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2 異世界転生者はシャルルの姿で目覚める
しおりを挟む――シャルルの緑色の目は涙を湛えている。込み上げる気持ちに耐えられなかったのだ。
勘違いもはなはだしい、そう責めたてる視線を、広間にあるすべての冷めた双ぼうから一身に浴びる。この貴族は地上でもっとも尊く華やかであると同時につめたく無慈悲な世界なのだと実感する。
「エメどうかしたか?」
「殿下。僕……お邪魔ですか?」
殿下の隣に立つのは小柄で愛らしい主人公、エメ・オムブロン男爵家の御令息だ。愛されるために生まれたまばゆいばかりの美しい見目に清廉で無駄のない装飾を身につけ、艶のある純白な礼服をまとっている。彼の長いまつげが陶器のようなつるんとした白い肌に影を差した。
(キャラデザ完璧すぎるだろ)
殿下の顔が険しくなった。まるで弱いものをいたぶる加害者に向ける非難めいたまなざしを向けられる。非難されるいわれはないと頭で考えていても、そういった視線には堪えるものがある。
(……殿下、とハッピーエンドか。殿下は新しい恋人を横に並べ、自分勝手に捨てたシャルルを前にしていま、どんな気持ちなんだ?)
そんな疑問は目の前にいる殿下に届かない。いや、届いたとしても無視されかねないほど、シャルルに興味のないのをひしひしと肌で感じる。彼の冷淡な態度、無関心な言葉、感情のない硬い声色。
それがどうだ。エメにそそぐそれらは、雪どけの春のように思いやりがあって暖かい。答えは出ている。もう、殿下の目の端に、心の片隅にさえ、シャルルは存在しなかった。
(だから、あんなセリフが出るんだ……)
「美しいエメ。ばかなことをいうな。邪魔なのはむしろみじめで薄汚い鼠みたいな……」
そう、先を言わずもがな理解できるだろうと、エメに体を向けたまま殿下の鋭利な視線が投げられる。殿下の言動に拍車がかかって周りの視線は瞬く間に冷やかしから蔑視へと変わる。
「エメの興が削がれるみたいだ。お前は帰れ」
殿下がエメの肩を抱き寄せた姿に黄色い悲鳴が上がる。彼らを推している紳士淑女は多い。誰がどう見てもお似合いな二人だから分からなくもない。
神の住む世界から地上へと迷い込んだ美しい彼らの姿は、さながら血が滲む思いをして熟練の作家が彫刻して作った傑作のようだ。
「まだ二人の前に立っているなんて神経が図太いのか、放心して立ち竦んでいるのか」
「まあ、シャルルは図々しくはあるよね」
「学生のころから学園や王宮のなかで、殿下の隣に我が物顔で立って闊歩していたのを思い出すと清々するわ」
「それに、シャルルの家、ソレーナ伯爵家は没落寸前らしくてよ」
「あら、では藁にも縋る思いで殿下の御傍から離れられないでいたのではなくて?」
「甘えん坊なシャルル、ですわね」
貴賤上下にかかわらず、無自覚に、自覚的に蔑む人間が、他者への勝手な人格批評を行うのは、彼らにとって小手先で花をもてあそぶ行為と等しいものなのだろう。
贅沢三昧な生活で苦しみや退屈なんてありはしないのだろうと貴族に幻想を抱く庶民は多い。ただ、そんな貴族達にだって退屈というのは日常にぴたりと隣り合わせであった。退屈を恐れ、ハイエナのように執念深く狡猾で刺激を求める姿がそこにある。
(静かな退職では済まないぞ貴族人生)
流れる血も生まれた身体も貴族、そんなシャルル・ソレーナはいつの間にか思考が生粋の庶民であるという問題を抱え始めていた。
シャルルは異世界転生に気づいた。愛されたがりの脇役が目に涙を湛えた時にはすでに自分の意識があった。
前世の記憶のなかで最後に思い出したのが家族と友人の顔で、決して、脇役が抱いていた殿下への深い愛情のせいで、涙を流したのではなかった。
現代に生きてて、人形の姿をした彼らを前にし、殺伐とした舞踏会など経験したことはない。前世では、中小企業のサラリーマンで悠々自適に生活していた。人との距離感はプライベートと仕事で分ける男だった。仕事への熱意なんてなくただタスクをこなし私生活を満足に過ごす、そんな静かな退職を済ませていた社会人生活を謳歌していたのに死んでしまった。社畜でも、苦学生でもないのに。どうやら輪廻は異世界までもが許容範囲らしい。
(どうする――いや、帰る一択だが?)
自問自答は早かった。前世で一体何を学んだのかそれは、嫌なことは避け、危ないことには近づかず、出来るだけ平穏無事に生きる心がけの大事さだ。
だからこそ、このようにあからさまに面倒くさくなりそうな、ドラマチックな茶番になど付き合いたくなかった。
(脇役の彼には悪いけど、貴族社会なんて現代っ子の俺には耐えられない!)
シャルルの心の叫びなど目の前の主人公と攻略対象にとってはどうでもいいことだ。
エメが殿下の胸に手を添えて、体を密着させる。
「殿下、曲が終わっちゃう……早く踊りましょう?」
「ああ、そうだな。ではエメ参ろう」
彼らはお互いの顔を、熱を持った眼差しで見つめ合うと、完全に空気化したシャルルの横を、何事も無かったかのように通り過ぎた。
二人の世界は、中盤に差し掛かった曲のなかに緩やかな波紋を作り、人目を引いて中心まで舞いながら移動していく。これが初めてのダンスではないと、シャルルも、他の人間も見て理解した。息の合った三拍子、二人の舞踏は日頃、逢瀬を重ね練習してきたものだと。
「おい、シャルル。殿下の裾にしがみついて泣きわめいてこいよ」
不敬にも殿下をアイツ呼ばわりし、シャルルに向かって乱暴な言葉をかけてきたのは攻略対象の一人。赤髪が特徴で軽薄そうな見た目のわりに一途という情熱的な一面を持つ公爵家令息 アベルだった。
(そんな貧相な体で胸元開けて寒くないのか? もっと大胸筋鍛えろ! それに吠えろ? 自分でやれ‼)
だが言わないのが、シャルルの信条なのだ。
「…………」
何も言わずにただじっとアベルの後ろから素直な悪意をのせた蔑視をシャルルに向ける攻略対象の二人目。紫紺のマントを深く被って陰鬱な雰囲気を持つが素直で心優しい魔術師 マルルムだ。
(正装に目深のマントって思うが、内気な奴だからしょうがないのか。
……お前の悪質な素直さはどうにかならないのか!)
だが言わないのが、シャルルの信条なのだ。
「二人ともおやめなさい。彼はお帰りになるそうですよ、道を開けておやりなさい」
室温を下げる冷ややかな視線と無機質な淡々とした声色でこの場の空気を制する攻略対象の三人目。整えられた白髪に特徴的な切れ長の目、神聖な見た目からか高圧的な雰囲気を持つ聖職者クレマンだ。
(神の教えに反して色恋にうつつをぬかしやがる聖職者め。 目の前に並び立ちやがって俺の前からどく気ないだろ!)
だが言わないのが、シャルルの信条なのだ。
主人公と踊るのを順番待ちして一列に並ぶ三人の男たちの面々は都合の良い鼠を見つけた猫のようにシャルルの道をふさぐ。シャルルの体格は華奢な方だ。十も高いところから見下されて囲まれたらたまったもんじゃない。鼠は猫を見上げる。
「俺は……」
「おれ? お前自分の事僕って言ってなかった?」
(そういえば、そうだった)
シャルルは、殿下がエメと接するうちに、心が自分から離れていくと感じ、エメのように僕、と呼ぶ方が可愛げがあるのかと考え僕、と呼ぶことにした。恥ずかしい思いでいっぱいだったが、殿下が可愛いと褒めてて笑顔を見せてくれたからと、ずっと続けていたのだ。
それはエメが現れてすぐの話で、それからは縋るものがそれしか無かったから僕と呼びつづけた。しだいに、シャルルは自分さえも、エメに変えられた愚かな人間の一人だと気づくが、時はすでに遅く、周りはそんなシャルルを小馬鹿にして僕ちゃん、ぼく、と白い半円形のレースの奥で笑っていたのである。
目の前にいる彼らも、この広間を囲う彼らも皆、一人残らずシャルルを嘲弄した人間だ。
「僕ちゃんはエメみたいに愛嬌ねーのに、可愛い子ぶってな‼」
アベルが小馬鹿にして言うと、他の二人も声を小さくてして笑っている。
興味もない相手からだとしても、苛立ちは湧き上がるものだ。シャルルは拳を握りしめる。売り言葉に買い言葉、買うときは暴力で済ませたい。シャルルはその衝動を押さえる。間違っても平穏を失いたくないからだ。
「どうでもいいだろ。もうその可愛くない〝僕〟って聞くことはないから安心してよ」
「……チッ、本当に可愛くねー」
「そんな奴ほっときなよ」
「はあ? 胸糞わりーんだよ。こいつエメの事見下していやがらせばっかしてたじゃねーか。エメも甘いからこいつがつけあがるんだ」
(それは同感。脇役の根性はすさまじいよな)
ゲームの内容を思い出して、シャルルの行為を考えると頭が痛くなる。いくら恋敵で気に食わない相手に対する嫌悪、を考慮しても同情では片付けられないほど酷いものだったからだ。
召使にわざと冷めた食事を持って行かせる、床に落としたクッキーを食べさせる、紅茶を手にかける、湯銭に蛙を入れる。……悪意満々なその行動は、数えだしたらきりがない。
(同じ王宮内でさらに近くに部屋が用意されていたというのも問題だよな。桐壺と弘徽殿がそうだったみたいにさ。まあ、お約束通りシャルルは桐壺に寵愛を奪われちゃったわけだし)
と懐かしい前世の中学生のころの授業を思い出した。物語が好きだったから国語の授業はよく覚えている。
懐かしさに浸っているとアベルの鼻で笑う音がした。
「機嫌がいいな。〝遊ぶ星〟の曲目があるのに堅物男がいないから強気でいられるのか?」
(〝プラネード〟? と、堅物男? 似合わない二つの言葉だな)
シャルルは前世の記憶を思い出すが、ゲームの中で聞いたことのない曲名だった。いや、名前は出なかっただけかも知れない。恋人たちの名曲、という似た曲の説明は記憶にあったのだ。
殿下とエメの会話から、ワルツはいま流れている曲の名前かと推測し、堅物卿はいくら頭を動かしても思い浮かばなかった。
「堅物男?」
「……そうだよ」
「誰?」
はあ、と溜息を吐いて、その名前を呼びたくないらしく、口をもごもごとしている。アベルに睨みつけられるが彼が小心者だというのをシャルルの記憶から知っているため、怖くも何ともない、むしろ少し気分がいい。
「…………ヴィクトル・ロッシュ副団長だよ」
その名前を聞いたとたんシャルルの体は何かに反応して身体が跳ねる。それは畏怖に似た感情だった。
さらに、近くにいた者たちは皆距離をとって離れていった。聖職者であるクレマンでさえ苦々しい顔をしている。よほど触れたくない話題らしい。
(彼がいなくてよかった)
その名前は五人目の攻略対象であった。
(ヴィクトル・ロッシュ。近衛騎士団副団長か)
金色の鋭い眼光の持ち主で厳格なその性格から目に入れたものすべてを凍らすと言われるほど恐ろしい男だと攻略説明にあって知っていた。冷静沈着で厳格な男前。どの攻略対象よりも大人で、人に厳しく自分にさらに厳しい副団長の氷の心を溶かそうと思うプレイヤーは多かったことだろう。
しかし、シーンを思い出しても堅物卿などと呼ばれていたことはなかった。ゲームのなかのリアルではそんな風に呼ばれるものなのかとシャルルは考えた。
同時に脇役の記憶の中でヴィクトルに尊敬と憧憬を持ち合わせていたのも感じ取れた。
(思ったより怖くない人なのかも……でも、さっきの反応は?)
シャルルは腕をさする。
いくら考えても、記憶を思い出そうとしても、それの理由は浮かんでこなかった。
「ククク、副団長も今だけだ。王命から帰ったら見ものだぞ」
アベルが口角を歪めてそう言った。彼にとっては愉快な話題らしい。
「……どういうこと?」
ゲームでもヴィクトルへの王命はあった。主人公がヴィクトルの攻略ルートに入らなかった場合、彼は近衛騎士団副団長から、辺境への視察を命じられ団長として赴くのだった。それは、彼が失恋したこと、そして彼がいかに仕事人間であるかを表現するためのものであると思っていたがアベルの口振りからそれだけではない意図を感じた。
「この平和な世の中で辺境を回っても、成果を上げられないだろう」
(そりゃそうだ。だから、今回の王命だって辺境の視察みたいなもんじゃないのか?)
クレマンが嫌味なくらいにほくそ笑んで言う。
「ふふ。その小さな頭では分からないみたいですね」
(絶対こいつが殿下に鼠とか呼ばせた張本人だろ。口が悪すぎる)
「なにが?」
「……呆れる。はあ」
マルルムがため息までつく。
(本当にこいつらいい性格してやがる。ゲームではもっと正統派だった気がするんだけど‼)
黙っているとふてくされたと思われたらしい。クレマンが面倒くさそうに淡々と言った。
「王命で赴いたのに、なにも成さなければ、のんきな遠足じゃありませんか」
「遠足って……かりにも国境付近まで民の」
とシャルルが言ったところでアベルの声で遮られる。
「カンケーねーよ」
「殿下もキレてんだ。エメが何度もロッシュ副団長をパーティに誘ってんのにこねーから」
アベルはヴィクトルを恐れてかと何度も口にするたびにロッシュ副団長、副団長と丁寧に言う。意外とアベルはわきまえているところもあるのだ。
(ただ単純に副団長はそういうところが苦手なだけなんだろ……いや、主人公が誘ったらしぶしぶ参加する男だった気がするが)
「まあ、私たちも腹にきてましたからね。戻ってきたら、家訓だけでなく社会のいい教訓も得られるんじゃないですか」
クレマンの言葉にマルルムが頷く。
(嫉妬した殿下のいやがらせか。自分たちはシャルルにやめろと言っていたのに)
彼らの言動は完全に八つ当たりである。エメとこの名曲で踊ることが叶わないからだろう。なにも、実質的に現状振られたのは脇役だけではない。主人公に攻略されてもなお、彼らは一番になれないのだ。
それが現実。ゲームの一番楽しいところが終われば、あとは誰も気にしない未来が待っている。エピローグの時間は簡略化されて数分もしないうちに終わるだろう。
惨めったらしい姿はシャルルの後ろに何人も続いて、以前のような退屈な生活がまた始まるのだ。
「俺はもう降りるよ」
「さよーなら」
「……」
「……神の祝福があらんことを」
(思ってもないことを。さすが次期主教様)
彼らの視線はすでに豪華絢爛な広間の中心での舞う彼らの姿に向いていた。神官のクレマンだけが一応礼儀としてといったふうに挨拶をする。
扉の前に立つと門番も召使も二人の舞に夢中で邪魔をするなと言いたいような目で訴えながらも仕事をしてくれた。中の雰囲気を邪魔しない程度に音を立て、城の大きな扉を小さく開けた。爪弾きにして前に押し出されて、扉は重たく閉じた。
真っ暗な外に出されて、思いのほかの寒さに体を震わせた。
シャルルはもう二度と会うことのない扉のなかの者たちに向かって心の中で思いっきり中指を立てる。
(もう二度と関わりたくねー奴らめ! 不幸になりやがれ‼)
もし本当に立てて、その姿を誰かに見られたら大変だ。殿下がいる場所に向かって、なのが大問題だ。即刻不敬罪で捕まってしまう。体面上、穏健派な前世を三十年ほど歩んできたシャルルにはわかる。
(心の中はいつだって自由だ‼)
「――よし、現実逃避するか!」
愛されたがりの脇役の心を、言葉を、感情を引っ張る枷はもうない。
これからシャルルは本当の自由を見つける旅に出るのだ。
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