二度目の人生は魔法使い

烏帽子 博

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砂漠からの帰還

帰還

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道具屋の主人との交渉の結果
ナイフなら500ペイ包丁なら1000ペイ剣なら3000ペイ~で砥ぎを請負うことにした。
宿で作業するからと持ち込みと配達も、道具屋持ちにしてもらった。

切れ味が評判で、どんどんと注文が入った。
一週間ほど経ってから道具屋に顔を出すと。
私に払う倍額で「名人の砥」として表示されていた。

「お仕事を、たくさん回していただき、いつもありがとうございます。
私、今月いっぱいで、父母の待つ村に戻るので、受付を来週でストップして下さい」

「えー 残念だなぁ。モニカちゃんの砥ぎは評判なんだよ。おかげでうちも儲けさせてもらったけどよ。
もう止めちゃうのかぁ。
旅立つ前にもう一度、寄ってくれ。何か礼をしたいから。」

こうして、月末には、帰りの旅費は十分貯められた。

道具屋の主人からは、作業代金の他に、回復薬と、毒消し草を餞別にもらった。

風魔法使いのホバーボートに運賃を払って、村まで乗せてもらうことにした。

さすがは風魔法使いで、ホバーボートは飛ぶように走り1日で対岸の村に着いた。

わたしは、歩いて いや走って家へと帰った。

庭で遊んでいた二歳年下のジミーが最初にわたしを見つけた。

「お姉ちゃんが帰ってきたよ!
お父様 お母様」

ジミーの声を聞きつけて、母も父も直ぐ走ってきた。

しばらく苦しい位ハグされてから

「よかった よかった 無事帰ってこれて。いっぱい心配したぞ」

「なんとなく たくましくなったみたいね」

家に入ってからは、母と別れた後の話をした。
「みんなに先に話しちゃ嫌」と言う母の要望で、食事の準備や片付けは全員でやって、誰かがトイレに立つ時も話は中断させられた。
夜もふけて弟のジミーが目をこすりだす頃、話は終わった。

「モニカ それで、これからどうするの?」と母に尋ねられた。

「成人の儀式迄はこの家で、家族と暮らしたいです。
その後は、都に行ってイケメン王子と恋をして、お姫様になるの」

「ふふ しっかりしてそうで、まだまだお子様ね」

母はそのふくよかな胸にわたしを抱き寄せた。

このファンタジー世界なら言ってもいいと思ったのに~
前世と併せて50年の夢を、母に笑われた~!

「相談ですが、私の魔法で、さっきの話にも出た、刃砥をはじめ、お医者様のようなことも出来るし、どんな道具も材料が有れば作り出せます。
でも、あまりやり過ぎると、悪目立ちして、トラブルの元になるかも知れません。
どうしたらいいでしょうか?」

「心配無いわ。わたくしにまかせなさい。魔法は、家族の為だけに使って、他の人には秘密にしましょう。どうしてもの時はわたくしにかロベルトに相談してからにしてね。
成人の儀式の後は、都に知り合いが居るから、安心して。
王子様のおすすめ物件は、お母様にもわからないわ」

こうして私は、家の刃物を砥いだり、家具や家の補修をし、弟のケガを治し、風邪を治したりしながら、五年の月日を過ごした。
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