二度目の人生は魔法使い

烏帽子 博

文字の大きさ
46 / 61
ムー大陸

鉱山

しおりを挟む
私は水に意識を集中した。
山に降った雨が、地表から少しずつ染み込んで行く、岩を回り込み、粘土層で集まり、地表に湧水として出てくるのもある。
網目の用に山に水は蓄えられている。坑道がどんなふうに山の中を走って居るのかが手に取るようにわかった。
中で働いている人の姿も分かる。

自分にこんな力もあったんだ。
ここに来たおかげで、目覚めたんだわ。

水の先に意識を置いて「アナライズ」

人間

名前 ケント
魔法 なし
スキル 話術

やはり彼だ、坑道の中も湿気が多いのだろう。
人の特徴もある程度分かる。

やっぱり話術か
好きとかよりも、雰囲気に酔わされてた気がする。
あなたと、その先は無いから

坑道の今掘ってる辺りを調べた
あまり鉱物は無いみたいだ

私は坑道を図面に書きおこそうと思った。
東屋の地面に枝を使って書いていった。
今掘ってる所の先に✕印を付けた
他の坑道の先も一つ一つ調べて、✕印をつけていった。

途中が崩れている坑道もいくつかあった
その中の1つ丁度崩れて埋まっている所から20m位垂直に下がった位置に大きな鉱脈があった。

私は、鉱夫たちが戻って来るのを待った。

「魔法で調べたんですが、鉱脈を1つ見つけました
鉱夫長さん東屋に来てください」

私は地面に書いた図面を見せた。

鉱夫長さんは、黙ってしばらく図面を見ていた。

「これは凄いな。中にも入らずにどうやって描いたんだ?」

「それは、魔法使いの企業秘密です」

「まあいい。それでどこに鉱脈があったんだ」

「この途中で埋まってる坑道の真下に感じました。」

「それは8号坑道だな。
かなり古い坑道で、いつどこが崩れてもおかしくない坑道だ。
全体的に補強しないと危険な場所だ。
そこのどのくらい下に鉱脈は有るんだ?」

「20m位です」

「そうすると、その手前50m位から掘るか?
こりゃ大博打だな。外したらもうここの鉱山はおしまいだ。
あんたその責任は取れるかい」

「いいえ、例え間違ってたとしても、責任は取れません。
当たってたとしても、私にメリットは有りませんし。
第一鉱脈探しなんて、私だって初めての事なんです。
信じて賭けに乗ってもらうしかありません。」

「こりゃ、皆を集めて相談だな
因みに今掘ってる所にも✕印がついてるが、駄目だってことかい」

「ええ、どちらの方向に掘っても今日の状態から変わることは、無いはずです」

早速その日の夜、鉱夫たちは集められた。

予想通り意見は、二つに分かれた
生活ギリギリでも、今の状態でやれるならいいという人
より多くを望み賭けてみたい人
どちらも、決め手になるような意見はなかった。
結局多数決で決めることになったが、その前に
「モニカさん、鉱脈がでると自信はあるのかい」と聞かれた。

「自信はあります。
しかし絶対あるとは言えません。ハズレの可能性も否定出来ません。」

会場は、ざわざわした。

「みんな覚悟を決めよう、どちらになっても全員従うんだ」

結果は、私の提案が若干の差で勝利した。

作業は、すぐ翌日から始められた。
坑道を補強するための木材が山から切り出された。

木材を運んでるケントとすれ違った
「やぁモニカちゃん!
ぼくは君の案に賛成で投票したよ」

「有るといいわね、鉱脈」

「まるで他人事だなぁ」

「私は旅人だから、よそ者よ」

「どうしたんだい?つれないなぁ」

「仕事の邪魔してごめんなさい。ごきげんよう」

あの人とは、もう無い。と思うと会話するのもめんどくさい。

それから私は新たな坑道がちゃんと目標に向けて進んでいるか毎日チェックした。

「このペースなら、明日辺り鉱脈に出ますね」

「当たりなら、またパーティーだな」鉱夫長の言葉に、ケントの顔が目に浮かんで、ちょっとウンザリした。


「当たりだ!大当たりだ!
この鉱脈はいいぞ!人手を集めるか?」

「ボチボチやった方が長く安定収入になると思いますよ」

「山の男はパアッと稼いでパアッと使うんだよ」

「女は振り回されて苦労させられるんですね」

まだ見つけただけで、採ってもいないのに、その日はまた大宴会になった。

私はヒーローに祭り上げられたが、嬉しくなかった。
この鉱脈を掘り尽くしたら、この村はおしまいだ。

他にも鉱脈が有るか探しながら
新たな産業を起こさないと。

村の人たちから、自由に使って構わないと、空き家をもらった。

ヨシヒコが「独身女性が家を持つってどうなんだろうなぁ
生活も安定してるし、男はもういらないわ~って感じだよ。
ここに土着するの?」

「家はタダで借りてるの、私の所有物じゃ無いの。
1年位落ち着いてみたいの、なんか色々やってみたくて」

「強い上に、バリバリ働く女か
一緒にいるぼくは、ヒモみたいだよ」

「あなたにも働いてもらうわよ
あなただって国に戻ったら、次期伯爵でしょ。領地経営の勉強よ」

「それで、モニカ女王様は何がしたいと?」

「まずは温泉を引いて協同浴場」
「宿を作って観光客集め」
「景観の整備」
「廃坑の再利用」
「アミューズメント施設づくり」

「そりゃスケールでかいや、スポンサー探さないと無理だろ」

「じゃあ、スポンサー探しもリストに入れて」

「ぼくがスポンサー見つけるより、刺客がぼくを見つける方が早い気がするけどなぁ」
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

はじめまして、私の知らない婚約者様

有木珠乃@『ヒロ弟』コミカライズ配信中
ファンタジー
ミルドレッド・カーマイン公爵令嬢は突然、学園の食堂で話しかけられる。 見覚えのない男性。傍らには豊満な体型の女性がいる。 けれどその女性から発せられた男性の名前には、聞き覚えがあった。 ミルドレッドの婚約者であるブルーノ王子であることを。 けれどミルドレッドの反応は薄い。なぜなら彼女は……。 この世界を乙女ゲームだと知った人々による、悪役令嬢とヒロイン、魔女の入れ替え話です。 悪役令嬢を救いたかったはずなのに、どうしてこんなことに? ※他サイトにも掲載しています。

【完結】憧れのスローライフを異世界で?

さくらもち
ファンタジー
アラフォー独身女子 雪菜は最近ではネット小説しか楽しみが無い寂しく会社と自宅を往復するだけの生活をしていたが、仕事中に突然目眩がして気がつくと転生したようで幼女だった。 日々成長しつつネット小説テンプレキターと転生先でのんびりスローライフをするための地盤堅めに邁進する。

美男美女の同僚のおまけとして異世界召喚された私、ゴミ無能扱いされ王城から叩き出されるも、才能を見出してくれた隣国の王子様とスローライフ 

さら
恋愛
 会社では地味で目立たない、ただの事務員だった私。  ある日突然、美男美女の同僚二人のおまけとして、異世界に召喚されてしまった。  けれど、測定された“能力値”は最低。  「無能」「お荷物」「役立たず」と王たちに笑われ、王城を追い出されて――私は一人、行くあてもなく途方に暮れていた。  そんな私を拾ってくれたのは、隣国の第二王子・レオン。  優しく、誠実で、誰よりも人の心を見てくれる人だった。  彼に導かれ、私は“癒しの力”を持つことを知る。  人の心を穏やかにし、傷を癒す――それは“無能”と呼ばれた私だけが持っていた奇跡だった。  やがて、王子と共に過ごす穏やかな日々の中で芽生える、恋の予感。  不器用だけど優しい彼の言葉に、心が少しずつ満たされていく。

大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!

古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。 その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。 『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』 昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。 領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。 一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――

【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました

佐倉穂波
恋愛
 転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。  確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。 (そんな……死にたくないっ!)  乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。 2023.9.3 投稿分の改稿終了。 2023.9.4 表紙を作ってみました。 2023.9.15 完結。 2023.9.23 後日談を投稿しました。

転生後はゆっくりと

衣更月
ファンタジー
貧しい集落で生まれたリリは、生まれた瞬間から前世の記憶があった。 日本人特有の”配慮”に徹した赤ん坊を演じていたことで、両親から距離を置かれた挙句、村人からも「不気味な子」として敬遠されることに…。 そして、5才の誕生日に遠くの町に捨てられた。 でも、リリは悲観しない。 前世の知識チートは出来ないけど、大人メンタルで堅実に。 目指すは憧れのスローライフが出来るほど、ほどほどの守銭奴としてリリは異世界人として順応していく。 全25話(予定)

私と母のサバイバル

だましだまし
ファンタジー
侯爵家の庶子だが唯一の直系の子として育てられた令嬢シェリー。 しかしある日、母と共に魔物が出る森に捨てられてしまった。 希望を諦めず森を進もう。 そう決意するシェリーに異変が起きた。 「私、別世界の前世があるみたい」 前世の知識を駆使し、二人は無事森を抜けられるのだろうか…?

第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。

黒ハット
ファンタジー
 前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。  

処理中です...