超時空スキルを貰って、幼馴染の女の子と一緒に冒険者します。

烏帽子 博

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第1章

憧れの冒険者

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「おめでとうございます。
晴れてただ今よりクリスさんとララさんは、Bランクに昇格です。
こちらは当冒険者ギルド始まって以来最短記録と成ります。
またお二人の12歳でBランク到達は、最年少記録でもあります。
これに奢らずこれからもご活躍お願いします。
尚、こちらが本日討伐された魔物の報酬です。
286000Gです。」


ギルドの中がざわついた。

「あんなガキがBランクだとよ。
スゲーな。
本当に強いのかよ。」

「俺は訓練場でふたりの立ち合い見たぞ
そんときゃ男の方が勝ったけど
女もすごかったぞ」

「剛剣のベイルが指導したらしいぜ」

「ダンジョン中層の魔物をいとも簡単に倒したそうだぜ」






その時
ラズリーとボズがゲイルを担いでギルドに入ってきた。



「頼む誰かゲイルを助けてくれ、ゴブリンの矢にやられたんだ。」

マインが直ぐに駆け寄った。
「毒消しポーションは、飲ませたの」

「持って無いよそんなの」ボスが小声で答えた。

「刺されたのは右肩」

「そうです。矢はぼくが抜きました。」
ラズリーが答えた。

マインはラズリーに平手打ちをした。
「ララ、嫌かも知れないけど、お願い」

ラズリーは、叩かれた頬を押さえて
「な なんで、叩くんですか」

「ゲイルがもし助からなかったら、ラズリーあなたの無知のせいよ。」

ゲイルはすでに意識の無い状態で声掛けにも反応しなかった。

「痛いの痛いの飛んで行けーポイポイポイ」
ララの治療が終わった。

「ララどう」

「傷は治しました。毒も中和できました。
あとは本人の体力次第です。血が足りないんです。
今から24時間が峠だと思います。
私にできることは、もうありません。」



「ラズリー、ボズ
ちゃんと聞きなさい。
矢傷を受けた場合、矢を抜いたら即止血が必要なのよ。
毒よりも失血死が恐いの。
矢を抜いたなら、あなたの火魔法で傷口を焼いて止血するべきだったのよ。
若しくは、処置できるまで矢は抜かない。
これは冒険者なら常識よ」

ラズリーとボズ
二人並んでがっくりと膝を着いた。

「あーー 俺がバカだった。」
「ラズリー 自分だけ責めるなよ。俺も同罪だ。」



ララが指示を飛ばす

「ゲイルの体を冷やさないように暖めてあげて。それから30分おきに、20mlのポーションを飲ませてね。
こぼしても多すぎないようにしてね。
ポーションも暖めてあげて下さい。
ふたりの頑張り次第でゲイルが助かる確率があがります。」



ラズリーとボズがゲイルを担架に乗せて運んで行く

「よかったら、このポーションも使って下さい」
クリスがラズリーにポーションを差し出した。

ラズリーは、会釈だけしてポーションを受け取った。


☆☆☆☆☆


その日の晩、ゲイルは息を引き取った。


☆☆☆☆☆


ララは、2日間泣き通した。
マインがララの部屋に行ったが、出て来ようとしなかった。
クリスも当然ララの心配をしていたが、ララの部屋の有る3階は、男子禁制で立ち入ることができなかった。

ゲイルが亡くなって3日目
メリクレール修道院の院長メリジェーンが葬儀を執り行なった。

お互い泣き腫らした顔で、ララとラズリー、ボズが顔を合わせた。

「ごめんなさい。私ゲイルを助けられなかった。」
ララは声をやっと絞り出した

「やめろ。ララ
お前のせいじゃねぇ
俺たちのせいなんだ。
俺たちがバカだったんだ。
ララ、お前はゲイルに手を尽くしてくれたんだ。
感謝している。
クリスも、昔あんなにいじめてたのに、ポーションをくれた。感謝している。
ゲイルの分まで、俺たちは、これから頑張るよ。
ララもクリスも、これから俺たちの目標だ。
かなり差をつけられたが、俺たちも頑張る。
お前らも頑張ってくれ。」

「わかったわ。もう泣かないわ」

ララは笑顔で涙を流していた。


☆☆☆☆☆

ゲイルの葬儀の翌日
ララとクリスはギルド受付のマインの所に顔を出した。

「よく顔を出してくれたわね。ララは立ち直れたかしら」

「ゲイルのことは、残念だけどしょうがなかったと思えるようになりました。
でも、もしクリスがと思うと怖くて仕方ないんです。」

「安心して。それが普通よ。
心のリハビリに、常設依頼を受けたら。
ちょうど今日は、教会の炊き出しのお手伝いが有るわよ。
依頼料は雀の涙だけどね。」

「わかりました。それを受けます。」

「はい、これが依頼書よ、終わったら、シスターからサインをもらって来てね。
あ それからクリスに宿題よ
探知のレベルを上げなさい。
クリスが不意打ちを自分で防げるようになれば、ララの心配が一つ減るでしょ」

「わかりました。探知をもっと上げるようやってみます。」



☆☆☆☆☆



クリスとララは炊き出しの依頼で久しぶりに孤児院に顔を出した。
久しぶりと言っても二人はこの孤児院を出て半年も経っていない。

「クリスとララが来たよー」

「わー」っと子どもたちが集まって来た。

「ねぇねぇ。冒険者カード見せてよ。
Bランクなんでしょ」

「うわー 銀色なんだ、凄いなぁー」

「凄くなんかない」
ララは語気強く言った

子どもたちは、ララの大声にびっくりしている。

クリスは、直ぐにララのそばに行った。
ララは、唇を強く噛みしめてから、一つ大きく息を吐いた。
クリスは、ララの背中に手を置いている。

「ごめんなさい。大きな声出して」
ララは、笑顔を取り戻して子どもたちを見た。


メリジェーン院長がララに言った。

「あなたたちは、子どもたちのヒーローなのよ。
ゲイルのことは、子どもたちも知っているわ。
それでも、あなたたちは、この子らの希望なの。憧れなのよ。」


「冒険者なんて、なるもんじゃないわ。
いつ死ぬかもわからない。」

メリジェーンは、優しい目をしながらも、真っ直ぐララを見た。

「人はいつか死ぬのよ。あなたも私もね。
戦死、病死、事故死、自然災害もあれば、寿命もあるわ。
どんな風に死んだかは重要じゃ無いの、どう生きたかがその人の価値を決めるのよ。」

「でも、誰にも死んで欲しくない。」

「それは無理よ。
ここを出た後盗賊の仲間になった男の子は、捕まって死刑になったわ。
何人かの女の子は、奴隷になって、金持ちの玩具にされて殺されたわ。
街角に立って小銭を稼いだ挙げ句病気をもらって死んだ娘も居るわ
あなたもそれは知ってるはずよ。
あなたたちを見て自分の未来に希望を持ってるのよ。あなた達がそうだったようにね。」

(自分たちがこの子らの希望であり目標なんだ。
だとしたら、立ち止まってはいられない。
より高見を目指さないといけないわね。)

ララは、子どもたちのララを見る目に癒された。

「みんな、待ってるわ。でも私負けないからね。私に勝つつもりでかかってきなさいよ。
覚悟が無い人は、死ぬの。
冗談じゃ無いわ。本当に魔物とかに殺されるのよ。
それでも私の後を追いたいなら、強くなりなさい。自分と自分の大切なひとを守るためにね」

何故かララは笑顔で涙を流していた。



###########

皆さんの応援に大感謝します。
沢山のイイネとお気に入り凄く嬉しいです。
良かったら、コメントもお願いしますね。
まだまだウブな二人はじれったい話が続きます。
宜しくお願いします。


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