちとなぜ仲良くなってはいけないんですか?」
しかし、アベルは答えない。エリサを一瞥すると、踵を返してさっさとその場から消えた。
「いや……いやいやいや、待って、なんなの今の」
何が起きたのか状況を整理しなくては動揺のあまり思考が鈍る。理解不能だ。
(百歩譲っても、私が勝手な行動したせいでアベル様が怒ったとして、なんでそこまで行動の制限をされなきゃいけないわけ? そんなに人と関わるのがダメなの? この世界の常識なの?)
しかし、実家ではメイドたちと家族はそれなりにコミュニケーションを取っていた。ただ、メイドたちももれなく魔法使いだったり、父の弟子だったりしたので、距離が近しかったのだが。
そして、いくら虐げられていたとはいえ、人と話すことを制限されたことはない。無視はされたが。
でも、この屋敷の人達は違う。みんなアベルに怯え、黙ることを強制されているのか。
「そっか。我が道を行く彼のマイルールなんだわ……つまり、モラハラ!」
「モラ? ハラ?」
イヴリンが首をかしげる。エリサは説明が面倒だったので曖昧に笑った。
「それより、イヴリン。怪我してない? 大丈夫?」
「私は大丈夫です! ただ、旦那様の気迫は恐ろしかったです……腰が抜けるかと思いました」
そう言って彼女は不甲斐なさそうに苦笑する。
「しかし、奥様が盾になろうとしてくださったのは、とても嬉しかったです」
「あなたを守るのは私の務め。当然でしょ」
そう言うと、イヴリンは涙目になってエリサを見つめた。今にも抱きつきそうだ。
「奥様ぁ……!」
「よしよし、イヴリン。怖かったわね」
イヴリンを抱きしめ、なだめすかす。部屋に戻り、ソファに腰掛け、イヴリンにも座るよう促した。
「それにしても、あのモラハラ旦那をどうにかしなきゃ」
ガーデンでのお茶会をここで開くこととし、エリサは神妙に言いながら紅茶を一口含んだ。高級茶葉なのか、水色が鮮やかで香り高い。そんなお茶をイヴリンは恐縮しながら、小さく口をつける。
「旦那様を、どうにかって?」
「どうにかしないと、私のこれからの生活はお先真っ暗だわ。せっかく魔法至上主義の実家から解放されたのに、今度はモラハラ夫に虐げられるなんて……ストレスで早死しちゃう」
「それはイヤです! 奥様、死なないでください!」
「ありがとう。私ももう死にたくないわ」
エリサは死んだときのことを思い出し、苦々しく目をつむった。
「だからね、あの旦那様の目を掻い潜ってでも、ささやかな自由を手に入れてやろうと思うのよ」
「うぅ……それもそれで、私の心臓がもたなそうですが」
イヴリンの気持ちはわからなくはないが、エリサの決意は固かった。
「だって、あんな宣戦布告されたら、イヤでも火がついちゃうわよ。仏頂面の旦那様と鉄壁の執事……あの二人を攻略するのは不可能だし……だいたい、なんで彼は私の行動を知ってるのよ? あのウィルフレッドが告げ口したんでしょうけど」
そう言いながらエリサは、茶をもう一口含んだ。柔らかな甘味を感じながら、今しがた自分が言ったことを反芻する。
「ん? でも、ウィルフレッドとは庭で出くわしたわよね」
「えぇ、そうです」
「まさか彼、今日一日ずっと私の後ろをついてきてたわけじゃないわよね?」
「はい、奥様の後ろには私がいました」
イヴリンの証言に、エリサは「そうよね」と納得し、思案する。
(じゃあどうして、アベル様は私が庭師以外の人と話してたって知ってたの?)
ひらめきそうでひらめかない。エリサは深く考え込みながら、つかめない答えに悶々とした。
「ウィルフレッド・ジーベルトでございます。アベル様の執事です」
「そう。では、ウィルフレッド。ホルストもイヴリンも悪くありません。私はこの家のことが知りたくて、ホルストに話しかけたのよ。そして、イヴリンは私の言うことを聞いてるだけ。侍女としての務めを立派に果たしてます」
説き伏せるように言うと、ウィルフレッドは「はぁ」と不満そうに返事した。
どうもこの執事だけは攻略できそうにない。それも堅物で何を考えているか分からないアベルの腹心という立場だからだろう。
エリサは腕組みし、ため息をついた。
「まぁ、私はどうも旦那様から歓迎されてないようだから、あなたも私のことを良く思わないのでしょう」
「そんなことはありません。ただ、アベル様からそう言いつかっておりますので。奥様はなるべく、部屋から出ないようにと」
「どうしてよ?」
「アベル様がそう仰せですので、私の口からはそれ以上のことは申し上げられません」
(くっ……手強い!)
ウィルフレッドの淀みなく達者にのらりくらり躱すので、エリサは前髪を掻き上げて観念した。
「もういいわ。わかりました。イヴリン、戻りましょ」
「は、はい!」
ウィルフレッドの視線を無視しながら部屋へ戻る。内心では納得していない。
「公爵家の妻って、窮屈なのね。よその奥様方もそうなのかしら? 私が変わってる?」
「奥様は好奇心旺盛でいらっしゃいますよね。それに考え方がユニークといいますか」
すぐにイヴリンが取り繕うように言う。エリサは「そうかなぁ」と宙を見上げた。
(そりゃ心は庶民ままだし、伯爵家でも令嬢っぽく扱われてないし、普通とはちょっと違うかもだけど)
「もし夜会などにお招きされましたら、ぜひ伺ってみるといいかもしれませんね」
「夜会か……私、そういうのちょっと苦手かも」
夜会どころかデビュタントも経験していない。妹がきらびやかなドレスをまとっていたのを思いだしたが、着飾るのがそもそも好きではないのもあり羨ましさなどもなかった。
だからこそ、気が合いそうな人と話したい。それが屋敷で働く人たちなのだ。
「私がこの屋敷で誰と話そうと勝手じゃない? だって、ここから出ちゃダメなんでしょ? 町に出るのも許可されてないし……」
廊下を歩き、プリプリと文句を垂れる。そうして、部屋に戻るとアベルが静かに佇んでいた。
「あ、アベル様……!?」
エリサは驚き、イヴリンは床に頭をつける勢いでお辞儀する。
「勝手に屋敷から出たな」
アベルは冷たい碧眼をエリサに浴びせた。その声には、なぜか憎しみのようなものがにじみ出ている。
さすがのエリサも背筋がヒヤリとし、たじろいだ。
「忠告したのに、愚かなものだ」
「あ……いや、だって、屋敷の敷地内なら、いいかと」
「ダメだ」
「なぜです?」
すかさず問うと、彼はエリサを睨みつけた。その瞳が青く光り、彼の周囲に熱風が渦巻く。
異変に気づいたイヴリンが「ひっ!」と短い悲鳴を上げた。エリサも一歩後ずさり、イヴリンを守るように手で制す。
一方、怒りをあらわにしたアベルは、手のひらに青い火花を散らせていた。
(青炎の魔法……! ここで出すの!?)
ゾッとして身構えるも、アベルは魔法を発動しなかった。
彼の周囲にあった風も止み、魔力の波動が徐々に消える。
「ともかく、禁止だ」
そう短く告げられ、エリサは怪訝に眉をひそめる。
「禁止?」
「庭へ出て、庭師と話すのは禁止」
「えっ」
「キッチンでシェフたちと話すのも禁止」
「は、え?」
「図書館も同様。司書と話すのを禁止。もちろん、今挙げた場所には立ち入りも禁止だ」
「ちょっと、お待ちください! いくらなんでもそれは」
まさかの決定にエリサは動揺し、先ほどの恐怖をかなぐり捨てる。アベルに近づき、彼の顔色を窺った。
「一体なぜです? そんなに悪いことですか? 私がこの屋敷の者たちとなぜ仲良くなってはいけないんですか?」
しかし、アベルは答えない。エリサを一瞥すると、踵を返してさっさとその場から消えた。
「いや……いやいやいや、待って、なんなの今の」
何が起きたのか状況を整理しなくては動揺のあまり思考が鈍る。理解不能だ。
(百歩譲っても、私が勝手な行動したせいでアベル様が怒ったとして、なんでそこまで行動の制限をされなきゃいけないわけ? そんなに人と関わるのがダメなの? この世界の常識なの?)
しかし、実家ではメイドたちと家族はそれなりにコミュニケーションを取っていた。ただ、メイドたちももれなく魔法使いだったり、父の弟子だったりしたので、距離が近しかったのだが。
そして、いくら虐げられていたとはいえ、人と話すことを制限されたことはない。無視はされたが。
でも、この屋敷の人達は違う。みんなアベルに怯え、黙ることを強制されているのか。
「そっか。我が道を行く彼のマイルールなんだわ……つまり、モラハラ!」
「モラ? ハラ?」
イヴリンが首をかしげる。エリサは説明が面倒だったので曖昧に笑った。
「それより、イヴリン。怪我してない? 大丈夫?」
「私は大丈夫です! ただ、旦那様の気迫は恐ろしかったです……腰が抜けるかと思いました」
そう言って彼女は不甲斐なさそうに苦笑する。
「しかし、奥様が盾になろうとしてくださったのは、とても嬉しかったです」
「あなたを守るのは私の務め。当然でしょ」
そう言うと、イヴリンは涙目になってエリサを見つめた。今にも抱きつきそうだ。
「奥様ぁ……!」
「よしよし、イヴリン。怖かったわね」
イヴリンを抱きしめ、なだめすかす。部屋に戻り、ソファに腰掛け、イヴリンにも座るよう促した。
「それにしても、あのモラハラ旦那をどうにかしなきゃ」
ガーデンでのお茶会をここで開くこととし、エリサは神妙に言いながら紅茶を一口含んだ。高級茶葉なのか、水色が鮮やかで香り高い。そんなお茶をイヴリンは恐縮しながら、小さく口をつける。
「旦那様を、どうにかって?」
「どうにかしないと、私のこれからの生活はお先真っ暗だわ。せっかく魔法至上主義の実家から解放されたのに、今度はモラハラ夫に虐げられるなんて……ストレスで早死しちゃう」
「それはイヤです! 奥様、死なないでください!」
「ありがとう。私ももう死にたくないわ」
エリサは死んだときのことを思い出し、苦々しく目をつむった。
「だからね、あの旦那様の目を掻い潜ってでも、ささやかな自由を手に入れてやろうと思うのよ」
「うぅ……それもそれで、私の心臓がもたなそうですが」
イヴリンの気持ちはわからなくはないが、エリサの決意は固かった。
「だって、あんな宣戦布告されたら、イヤでも火がついちゃうわよ。仏頂面の旦那様と鉄壁の執事……あの二人を攻略するのは不可能だし……だいたい、なんで彼は私の行動を知ってるのよ? あのウィルフレッドが告げ口したんでしょうけど」
そう言いながらエリサは、茶をもう一口含んだ。柔らかな甘味を感じながら、今しがた自分が言ったことを反芻する。
「ん? でも、ウィルフレッドとは庭で出くわしたわよね」
「えぇ、そうです」
「まさか彼、今日一日ずっと私の後ろをついてきてたわけじゃないわよね?」
「はい、奥様の後ろには私がいました」
イヴリンの証言に、エリサは「そうよね」と納得し、思案する。
(じゃあどうして、アベル様は私が庭師以外の人と話してたって知ってたの?)
ひらめきそうでひらめかない。エリサは深く考え込みながら、つかめない答えに悶々とした。
13
あなたにおすすめの小説
溺愛王子の甘すぎる花嫁~悪役令嬢を追放したら、毎日が新婚初夜になりました~
紅葉山参
恋愛
侯爵令嬢リーシャは、婚約者である第一王子ビヨンド様との結婚を心から待ち望んでいた。けれど、その幸福な未来を妬む者もいた。それが、リーシャの控えめな立場を馬鹿にし、王子を我が物にしようと画策した悪役令嬢ユーリーだった。
ある夜会で、ユーリーはビヨンド様の気を引こうと、リーシャを罠にかける。しかし、あなたの王子は、そんなつまらない小細工に騙されるほど愚かではなかった。愛するリーシャを信じ、王子はユーリーを即座に糾弾し、国外追放という厳しい処分を下す。
邪魔者が消え去った後、リーシャとビヨンド様の甘美な新婚生活が始まる。彼は、人前では厳格な王子として振る舞うけれど、私と二人きりになると、とろけるような甘さでリーシャを愛し尽くしてくれるの。
「私の可愛い妻よ、きみなしの人生なんて考えられない」
そう囁くビヨンド様に、私リーシャもまた、心も身体も預けてしまう。これは、障害が取り除かれたことで、むしろ加速度的に深まる、世界一甘くて幸せな夫婦の溺愛物語。新婚の王子妃として、私は彼の、そして王国の「最愛」として、毎日を幸福に満たされて生きていきます。
お姫様は死に、魔女様は目覚めた
悠十
恋愛
とある大国に、小さいけれど豊かな国の姫君が側妃として嫁いだ。
しかし、離宮に案内されるも、離宮には侍女も衛兵も居ない。ベルを鳴らしても、人を呼んでも誰も来ず、姫君は長旅の疲れから眠り込んでしまう。
そして、深夜、姫君は目覚め、体の不調を感じた。そのまま気を失い、三度目覚め、三度気を失い、そして……
「あ、あれ? えっ、なんで私、前の体に戻ってるわけ?」
姫君だった少女は、前世の魔女の体に魂が戻ってきていた。
「えっ、まさか、あのまま死んだ⁉」
魔女は慌てて遠見の水晶を覗き込む。自分の――姫君の体は、嫁いだ大国はいったいどうなっているのか知るために……
貧乏男爵家の末っ子が眠り姫になるまでとその後
空月
恋愛
貧乏男爵家の末っ子・アルティアの婚約者は、何故か公爵家嫡男で非の打ち所のない男・キースである。
魔術学院の二年生に進学して少し経った頃、「君と俺とでは釣り合わないと思わないか」と言われる。
そのときは曖昧な笑みで流したアルティアだったが、その数日後、倒れて眠ったままの状態になってしまう。
すると、キースの態度が豹変して……?
愛人を選んだ夫を捨てたら、元婚約者の公爵に捕まりました
由香
恋愛
伯爵夫人リュシエンヌは、夫が公然と愛人を囲う結婚生活を送っていた。
尽くしても感謝されず、妻としての役割だけを求められる日々。
けれど彼女は、泣きわめくことも縋ることもなく、静かに離婚を選ぶ。
そうして“捨てられた妻”になったはずの彼女の前に現れたのは、かつて婚約していた元婚約者――冷静沈着で有能な公爵セドリックだった。
再会とともに始まるのは、彼女の価値を正しく理解し、決して手放さない男による溺愛の日々。
一方、彼女を失った元夫は、妻が担っていたすべてを失い、社会的にも転落していく。
“尽くすだけの妻”から、“選ばれ、守られる女性”へ。
静かに離婚しただけなのに、
なぜか元婚約者の公爵に捕まりました。
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
【完結】広間でドレスを脱ぎ捨てた公爵令嬢は優しい香りに包まれる【短編】
青波鳩子
恋愛
シャーリー・フォークナー公爵令嬢は、この国の第一王子であり婚約者であるゼブロン・メルレアンに呼び出されていた。
婚約破棄は皆の総意だと言われたシャーリーは、ゼブロンの友人たちの総意では受け入れられないと、王宮で働く者たちの意見を集めて欲しいと言う。
そんなことを言いだすシャーリーを小馬鹿にするゼブロンと取り巻きの生徒会役員たち。
それで納得してくれるのならと卒業パーティ会場から王宮へ向かう。
ゼブロンは自分が住まう王宮で集めた意見が自分と食い違っていることに茫然とする。
*別サイトにアップ済みで、加筆改稿しています。
*約2万字の短編です。
*完結しています。
*11月8日22時に1、2、3話、11月9日10時に4、5、最終話を投稿します。
旦那様には想い人がいるようなので、私は好きにさせていただきます!
水川サキ
恋愛
君を愛することはできない。
なんて言われても、大丈夫です。
知ってますから~。
どうぞ愛人と仲良くね!
私は自由を満喫しまーす!
※他サイトに掲載
嫌われ公女に転生したけど、愛されたい願望を捨てたら全員がデレてきた
桃瀬さら
恋愛
嫌われ公女ナディアは、婚約破棄され学園で孤立し、家族からも見放されていた。
どれほど努力しようが周囲からは「嫌われ公女」と蔑まれ、誰も味方なんていない。
「もういい。愛されたいなんて、くだらない」
そう心に誓った瞬間から、状況が一変した。
第二王子が婚約破棄を撤回し跪き、寡黙な騎士団長が「君を守りたい」と熱く迫ってくる。
そして、冷ややかな兄まで「婚約など認めない。家を出ることは許さない」と……。
愛されることを諦めた途端、なぜか執着される。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる