二度目の人生は魔法使い

烏帽子 博

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王様ゲーム

突然のプロポーズ

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「兄たちは、やりあう準備を既にしているだろう。
王の体調回復が一番重要だと思う。王に何かあればそれがきっかけになると思う」

「外科的なことで処置出きることなら、私が何とか出きると思うわ」

「ヨシヒコ、最悪王様の容態に関わり無く戦闘が始まったら、どうするの?」

「両軍の大将を直接叩くと宣言する」

「ヨシヒコ!あなた王様になりたいの」

「それがこの国の為になることなら、何にでもなって見せる。
二人の兄の命と数万の民の命、どちらかを選択する必要が有るなら民を助けたい。
でも、もし可能なら、争い自体を収めたい」

「ヨシヒコ、この先やりたいことって言ったわよね。何がしたいの」

「総選挙」

「なに言ってるの?
田舎の温泉の経営じゃないのよ」

「今の王国制度は間違ってるよ
貴族とかの身分制度は無くさなきゃ
制度改革の為に、一度はトップに立つ必要が有ると思ってる」

「貴族全てを敵に回す気?」

「いや、ちゃんと領民のことを大事にしてる、民から慕われてる領主も居るだろ。そういう人は味方になると思うよ」

「夢物語みたいね」

「モニカ、君と居たからそう思うようになったんだ、これからもずっと一緒にいて欲しい」

「なにそれ、プロポーズみたいじゃない」

「そのつもりだけど」

「ちょっと待ってよ。もっと こう雰囲気とか、タイミングとか、びっくりさせてくれるとか
ドキドキさせてくれるとか
第一、私の気持ちとか、一度も確認してくれてないでしょ
断るわ 断る」

「申し訳無い、旅が終わってからと思ってたけど、今夜しか無いと思ったんだ。
モニカ、君が好きなんだ」

「戦力として欲しいだけじゃない?」

「伯爵との約束がなかったら、今すぐモニカを抱きたいよ」

「明日 すず に会ったらどうするの? 抱くんでしょ」

「うっ   」
「ぼくは、モニカも、すずも、好きなんだ、もしこの宿屋の娘のように、彼女が嫁に行ってたら、あとは追わない。
だけど、モニカ 君だけは絶対離したくない」

「離したら二度と手に入らないわよ」

「それじゃあ」

「よろしくお願いします。私の王子様」

「伯爵のお許しがあれば、成人の儀式の後すぐに結婚式をあげたいんだ
何とかその時まで戦闘が起きないといいんだけど」

「光の皇子の活躍
英雄伝説の始まりね」

翌日夜明けと共に二人は飛び立った。チャイ国を抜けて、グリム国に、砂漠や山岳を越え、夕方には伯爵邸に着いた。

「二人とも、よく無事で戻った。迎えの者と会えたのか?」

「はい、トムたちと会いました」

「ではある程度のこちらの情況は知ってるな。
王はご存命だが、かなり弱られてる、今日はもう遅い。明日見舞いに行く」

「わかりました。
伯爵様 私からお願いがあります。
お孫さん モニカとの結婚をお許し下さい」

「お前たち!そういう仲に?」

「いえ!お約束は守っております。モニカは純血のままです。」

「それではノーとは言えんな、モニカもそれを望むのか」

「はい、伯爵様 これからもヨシヒコさんを支えていきたいと思っています。」

その部屋の端には、侍女頭のツボネとすずが控えて居た

自分の部屋に戻ると
「モニカ様おめでとうございます」
すずが話しかけて来た。

「あなたはいいの?私が彼の妻になっても?」

「いいも悪いも有りません。
モニカ様は、私の事がお邪魔に思われますか?
それなら、お暇をいただきます」

「あなたを邪険にするつもりはないわ、安心して
だけどお願い、しばらくは、彼と接しないで居てくれる」

「承知しました。お約束します」
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