超時空スキルを貰って、幼馴染の女の子と一緒に冒険者します。

烏帽子 博

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第1章

マインとロビン

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マインが語り始めた。

「私も12歳で祝福の儀式を受けて直ぐに冒険者に成ったのよ。」

「えっそうなんですか。ぼくたちと一緒ですね」

「そうね。私は、その時同郷のロビンって男の子と2人で、パーティーを組んでたの。」

「そこも一緒なんだ。そのロビンって人どんな人なの」

「ブロンドの髪にブルーの瞳がとても綺麗で、笑った顔がとっても素敵で、ちょっとヤンチャだけど凄く優しい人だったわ」

「だった」

「そう。彼ったら私を置いて死んじゃったのよ。バカよ。残された身にもなれって空に叫んだわ。」

マインさんは、少しの間黙って、目頭を押さえていた。
そして「フー」と1つ大きく息を吐いて。

「だから、あなたたちには幸せになってもらいたいの。絶対に死なないでいて欲しいの
私はあなたたちをみた時、その当時の私とロビンと同じように見えたわ。
おせっかいかも知れないけど、私はあなたたちの力になりたいの」

「ロビンさんのこと好きだったんですね」

「そうよ。でも告白もしないうちに彼は死んじゃったの。
あれは、冒険者になって半年位した時だったわ………」


☆☆☆☆☆☆


「薬草採集も大分慣れてきたな。もう少しで剣を買う金が貯まるな。」

「そうね。買い取り所の人も私たちが持ち込む薬草は、状態がいいって褒めてくれて、買い取り金額上乗せしてくれて嬉しかったわ。
頑張って集めましょう。」

お金が貯まったら、まずは『剣士』スキル持ちのロビンの剣を買う。次に『魔法使い』のマインの杖を買おうと二人は決めていた。

日が傾いてきて、少し肌寒く感じた頃
「薬草もソコソコ集まったし、もう帰ろうか マイン」

「そうね これだけあればいいわね」

その時風きり音がしたと思った瞬間マインは肩に痛みを覚えた。

「矢だ。きっとゴブリンだ。マインこれを飲め。毒消しのポーション
飲んだら走れ。
女は犯されて、殺される。早く行け」

「私も残って戦うわ。」

「だめだ だめだ」

その時一匹のゴブリンが飛びかかってきた。

「ファイアーボール」
ゴブリンは黒焦げになって倒れた

そしてまた一匹

「ファイアーボール」
外した

マインが撃てるファイアーボールは今は1日に3発が限度だ。

マインのファイアーボールが当たらなかったゴブリン相手にロビンがナイフで戦っている。

ロビンの方が優勢だけど、他のゴブリンがやって来る声がする。

「まだ来るぞ、マイン頼む。今のうちに行ってくれ。」

「ヤダヤダヤダ」

その時又矢が飛んで来て、足下の地面に刺さった。
ロビンがゴブリンの首をかき切った。

「行けマイン。助けを呼んで来てくれ。」

その時、木の上で弓を持っているゴブリンをマインは見つけた。
絶対外さない。

「ファイアーボール」

ゴブリンは黒焦げになって木から落ちた。

「マイン もういい。弾切れだろ。
これ以上は足手まといなんだよ。
走るんだ。行けーー」

マインは、走った
町の門に向かって
走ればたった5分程の距離だ
門から近いこの辺りは安全だと思っていた
なのにこの時はやけに門が遠く感じた

門が見えてきた

門番の人が見えた

「助けてー
ゴブリンが
ロビンがぁ」

混乱してちゃんとした言葉にならなかった。
早く助けに行かなきゃ彼が死ぬかもしれない。
まだ好きだって告白もして無いのに。

「お願い ロビンを 彼を 助けて。
ゴブリンに襲われて、私を逃がして彼が残ったの」

「お嬢さん悪いが俺はここを離れられない。
今の時間ならクエストを終えた冒険者が何人かギルドに戻ってるはずだ。
ギルドにすぐ行くんだ」

マインは門番が話し終えるより早くまた走りだした
冒険者ギルドは門からもそう離れてはいない。

両開き戸に体当たりするようにして中へと転がりこんだ。

「ロビンを ロビンを助けて ハアハア
門から東の草原を抜けた林の中 ハアハア
薬草の所、ゴブリンに襲われてる ハアハア」

受付嬢のシーナがマインに走り寄る
「緊急案件です。戦える人は直ぐに行動お願いします。」

「案内します」

「あなたは行ってはダメ。行っても足手まといになるだけよ。
場所はみんな分かるから」

「だってロビンがぁ わ~~」

マインは、過呼吸になってしまった。
苦しくて気を失った。

(マイン マイン)
(ロビン 良かった助かったのね)
(良かった マイン 君を守れた)
(どうしたの 顔を見せて)
(好きな人ができたら、その人と幸せになれよ)
(なに 変なこと急に言って)
(ぼくは 幸せだった ありがとう マイン)

マインが気付くと受付のシーナにギュッと抱き締められた。

「ロビンは、どこ」

私の問いの答えは彼女の目線の先に有った。

それは、左手が無くて、数本矢で刺された跡があり血だらけの物言わぬロビンの亡骸だった。
目の周りには涙の跡もある。
なのに、マインにはロビンの顔が満足げな笑顔に見えた。

「バカバカバカバカ」マインはロビンの胸を叩いた。
「起きなさいよ。私を置いてかないでよ。」

ロビンの亡骸を叩くマインの手をシーナがギュッと掴んで、首を横に振った。

「わぁああああー」


☆☆☆☆☆☆☆


「それから私は、それまで貯めたお金で剣を買ったの。ロビンと一緒にやりたかった目標だったから。
バカよね。自分じゃろくに扱えないのにさ。
でも、どうしても剣を手に入れたかったの。
安物の剣よ。
でも彼ならきっとこの剣を選ぶような気がしたの。
剣と一緒に砥石も買ったのよ。
だって錆ついた剣だったから。
砥ぎ方なんて知らなかったけど、3日間飲まず食わずで砥いでたら、倒れちゃった。
シーナが見つけてくれて、助かったの。
それから必死に剣を振ったわ。スキルは魔法使いなのにね。
その時剣術を私に教えてくれたのが、ここのギルドマスターのガルドよ。
剣の腕がそれなりになってからは、ひたすらゴブリン狩りをしたわ。
もう何百匹殺したか分からないわ。
でも奴らは後から後から湧いて出てくるの
私のしてることが、まるで無駄なことのように。
そして、何匹ゴブリンを殺した所でロビンは生き返らない。
むなしさに潰されそうになって、ゴブリン狩りを止めたの。
剣は部屋に飾ることにしたわ。
何もしないでただ部屋にいたわ。
ああこうして居たら餓死できるかも、なんて思ってたの。
そしたらガルドがやって来て。
『人手不足なんだ、手伝え』って私の手を無理矢理引いてギルドに連れて行かれたのよ。
おせっかいよね。
お陰で死にぞこなっちゃった。
以上」

「うわ~ん」

ララが泣いてマインさんに抱き着いた。

「わたしの話はここまで。今度はあなたたちのことを教えてよね」
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