「50kg以上はデブ」と好きな人に言われ、こじらせた女のそれから

国湖奈津

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けんとくん

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翌日は、遅くまでベッドでゴロゴロしてまったりと過ごし、午後から寝具専門店に出かけた。


お店にはいろいろな種類の寝具が置いてあり、値段もピンキリだった。

昨日ネットで調べたときに出てきたメーカーのものなどを中心に見てみたけれど、正直どう選べばいいのかわからなかった。

店員さんがついてくれたので、詳しくお話を聞きながら選んだ。



店内にはベッドの上に寝て試せるようになっているものもあるので、試しながら選んだ。

先輩は試すのをちょっと恥ずかしがっていたけれど、私は絶対に試したほうがいいですと言って先輩に試させた。

先輩が照れてる姿が非常に可愛くて、それが見たかったからと言うのはもちろん内緒だ。



店員さん曰く、店内で試して気に入っても、自宅で使うとまた感想が変わることもあるらしい。

そのため、購入後も気に入らなければ返品できるという商品もあるのだとか。

結構お高いものなので、うれしいサービスだなと思った。



マットレスの選び方や枕の選び方を詳しく教えてもらいながら、どうにか気に入ったものが見つかったようなので、それを購入して配送してもらう手配をしてお店を出た。

こうして無事、先輩へのお誕生日プレゼントを選ぶことができた。



今日はクリスマスの近い日曜日。

クリスマス当日は2人とも仕事なので今日は先輩の誕生日パーティー兼クリスマスパーティーだ。



帰りに駅で夕食のための買い物とシャンパンを買った。

予約しておいたケーキ屋さんに先輩と一緒に誕生日ケーキを引き取りに行った。



「16時にケーキを予約していた細井です」

「細井様。はーい。こちらでございますね。ご確認ください」



店員さんがケーキの箱を開けて中身を見せてくれた。

ケーキには予約しておいた通りバースデーのプレートがついていた。

クッキー生地に『けんとくんおたんじょうびおめでとう』とチョコレートで書いてある。

今更だけど先輩の名前は健人くんです。



「大丈夫です」

私は確認してOKの返事をすると、お財布を取り出した。

「お子さんのお誕生日ですか?」

わぁ。なんだろう。店員さんには私達夫婦に見えるのかな。

違うかもしれないけど、もしそうならすごく嬉しいかも。

私は否定するのもなんなので「ハイ」と答えてお店を出た。



「けんとくん?」

帰り道を歩きながら、先輩が何やら言ってくる。

「電話で予約した時に、お誕生日なので名前を入れてほしいってお願いしたらこうなりました。まぁいいじゃないですか、実際健人くんなんだし。それにバースデープレートがついてた方がテンション上がりません?おいしいし」

「いや、特に…」

「えー!?」

楽しく帰る。

2人で買い物するだけで、すごく楽しい。

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