遊び人ロイはハーレムスキル

烏帽子　博

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幻術破り

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「いよいよ、クリネの出番なのら
今のロイなら、簡単に私に勝てるのら、めんどうなことやめて、夜の部でいいと思うのら」

ラビが、釘を刺した。
「ロイの弱いところは、クリネ知ってるよな。そこをちゃんとわからせてあげてくれないか？」

俺の前に、クリネが剣を持って現れた。
クリネは幻術を使う。攻撃力はたいしたことないはずだ。
ラビの攻撃だって受け止めた俺だ！
と思った瞬間、俺は切り刻まれた。

復活をとげたとたんに、ラビに首をはねられた。自分の体を鏡無しで見るのは、おぇ～　だ。
また死ぬんだと思ったら、死なずに首が繋がった。
次の瞬間　ミーナにの「気」でバラバラに爆破された。
あの嫌な、背中から剣が突き抜けてくる、ゾワっとする死の瞬間がきた。

エンドレスな自分の死の瞬間が、痛みも伴って繰り返される。

かろうじて意識を保って
「ルー　運を要るだけ使ってくれ！」

「ルールルルー　やっと声かかったわね。あんた自分がちょっと強くなって、調子こいてたわよね。」

頭の中から霧が晴れるように、殺されるシーンから、解放された。

しかし、まだ何か変だ、ミーナやラビは消えたのに、クリネが目の前にいる。

捕まえようとすると、霧のように消える。
クリネが挙げた手を振り下ろすと、また痛みを伴って殺されるシーンが再現する。

やめろ　やめろ　やめろ！

「エリは、アイスクリームおかわりしてくるね」

「ミーナもおかわりにゃ」

汗びっしょりかいて、朝食会場に俺はいた。

「だから　言ったのら　簡単に終わるって！」

「ロイが最強になったな」
「エリを守ってね」
「ミーナも　ミーナも」
「クリネは責めて」

これから１日が始まると思うと、何か変な感じだ。
食事も睡眠もなく、ひたすら戦闘と和合を休みなく何日も過ごしたのに、全て元のままだ。
違いが有るとすれば、俺が身体強化しながら、浮いている事位だ。

「さてと　次はどうするロイ？
国盗りか？魔王討伐か？」

「エリが、卒業してからにしようよ」

「ロイ、クリネの幻術世界でエリは
もうレベルMAXになったわよ」

「生徒さんも居るんだから、今季はまっとうしようよ」

こうして、三人の先生と一人の生徒、そして、一人の暇人の日々がしばらく続くと思われた。

「エリちゃん　エリちゃん」
エリエールは、誰が自分を気安く呼ぶのかと思い振り返った。

「エリちゃん、僕とパーティー組まない？
マリーに声かけたら、最強にしたかったら、エリに声かけろって言われたんだ。」

あのスキル「小さな不幸」をもった勇者シドだ

最強で私を指名するのは、ちょっと嬉しいが、何で先にマリーに声かけた？そこが気に入らない。

「ごめんなさい、今いるパーティーで最強目指すから」

「マリーに、先に声かけたこと怒ってるの？」

「そんなわけ、ないわ」
実はそうだけど……
この人　　鋭いかも？

「ほら、マリーって、あんな性格じゃない　でも、実力あるし、負けず嫌いで、本当は努力家なんだよね。あの娘の力を引き出すには、絶対エリちゃんが必要だと思うんだ。
最初は、戦ったことのあるエリちゃんだけが、俺　気になってたんだけど、最強チーム作るなら、マリーも外せないと思うんだ。
でも、あの娘やたらとプライド高いから、一番に声かけないとって思ったんだ。
俺の中ではエリちゃんが一番なんだけど、傷つけたのならゴメン。」

この人根っからのプレイボーイかな

「シド！」

「マ　マリー　!?」

「あら～　大賢者様のエリエールじゃない。
シド　あなた、ここで何をしてたの？」

「いや～　その～　後で言おうとは思ってたんだけど、エリが入ってくれたら俺たちのパーティーもっと強くなるかなぁ～って思ったんだけど　ダメかな？」

「パーティーに！　ど～うぞ！誘えば！　わたしはパーティー抜けさせてもらうわ！」

マリーは、一瞬エリのことを睨んでから、歩き去って行った。

「マリー　待ってよ」
シドはあたふたしている

「エリ　ゴメン　また今度」と小声で言って、シドはマリーを追いかけて行った

「今度は、ないわよ～」シドの背中に大声で言った

シドは、ちょっとビクッとしたけど、そのままマリーを追いかけて行った。

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