12 / 18
新学期
新しい日々
しおりを挟む
渡辺先生と再会した冬はあっという間に終わり、春になった。
私は今年で大学3年生。
同棲してる凌河は内定していた商社に入社した。
「なかなか仕事が終わらないから先にご飯食べてて良いからね」
私達は大学生と社会人になった。
それから2人でいる時間は少なくなった。
…と、いうと。
渡辺先生と連絡を取り合う時間が増えたのだ。
【とうとう大学3年生になったな。就活も冬から始まるし無理しない程度に頑張れよ】
そうラインが来ていた。
【ありがとうございます。頑張ります】
私はそう送り、スマホを閉じた。
すると、またラインの通知が鳴り、相手が渡辺先生だと分かった。
【ゴールデンウィークは帰省する予定はないか?】
…ゴールデンウィークか。
来月の頭だよね。
今日は4月15日。けっこう先の話だ。
【多分空いてます。どうかしました?】
【もし帰省するなら会いたい。今度は遊園地とかどうだ】
渡辺先生が遊園地って…クスッと笑ってしまった。
きっと、大学生の私に合わせてくれてるのかな。
【お気持ちはとても嬉しいのですが、渡辺先生もしかして私に合わせて遊園地にしてくれたんですか?】
【まあそんな感じだ。それにたまには思いっきり遊びたいしな】
渡辺先生も一応、大人とはいえ男の子だもんね。
私も正直、嬉しい。
【じゃあ、遊園地行きましょう】
【車は出すから、お前の家から近い駅教えてくれ。迎えにいく】
嬉しいな。こんなふうに行けるなんて。
私は最近、凌河に対して「ごめんなさい」という気持ちが無くなってしまった。
これはきっと渡辺先生に本気で惚れてしまった証拠…なのかな。
実際凌河が社会人になって少し時間のズレが発生してきたのも助かるなと思ってしまっている自分がいる。
…ひどい女だよね。ほんと。
【渡辺先生、ありがとうございます。最寄りは巣鴨駅です。南口にロータリーがあるのでそこでお願いします】
…本当は巣鴨じゃないよ。
最寄りにするわけないじゃない。だって私、彼氏と同棲してるもの。
【了解。適当にどの乗り物に乗りたいか考えておいてくれ】
スマホを閉じた。
どうしよっか。
何に乗ろう。渡辺先生はジェットコースターとか乗れるのかな。それともゆったりした乗り物の方が好き?
…やばい、すごくすごく嬉しい。
「ただいま」
凌河、帰ってきた。
「おかえり。今日は凌河が好きなカレーにしたよ」
凌河はカレーが好きだ。そう、罪滅ぼしのカレー。
渡辺先生と連絡取り合う日は…なぜか凌河に優しくなってしまう。
私最低だ、ほんとに。
私は今年で大学3年生。
同棲してる凌河は内定していた商社に入社した。
「なかなか仕事が終わらないから先にご飯食べてて良いからね」
私達は大学生と社会人になった。
それから2人でいる時間は少なくなった。
…と、いうと。
渡辺先生と連絡を取り合う時間が増えたのだ。
【とうとう大学3年生になったな。就活も冬から始まるし無理しない程度に頑張れよ】
そうラインが来ていた。
【ありがとうございます。頑張ります】
私はそう送り、スマホを閉じた。
すると、またラインの通知が鳴り、相手が渡辺先生だと分かった。
【ゴールデンウィークは帰省する予定はないか?】
…ゴールデンウィークか。
来月の頭だよね。
今日は4月15日。けっこう先の話だ。
【多分空いてます。どうかしました?】
【もし帰省するなら会いたい。今度は遊園地とかどうだ】
渡辺先生が遊園地って…クスッと笑ってしまった。
きっと、大学生の私に合わせてくれてるのかな。
【お気持ちはとても嬉しいのですが、渡辺先生もしかして私に合わせて遊園地にしてくれたんですか?】
【まあそんな感じだ。それにたまには思いっきり遊びたいしな】
渡辺先生も一応、大人とはいえ男の子だもんね。
私も正直、嬉しい。
【じゃあ、遊園地行きましょう】
【車は出すから、お前の家から近い駅教えてくれ。迎えにいく】
嬉しいな。こんなふうに行けるなんて。
私は最近、凌河に対して「ごめんなさい」という気持ちが無くなってしまった。
これはきっと渡辺先生に本気で惚れてしまった証拠…なのかな。
実際凌河が社会人になって少し時間のズレが発生してきたのも助かるなと思ってしまっている自分がいる。
…ひどい女だよね。ほんと。
【渡辺先生、ありがとうございます。最寄りは巣鴨駅です。南口にロータリーがあるのでそこでお願いします】
…本当は巣鴨じゃないよ。
最寄りにするわけないじゃない。だって私、彼氏と同棲してるもの。
【了解。適当にどの乗り物に乗りたいか考えておいてくれ】
スマホを閉じた。
どうしよっか。
何に乗ろう。渡辺先生はジェットコースターとか乗れるのかな。それともゆったりした乗り物の方が好き?
…やばい、すごくすごく嬉しい。
「ただいま」
凌河、帰ってきた。
「おかえり。今日は凌河が好きなカレーにしたよ」
凌河はカレーが好きだ。そう、罪滅ぼしのカレー。
渡辺先生と連絡取り合う日は…なぜか凌河に優しくなってしまう。
私最低だ、ほんとに。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
大丈夫のその先は…
水姫
恋愛
実来はシングルマザーの母が再婚すると聞いた。母が嬉しそうにしているのを見るとこれまで苦労かけた分幸せになって欲しいと思う。
新しくできた父はよりにもよって医者だった。新しくできた兄たちも同様で…。
バレないように、バレないように。
「大丈夫だよ」
すいません。ゆっくりお待ち下さい。m(_ _)m
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる