さまよう魂からの異世界転生

烏帽子 博

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第一章

遊び人の才能

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数日後、アイラのスキルに剣術が加わった。
剣士の才能が開花したのだろう。
気がつけばエディもエスメラルダも、そして当然シンディもまるで歯がたたない。

「はぁ~ なんで私は遊び人なのかしら。女神様は、なんでそんな才能を私に授けたのかしら。」

シンディがそうボヤく

「まぁ そんなに落ち込むことはないよ。ぼくやエスメラルダだってアイラには剣で勝てないし、気にしても仕方ないよ」

「でも、エディさん達には魔法や他のスキルもあるでしょう。私なんか、遊び人ですよ、ただの役立たずですよ。
そのうち邪魔者扱いされて、捨てられるんだわ。きっとそうよ、娼館に売られるのよ。うわ~~ん」


「ちょっとちょっとシンディ
君のこと絶対に捨てたりしないよ。
シンディはぼくにとってもみんなにとっても大切な仲間だよ。そんな心配は必要無いよ。
だから泣かないでよ。」

エディは、そう言いつつもマゴマゴしている。

エスメラルダは、顎にグーで手を当てて考える人になっている。

そして、アイラはシンディを慰めようと抱き寄せようとしているが、シンディはそれをイヤイヤして拒絶して泣いている。

エスメラルダが、何か思いついたのか、はっとした表情をした。

「そうよ、シンディは遊び人なのに、真面目ちゃんだから、才能が発揮してないのよ。
遊べはいいのよ。そしたらスキルが覚醒するんじゃない。」


エディがパンと手を打った。

「そ  そうか  そうだよね
遊びにしちゃえばいいんだ。
分かったよ。
早速ギルドの依頼を見に行こう」




「ふ~ん  エディは、やっぱりパインさんの窓口に行くんだ。」

女子3人からの冷ややかな視線を浴びて、エディはマゴマゴしている。

「だって、いつも同じ人に担当してもらった方がぼくらのことを分かってくれてて、いいと思うんだけど、嫌なら他の列でもぼくは」

「無理しなくていいわよ。パインさんのパインは見るだけだからね。
まったく~鼻の下伸ばして~」


暫くして、エディたちの順番が来た。

受付嬢のパインさんは胸をカウンターの上に載せた姿勢でいる。

「女神の微笑み  の皆さんこんにちわ
今日は、どうなさいますか」

ニコッと微笑まれて、エディは思わずにへらーとしてしまい、エスメラルダに頬をつねられた。

「ニヤニヤしないのエディ」

「別にニヤニヤなんて」

「「してるわよ」」
アイラとシンディが声を揃えて言った。

エディは、自分で頬をパンパンとはたいてから
「パインさん  ぼくたちのパーティーに合う依頼は有りませんか。」

「そうですね。Fランクの方もいらっしゃるパーティーですから、『迷子猫探し』『薬草採集』『スライム捕獲』などいかがでしょうか。
どれも報酬は安いですが、期限を限られてない依頼ですので、失敗の心配が有りません」

「パインさんありがとうございます。
その三つの依頼全部受けます」







エディたちパーティー女神の微笑み一行は、まず初めに西の森に薬草採集に向かった。

「エスメラルダ  草原じゃなくてこんな森の中に薬草が生えてるの」

「エディ、私はあんたと違っていきなりDランクスタートじゃないのよ。
ちゃんと下積みからはい上がって、ここまできたのよ。薬草採集なんか散々やったわよ。
任せなさい。」

「あ  う  うん、そうだよね。よろしくご指導お願いします」
エディが少しマゴマゴしながらそう言うと

「わかればよろしい」
とエスメラルダは胸を張った。

エディとエスメラルダがそんな会話をしていると
アイラとシンディが
「あった。ここもここも」などと言ってるのが聞こえた。

「ちょっと素人が、そんな簡単に取れるわけないでしょ。
確認してあげるから持って来なさい」

アイラとシンディが集めた薬草を持って来た。
「これは癒し草、こっちは毒消し草
どれも正解よ、よく知ってたわね。
じゃあこの調子でいっぱい集めましょう。」

再び採集に行こうとする二人にエディが待ったをかけた。

「ちょっと待ってみんな。
どうせならこの薬草採集をゲームにしょうよ。
誰が沢山集めるかの最多賞と珍しい薬草を集めるレア物賞ね。仕事じゃなくて、遊び気分でやってみようよ」

みんな目を輝かせて賛成して薬草採集が始まった。



2時間程経ったところで、終了の合図として、火炎弾をエディが打ち上げた。

結果は、明らかだった。
集めた量については、シンディが2位のエスメラルダより2割程多くてトップ。
そしてレア度もシンディが見つけた「絶倫ニンニク」が選ばれた。

「シンディ、何でそんなに色々沢山集められるのよ」
少し羨ましげにアイラが聞くと

「集め出したら、だんだんと薬草のある場所が光って見えたのよ、だから明かりを追っていって、どんどん採集したの。それだけよ」

エディが「チェック」スキルで見てみると、シンディに探知スキルが発生していた。

「シンディ、おめでとう。探知スキルを手に入れたね。」

「えっ、う  うそ」

「うそじゃないよ。見つけたい物が光って見えるなんて、スキルじゃ無かったらなんなんだい」

「うわ~~ん  うれじい~」
シンディは、アイラに抱き着いて泣いていて
抱き着かれたアイラも一緒になって泣いている。





暫くしてシンディたちが泣き止んだところで

「早速だけど、シンディのスキルを伸ばす為に『かくれんぼ』をするよ。
アイラ、エスメラルダ、走って隠れて
もちろんシンディが鬼ね
シンディは百迄数える迄待ってから探し始めるんだよ。
それじゃあ」

「エディ!私百までなんてまだ数えたことないし、数えられないわよ」

エディは、この世界の孤児に対する教育レベルの低さに驚いた。
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