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第二章

Sな中ボス

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ボス部屋には、ジーナが一人で入ることにした。
一応結界も張ったがルークとテイルがいれば心配ないので、みんなには部屋の前で待機してもらった。


部屋の中ほどに行くと、ベッドの上で、キセルタバコを燻らせている殆ど裸の女がいた。

「オカ スミコだよー
おや?ここは、おこちゃまが、しかも女の子が来るところじゃないよ。」

スミコは、股間と乳首がぎりぎり隠れる小さな布切れを紐で繋いでいるもの以外何も纏っていない。
ベッドの上で脚を組み換えると、見えてはいけないものが、見えそうだ。

スミコはキセルの雁首を煙草盆の角に充てて、灰を落した。
キセルをテーブルに置いて、けだるげに立ち上がると、オッパイが揺れて、ジーナは乳首が布切れからはみ出さないか心配になる。

ムチを手にしてジーナに近寄ってきた。
歩くと胸も揺れるが、股間の小さな布切れも食い込んで、縦筋を作っている。

近くに来るとスミコは、2メートルは優に越える巨人で、ジーナはスミコの股下の身長だった。

スミコはしゃがんで、ジーナに目線をあわせたが、ジーナはそのスミコのポーズの危険地帯にアチコチ目がいってしまう。

「アハハ お姉さん綺麗だろう。
じっくり見てもいいぞ。
ブリッジからのM字開脚だ。
どうだ。
そそられるだろう?
次はムチの持ち手でちょっとしごくんだ、この技は滅多にやらないんだ。
お前には特別見せてやろう。
うううッ わたしはちょっと濡れたぞ。」

ジーナは呆れてポカーンとしている

「どうだ。満足したか?
本当ならお前か私が死なないと いけないんだが、お前は迷子みたいだから、特別に帰してやろう。
出来れば、ハゲでちょっと脂ぎった小肥りのオヤジを連れて来てくれ。
それが私の好物だ。
それじゃあ……」

「おばさん ろう。そのために来たのよ私は」

「お お おばさんですって!
まだこんなに若くて美しい私のことを!
人が親切にしてやったのに!
許さない 許さないから
死んで詫びなさい!」

次の瞬間、ムチが伸びてきた。
軽く避けると、またすぐムチが飛んで来る。
めんどくさいので、ムチを掴んで電気ショックを送ってやった。

スミコは、ムチを落した。

「意外とやるじゃない。ちょっと本気だそうかな」

スミコは全身炎に包まれた。

「パワーもスピードも何倍にもなったわよ。
もうこうなったら、オシッコちびって、許してって言っても無駄よ、覚悟しなさい」

「スミコ その燃えるやつ、ギヤもっとあげられる?
知り合いのより熱くないんだけど」

「イヤイヤイヤ 今度は呼び捨てかい。
それに、熱くないって、プライド傷つくんですけど~~
死ねや!」

再びスミコはムチで襲ってくる。

ジーナはそれよりも速く足元に飛びこんで、股間をパンチで突き上げた。

「イヤン」と言ってスミコは女の子座りになった。

ジーナは、躊躇なく短剣でスミコの首をハネた。

「カ・イ・カ・ン」

頭だけになったスミコは、そう一言残して消滅した。
そして、宝箱が現れた。

その中には、金塊と、スミコの着ていたボンデージがあった。


ジーナは、みんなの元に戻り『女子だけ会議』を開いた。

ルークが
「なんで女子はああやって、女だけよ ってつるむんだ?」

「そんなこと男の俺に聞いてわかるか!
なぁユリウス」

「だいたい恋愛絡みか、エツチなことで、恥ずかしいんじゃないか」

「「なんでわかるんだよ」」

二人に突っ込まれるユリウスをよそに、女子会議を始めた。
もちろん声が聞こえないように、土壁と結界で囲んだ中で。

「えっ ジーナ
これは、着るものなの?
ただの紐じゃない。
私にこれを着ろって言うの?」

「そうよキャロライナ。
これは、燃えない服なのよ」

キャロライナは、親指と中指で、それをつまみ上げて

「布の部分がこれだけ?
こ  これじゃあ、裸より恥ずかしいかっこよ。」

「中のボスはそれを着てるのよ、それでキャロライナと同じく炎を身にまとって戦うのよ。
でもそれは燃えずに残ったわ。
きっと燃えない繊維で出来てると思うのよ。
裸の方が好きならそれでもいいけどね。
私の見たところだと『炎の剣士』無しだとキャロライナは、勝てない相手よ」

「わかったわよ、着るわよ。着ればいいんでしよ。」









「ふぇ~~ん
ジーナ~~ テイル~~
助けて~」

恥ずかしいから一人で着替えたいとキャロライナが言うので中にも土壁のパーティションを出して、テイルと待っていたところだ。

「どうしたの?」

「こんがらがっちゃった」

蜘蛛の巣にからめ捕られた虫みたいに、それも、あそこも丸出しでキャロライナの肌に紐が食い込んでいた。

テイルと二人がかりで
「ここを通して、そっちを引っ張ればー」

「痛い痛い!お尻に食い込む」

「ちょ ちょつとタンマ、お股 お股がぁ 広げちゃダメぇー」

スミコが着ていた形を思い出しながら、何とかキャロライナに着せることが出来た。

「ねぇ ジーナ」

「何?」

「これ、トイレのとき どうしたらいいのかなぁ」

「今なの?」

「できれば、早い方が………助かるわ」

「お股の紐を掴んでずらせば」

「そんなの上手くやれそうにないよう」

「だったら、お漏らししちゃえば。
水魔法で洗ってあげるから」







「オカ スミコだよー
なんだ またお前か?
今度はハゲオヤジをリクエストしたのに、なんで娘を………しかも私と同じ服」

「ホホホ キャロライナ様と、お呼び。
そこにひれ伏せば、許してやらんこともないわよ」

おおー 服だけじゃなくてキャラもかぶった!
キャロライナも学院カーストのトップに君臨してただけのことはある。

「この小娘がぁ。偉そうに。
お前漏らしたろ。
ハートマークのシミを私は、見逃さないよ」

「ハハハ だからなんだ、私は、アンタの目尻のシワを見逃さないわよ」

「クーー 人が最近気にしてることを。
泣いても殺す。謝っても殺す。」

「おばさん。なにを寝ぼけたこと言ってくれるのよ。寝言は寝てから言うものよ。
てめえが死にさらせ!」

二人とも真っ赤な炎を撒き散らしてぶつかる。
実力伯仲で互角の戦いがしばらくすると

「仕方ないわね」

キャロライナは、自分の乳首をつねって

「ギア セカンド」

キャロライナの炎がブルーに変わった。

「これで終わりよ!」

スミコの首が宙を舞った。

「カ・イ・カ・ン」

最後のセリフもおんなじだった。


3番目は、テイルの番だ
テイルには、スミコが炎を纏う前に倒すよう指示してある。
炎を纏ってしまったら、多分テイルに勝ち目は無いことも言ってある。

「オカ スミっ…」

バシュ

「カ・イ・カ・ン」

テイルは『転移』で即座にスミコの背後に回り、首をはね落としたのだった。
スミコは自己紹介する間ももらえずに倒されたのだった。



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