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3.男爵家への来訪者
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色々とあった舞踏会を終えて、私はガルタン男爵家の屋敷に戻ってきていた。
今回の件をどうお父様などに報告するべきか、道中は色々と考えていたものだ。
正直な所、リリアナ嬢の件は億劫である。正確な原因もわかっていないし、一体どうしたものだろうか。
「……え?」
悩みながら実家まで辿り着いた私だったが、すぐにその足を止めることになった。
それは実家の前に、何やら仰々しい馬車が止まっていたからだ。それは見るからに、貴族の馬車である。掲げられている家紋には見覚えがあった。
「これは、ドルファン伯爵家の……」
「おお、丁度戻ってきたのか……」
「……まさか」
馬車を見ていた私は、聞こえてきた声の方を向く。するとそこには、一人の男性が立っていた。それはドルファン伯爵家のチャルド様だ。
彼の名前を、私はつい最近聞いたばかりである。リリアナ嬢の婚約者であるチャルド様が、私の元を訪ねてきた。その事実はなんとも不幸なことに、今まで起きたことと繋がっていくものであった。
「チャ、チャルド様……どうしてあなたが、こちらに?」
「うん? ああ、君のことを迎えにきたんだ」
「迎えにきた?」
「僕の婚約者として、君を迎え入れたい」
私が質問をしてみると、チャルド様は笑顔で返答を返してきた。
それはある程度、予想していた言葉ではある。しかしできれば、外れていて欲しかった。
「チャルド様、何を仰っているのですか? あなたは、リリアナ嬢と婚約しているはずでしょう?」
「ああ、そのことか。それなら君のために婚約破棄した」
チャルド様の端的な返答に、私は頭を抱える。彼から出てくるのは、私が聞きたくないような言葉ばかりだ。
しかしリリアナ嬢の言動が理解できてきた。つまり彼女からしてみれば、私は本当に泥棒猫だった訳である。
「私のために婚約破棄したと言われましても……そのようなことを急に言われても困ります」
「……そうか。しかし僕は、君のことを愛している。ずっと昔からそうだった。密かに君のことを見守っていたんだ」
「私達に関わりなんて、ほとんどなかったではありませんか?」
「それについては、申し訳ないと思っている。中々勇気が出なくてね……だけどやっと、踏ん切りがついたんだ」
「……理解できません」
チャルド様の告白は、到底受け入れられるものではない。
彼がやったことは、なんとも独りよがりなものだ。私に愛を囁きながらも、彼はこちらを見ていない。私はゆっくりと、後退ることしかできなかった。
「なるほど、そういうことでしたか……」
「……え?」
唖然としていた私は、聞き覚えのある声に驚いた。
私は声の方向を向く。するとそこには、エリクス殿下が立っていた。
今回の件をどうお父様などに報告するべきか、道中は色々と考えていたものだ。
正直な所、リリアナ嬢の件は億劫である。正確な原因もわかっていないし、一体どうしたものだろうか。
「……え?」
悩みながら実家まで辿り着いた私だったが、すぐにその足を止めることになった。
それは実家の前に、何やら仰々しい馬車が止まっていたからだ。それは見るからに、貴族の馬車である。掲げられている家紋には見覚えがあった。
「これは、ドルファン伯爵家の……」
「おお、丁度戻ってきたのか……」
「……まさか」
馬車を見ていた私は、聞こえてきた声の方を向く。するとそこには、一人の男性が立っていた。それはドルファン伯爵家のチャルド様だ。
彼の名前を、私はつい最近聞いたばかりである。リリアナ嬢の婚約者であるチャルド様が、私の元を訪ねてきた。その事実はなんとも不幸なことに、今まで起きたことと繋がっていくものであった。
「チャ、チャルド様……どうしてあなたが、こちらに?」
「うん? ああ、君のことを迎えにきたんだ」
「迎えにきた?」
「僕の婚約者として、君を迎え入れたい」
私が質問をしてみると、チャルド様は笑顔で返答を返してきた。
それはある程度、予想していた言葉ではある。しかしできれば、外れていて欲しかった。
「チャルド様、何を仰っているのですか? あなたは、リリアナ嬢と婚約しているはずでしょう?」
「ああ、そのことか。それなら君のために婚約破棄した」
チャルド様の端的な返答に、私は頭を抱える。彼から出てくるのは、私が聞きたくないような言葉ばかりだ。
しかしリリアナ嬢の言動が理解できてきた。つまり彼女からしてみれば、私は本当に泥棒猫だった訳である。
「私のために婚約破棄したと言われましても……そのようなことを急に言われても困ります」
「……そうか。しかし僕は、君のことを愛している。ずっと昔からそうだった。密かに君のことを見守っていたんだ」
「私達に関わりなんて、ほとんどなかったではありませんか?」
「それについては、申し訳ないと思っている。中々勇気が出なくてね……だけどやっと、踏ん切りがついたんだ」
「……理解できません」
チャルド様の告白は、到底受け入れられるものではない。
彼がやったことは、なんとも独りよがりなものだ。私に愛を囁きながらも、彼はこちらを見ていない。私はゆっくりと、後退ることしかできなかった。
「なるほど、そういうことでしたか……」
「……え?」
唖然としていた私は、聞き覚えのある声に驚いた。
私は声の方向を向く。するとそこには、エリクス殿下が立っていた。
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