6 / 57
運のリセット
しおりを挟む
縄はほどかれ、獸人たちは皆テントから出て行き、出入口の前に、見張りが一人残った。
畳一枚程の大きさの敷物一枚を残して、さっきまで縛り付けられていた椅子も含めて全てかたずけられた。
テントと言っても、現世での俺のアパートよりずっと広い大きさだ。
暫くして、俺のパジャマが持ってこられた。
能力を使って、手元に戻すことも出来たが、出来ればその能力は秘密にしたほうがこの先の戦いに使える
ミーナがどこまで、俺の能力を仲間に話したかは分からないが、戦闘力の乏しい俺には、このパジャマの力を最大限にどう使うかが、生き残りの鍵だ
幸いこのテントの中では、誰に見られることもない。
生き残る為にも、パジャマをもっと上手に使いこなすべきだ
色んな形に変化させたり、どこまで早く動かせるか。
こうして、一生懸命練習しているうちに、あたりは、薄暗くなって来た。
「お食事をお持ちしました」
伏し目がちな女性の獸人が、食事を運んできた。
「ミーナ!」
「しっ!」
目を合わせる事もなく、敷物のそばに、三つの器を彼女は置いた。
生肉 生魚 水
だよな~ 見た目は人間ぽいけど、こいつら基本肉食獸だから。これが普通、もしかしたらこれがご馳走か?
最後の水の器を置くときに、ミーナが耳元で小声で
「ちゃんと食べるにゃん。また後でくるにゃん」
もう少し話をしたいと思って口を開こうとしたら、ミーナが口に人差し指を当てて、それを制した。
「後で」ってなんだ?食器を下げにくる?
いやいや それなら小声で言う必要は無いよな。
まさかとは思うけど、俺を逃がす手引きか?
いや まさかじゃない、きっとそれだ。
でも、何故だ。そこまで俺に肩入れしても彼女に何の得がある?
ミーナはその後一言も話さないまま出て行った
魚をさばく時にちょっとつまみ食いした以外は朝から食事らしい食事はとっていなかったので空腹はとっくに限界を越えていた。
魚は俺が昼間捕まえて開きにしたやつが出てきた。
せめて一口大に切り分けてくれりゃあ
刺身だと思えるかもだが、そのままかじるのはキツイ
でも ちゃんと食わなきゃいかん と思い完食した。
肉にも挑戦してみたが、シュンとしたアルコール系の匂いと独特の脂の臭いで、えずいた。さっき食べた魚まで吐いたら、もったいないので、残した。
食事を諦めた頃に、パジャマのポケットが光った
「見張りが居るから、音声OFF」
ハイハイ、それ要らないから! 用件は?
「重要なお知らせです」
わざと、焦らしにかかってる
「知りたいですか?」
本当に重要なんだろうな!
下らなかったら、怒るぞ、明日殺されるかも知れない時に、おちょくるなよ
「では、遊び人スキルの魅惑についてです。
魅惑は、意識して使わなくても、自動的に発生します。
半径1メートル以内の異性に対して有効で、1メートル離れた対象を例に取ると1時間を越えると10分毎に10%ずつ好感度が上がります。
相手が50センチ以内だと30分越えると10分おきに20%、接触してたら、10分で50%となります。」
「ってことは?」
「つまり ミーナさんは、あなたにベタ惚れのはずです
因みに効果は3日間持続して、その後1日に10%ずつ薄れていきます
恋人には直ぐなって、会わなきゃ自然消滅の遊び人スキルです」
スゲー都合良さそうなスキルだけど、タイプじゃ無い人に発動したら困りそうだな
でも、これでミーナがなんで俺に肩入れしてくれるのかはわかった。
「もう1つ重要なお知らせがあります
運についてです。
もうすぐ、日付が変わる時間ですが、お休みになると、HP MP 運 がリセットされます
つまり現在の
HP 3 MP 5 運2 が レベルアップもあったので明朝は
HP 7 MP 7 運5/10
となります」
「それじゃ、運もなるべく使いきった方が得ってことか!」
「そうとも言えないな、
運を使いきった
この言葉を聞いてどう感じる?
持ってるだけでも、ある程度の効果はあります。
全て使いきるのは、オススメしません」
そうすると、ルーの気まぐれで減らされない限り、今日の分としての運は残り2
1つは、今夜使えるわけだ!
畳一枚程の大きさの敷物一枚を残して、さっきまで縛り付けられていた椅子も含めて全てかたずけられた。
テントと言っても、現世での俺のアパートよりずっと広い大きさだ。
暫くして、俺のパジャマが持ってこられた。
能力を使って、手元に戻すことも出来たが、出来ればその能力は秘密にしたほうがこの先の戦いに使える
ミーナがどこまで、俺の能力を仲間に話したかは分からないが、戦闘力の乏しい俺には、このパジャマの力を最大限にどう使うかが、生き残りの鍵だ
幸いこのテントの中では、誰に見られることもない。
生き残る為にも、パジャマをもっと上手に使いこなすべきだ
色んな形に変化させたり、どこまで早く動かせるか。
こうして、一生懸命練習しているうちに、あたりは、薄暗くなって来た。
「お食事をお持ちしました」
伏し目がちな女性の獸人が、食事を運んできた。
「ミーナ!」
「しっ!」
目を合わせる事もなく、敷物のそばに、三つの器を彼女は置いた。
生肉 生魚 水
だよな~ 見た目は人間ぽいけど、こいつら基本肉食獸だから。これが普通、もしかしたらこれがご馳走か?
最後の水の器を置くときに、ミーナが耳元で小声で
「ちゃんと食べるにゃん。また後でくるにゃん」
もう少し話をしたいと思って口を開こうとしたら、ミーナが口に人差し指を当てて、それを制した。
「後で」ってなんだ?食器を下げにくる?
いやいや それなら小声で言う必要は無いよな。
まさかとは思うけど、俺を逃がす手引きか?
いや まさかじゃない、きっとそれだ。
でも、何故だ。そこまで俺に肩入れしても彼女に何の得がある?
ミーナはその後一言も話さないまま出て行った
魚をさばく時にちょっとつまみ食いした以外は朝から食事らしい食事はとっていなかったので空腹はとっくに限界を越えていた。
魚は俺が昼間捕まえて開きにしたやつが出てきた。
せめて一口大に切り分けてくれりゃあ
刺身だと思えるかもだが、そのままかじるのはキツイ
でも ちゃんと食わなきゃいかん と思い完食した。
肉にも挑戦してみたが、シュンとしたアルコール系の匂いと独特の脂の臭いで、えずいた。さっき食べた魚まで吐いたら、もったいないので、残した。
食事を諦めた頃に、パジャマのポケットが光った
「見張りが居るから、音声OFF」
ハイハイ、それ要らないから! 用件は?
「重要なお知らせです」
わざと、焦らしにかかってる
「知りたいですか?」
本当に重要なんだろうな!
下らなかったら、怒るぞ、明日殺されるかも知れない時に、おちょくるなよ
「では、遊び人スキルの魅惑についてです。
魅惑は、意識して使わなくても、自動的に発生します。
半径1メートル以内の異性に対して有効で、1メートル離れた対象を例に取ると1時間を越えると10分毎に10%ずつ好感度が上がります。
相手が50センチ以内だと30分越えると10分おきに20%、接触してたら、10分で50%となります。」
「ってことは?」
「つまり ミーナさんは、あなたにベタ惚れのはずです
因みに効果は3日間持続して、その後1日に10%ずつ薄れていきます
恋人には直ぐなって、会わなきゃ自然消滅の遊び人スキルです」
スゲー都合良さそうなスキルだけど、タイプじゃ無い人に発動したら困りそうだな
でも、これでミーナがなんで俺に肩入れしてくれるのかはわかった。
「もう1つ重要なお知らせがあります
運についてです。
もうすぐ、日付が変わる時間ですが、お休みになると、HP MP 運 がリセットされます
つまり現在の
HP 3 MP 5 運2 が レベルアップもあったので明朝は
HP 7 MP 7 運5/10
となります」
「それじゃ、運もなるべく使いきった方が得ってことか!」
「そうとも言えないな、
運を使いきった
この言葉を聞いてどう感じる?
持ってるだけでも、ある程度の効果はあります。
全て使いきるのは、オススメしません」
そうすると、ルーの気まぐれで減らされない限り、今日の分としての運は残り2
1つは、今夜使えるわけだ!
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
15
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる