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第4の容疑者
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第4の容疑者となるのは一体誰なのか。
本によれば、イザックの側にいる侍女、あるいは使用人ということになる。
(そうよ!なぜ今まで気づかなかったのかしら。お姉様、エマやリナは、めったにイザックと会うことはない。けれど王宮の使用人ならば毎日イザックと会っているはず。一緒に暮らしているようなものなんだわ!)
イザックのそばで働く人物が容疑者であるということは分かった。
けれど、今までと違い、それが誰なのか具体的な名前が分からない。
王宮で働く人間の数は膨大だ。
いくら本を熟読しても容疑者を特定することはできない。
どうにかして、王宮で働くことはできないだろうか。
王宮で働いて、働く者の立場からイザックを見て、怪しい女性を割り出したい。
もしかしたらすでに、働いている者の間ではイザックの相手は誰もが知っているという場合もあるかもしれない。
怪しい女性を割り出したら、交渉してイザックの要求を断ってくれるよう頼むつもりだ。
ところで、そもそも王宮で働くにはどうしたらいいのだろうか?
「ねぇ、リナ、王宮で働くにはどうしたらいいか分かる?」
困ったときのリナ頼みだ。
再びリナを呼び出し、聞いてみた。
「そうですね。まずは貴族の屋敷で働いて経験を積んで、そのお屋敷で紹介状を書いてもらえるくらい、よく頑張るんです。紹介状を書いてもらったら、それをもって王宮で試験を受ける。受かれば採用、という感じでしょうか」
さすがリナ、何でもよく知っている。
「紹介状って、うちの場合は誰が書くの?」
「そうですね。領地のお屋敷なら執事のロジャーさん。こちらのお屋敷ではオリヴィエさんでしょうか」
ロジャーもオリヴィエも、屋敷で働くものを統括する立場の者だ。
「じゃあ、オリヴィエに紹介状を書いてもらって、王宮で試験を受ければいいのね。ねぇ、試験ってどんな感じ?私でも受かるかしら?」
今まで働いたことはないけれど、王宮で働くというのは、案外楽しそうに思える。
なんだかワクワクしてきた。
「え?お嬢様、もしかして王宮で働きたい、なんて考えています?今度はいったいどんな本に影響を受けたのやら…。無理ですよ。まずお嬢様は働いた経験がないんですから、紹介状を書いてもらえません」
「でも、オリヴィエに頼めばいいのよね?私が頼めば書いてくれるんじゃないかしら」
オリヴィエに頼みごとをして断られたことは一度もない。
「お嬢様、いいですか。紹介状を書くっていうことはですね、『この人物はカナルソル侯爵家でそれは良く働いてくれました。王宮でもきっと素晴らしい働きをしてくれるでしょう』って、お墨付きを与えることなんです。お嬢様に紹介状を書いても、お嬢様は働いた経験もない。当然王宮では“使えない”と判断されます。そして、こんな使えない人間に紹介状を書いたのはどこの家だ、となります。紹介状は保管してありますから、カナルソル侯爵家が紹介したとばれてしまいます。そうすると、カナルソル侯爵家がおとがめを受けることになるんですよ。ですから、めったな人に紹介状は書けないんです。お嬢様になんて、もっての外です」
「まぁ、そうなの。家に迷惑がかかるのね」
せっかく王宮で働きながら、相手の女性を見つけるチャンスだと思ったのに…。
ガッカリしてしまった。
王宮で働くのは難しいらしい。
(それは当り前よね。何せ王宮なんだし。素性の怪しいものを働かせるわけにはいかないんだわ)
「それにしても、お嬢様、どうして王宮で働きたいなんて言い出したんです?また本の影響ですか?」
尋ねられて言葉に詰まった。
言おうか、言うまいか。
本によれば、イザックの側にいる侍女、あるいは使用人ということになる。
(そうよ!なぜ今まで気づかなかったのかしら。お姉様、エマやリナは、めったにイザックと会うことはない。けれど王宮の使用人ならば毎日イザックと会っているはず。一緒に暮らしているようなものなんだわ!)
イザックのそばで働く人物が容疑者であるということは分かった。
けれど、今までと違い、それが誰なのか具体的な名前が分からない。
王宮で働く人間の数は膨大だ。
いくら本を熟読しても容疑者を特定することはできない。
どうにかして、王宮で働くことはできないだろうか。
王宮で働いて、働く者の立場からイザックを見て、怪しい女性を割り出したい。
もしかしたらすでに、働いている者の間ではイザックの相手は誰もが知っているという場合もあるかもしれない。
怪しい女性を割り出したら、交渉してイザックの要求を断ってくれるよう頼むつもりだ。
ところで、そもそも王宮で働くにはどうしたらいいのだろうか?
「ねぇ、リナ、王宮で働くにはどうしたらいいか分かる?」
困ったときのリナ頼みだ。
再びリナを呼び出し、聞いてみた。
「そうですね。まずは貴族の屋敷で働いて経験を積んで、そのお屋敷で紹介状を書いてもらえるくらい、よく頑張るんです。紹介状を書いてもらったら、それをもって王宮で試験を受ける。受かれば採用、という感じでしょうか」
さすがリナ、何でもよく知っている。
「紹介状って、うちの場合は誰が書くの?」
「そうですね。領地のお屋敷なら執事のロジャーさん。こちらのお屋敷ではオリヴィエさんでしょうか」
ロジャーもオリヴィエも、屋敷で働くものを統括する立場の者だ。
「じゃあ、オリヴィエに紹介状を書いてもらって、王宮で試験を受ければいいのね。ねぇ、試験ってどんな感じ?私でも受かるかしら?」
今まで働いたことはないけれど、王宮で働くというのは、案外楽しそうに思える。
なんだかワクワクしてきた。
「え?お嬢様、もしかして王宮で働きたい、なんて考えています?今度はいったいどんな本に影響を受けたのやら…。無理ですよ。まずお嬢様は働いた経験がないんですから、紹介状を書いてもらえません」
「でも、オリヴィエに頼めばいいのよね?私が頼めば書いてくれるんじゃないかしら」
オリヴィエに頼みごとをして断られたことは一度もない。
「お嬢様、いいですか。紹介状を書くっていうことはですね、『この人物はカナルソル侯爵家でそれは良く働いてくれました。王宮でもきっと素晴らしい働きをしてくれるでしょう』って、お墨付きを与えることなんです。お嬢様に紹介状を書いても、お嬢様は働いた経験もない。当然王宮では“使えない”と判断されます。そして、こんな使えない人間に紹介状を書いたのはどこの家だ、となります。紹介状は保管してありますから、カナルソル侯爵家が紹介したとばれてしまいます。そうすると、カナルソル侯爵家がおとがめを受けることになるんですよ。ですから、めったな人に紹介状は書けないんです。お嬢様になんて、もっての外です」
「まぁ、そうなの。家に迷惑がかかるのね」
せっかく王宮で働きながら、相手の女性を見つけるチャンスだと思ったのに…。
ガッカリしてしまった。
王宮で働くのは難しいらしい。
(それは当り前よね。何せ王宮なんだし。素性の怪しいものを働かせるわけにはいかないんだわ)
「それにしても、お嬢様、どうして王宮で働きたいなんて言い出したんです?また本の影響ですか?」
尋ねられて言葉に詰まった。
言おうか、言うまいか。
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