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第2章 隣町へ
クレアの婚約者
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「ブルース、そろそろ馬車に追いつかれるわ。」
キャロがそう言ってから、五分位すると
「ブルースさん キャロさん
お願いします。お待ち下さい。」
執事のダンテさんが馭者をして馬車を走らせてきた。
ブルースたちを少し追い越したあたりで、馬車は止まった。
ダンテさんは、急いで馭者席から降りて、馬車のドアを開けた。
クレアが馬車から素早く降りて仁王立ちしている。
「さっきは、悪かったわ。
街まで送って下さい。
お願いします。
ダンテ これでいいでしょ。」
クレアは、それだけ言ってプィって横を向いた。
それを見てダンテさんは
「いいかどうかは、私が判断することでは有りません。
相手の方に誠意が通じなければ、言葉は意味をなしません。」
ブルースは、ニヤリとして
「えっ 何か言ったか?
良く聞こえなかったよ。
もう一度言ってくれるか。」
クレアは、眉を吊り上げて、唇をかんだ。
「さっきは、悪かったわ。
街まで送って下さい。
お願いします。」
感情の籠らない棒読みだ。
「ワザとかよ。
良くまぁそんなんで貴族やってるなぁ
あんたを嫁にするような物好きは、居ないだろうな。
ハハハ」
「マァ なんと失礼な!」
「おっ 失礼がどんなことかわかってるのかよ。
だったら最初からのその態度は、何なんだよ」
「あ~たねぇ。私はモーリス伯爵の娘クレアよ。口をきいてもらえるだけでありがたいと思いなさい。
それに、私には立派な婚約者がおりますのよ。
今回は、サマンドールの婚約者にお会いしに行く旅の途中でしたのに、こんなことになってしまって。」
サマンドールに伯爵家の娘と釣り合う婚約者
ブルースのまぶたには、リチャードの姿が浮かんだ。
「もしかして、ローズウォール家の長男があんたの相手か?」
「そ そうよ なんで、あんたなんかが知ってるのよ」
「辺境のサマンドールにまだ独身の貴族は、ローズウォール男爵家の長男位だからな。
そうか、義理の姉ちゃんになるのか」
「あんた、なに訳の分からないことを言ってるのよ。
なんなのよ、義理の姉ちゃんって」
「俺は、そのローズウォール家の次男
ブルース ローズウォールだからだ
訳あって、廃嫡になったから、今は、ただのブルースだがな。
あんたとは、関係が有るような無いような関係だな。
ハハハ じゃあな」
クレアは、ポカンと少しフリーズして、ブルースが脇を通り過ぎる頃に再起動した。
ブルースの腕を掴んで、馬車に乗せようとした。
「ほら、ウサ耳ちゃん、あなたも」
仕方なくブルースとキャロも馬車に乗り込むと
「ダンテ 何してるの。出して」
「は はい、お嬢様」
馬車は、ゆっくりと走り出した。
「随分と無理矢理なことするんだな」
「そんなことより。
リチャード様はどんな人なの。
顔はあなたに似てるの?
性格は?
賢い人?
剣の腕はたつの?
下の人からの評判は?
ご趣味は?
女好きの浮気者?」
「うわっ がっつり喰い付いて質問攻めかよ。」
「だってしかたないでしょ。
お会いしに行けなくなったんだから。
ねぇ 教えてよ。」
「顔はまぁ兄弟だから俺と似てるな。
性格は、短気ですぐにキレる。人にあたりちらかす。
頭は単細胞で、考えとか分かりやすい。
剣の腕は、スキルだよりだけど『炎剣』はかなり強いスキルだと思う。
下の人からの評判は、良くないな。
趣味は、弟イジメかな。
女好きかは分からない。」
「サディスティックな人なのね。
私やっていけるかしら。」
「そうだな。俺は殺されそうになったからな。
やっていけるかは、やり方しだいだろうが、期待はしない方がいいだろうな。」
「はぁ~ 結婚なんて、できればしたく無いわ。
貴族の娘に生まれた以上政治の道具として仕方ないとわかってても、嫌なものは嫌なのよ。」
「俺に愚痴られても、なんともならんぞ、俺は貴族籍剥奪され平民になった男だからな」
「ブルースは、平民になってどうやって生きてくの。」
「そうだなぁ~。とりあえずは、盗賊から巻き上げたお宝が有るから金には困らないが、冒険者になって依頼をこなしながらキャロと旅だな」
「楽しそうね。羨ましいわ。」
「ハハハ、貴族が平民を羨ましがるって、変なの。
普通逆だろ。
働かないで、平民から巻き上げた税金で贅沢してる方が楽に決まってるじゃないか。」
「そう言うけど、あなた今の立場の方が楽しそうに見えるわよ。
貴族なんて、力のある人に媚びて、どの派閥につくのが得かに神経を使って、深謀遠慮のかけひきだらけ。必要なら暗殺とかしてのし上がり。戦争して領地を奪うのよ。
私が嫁ぐと、モーリス伯爵家とローズウォール男爵家に繋がりができて、サマンドール伯爵は心穏やかではないでしょうね。」
「へぇ なんでそう思うんだ」
「ほら、私襲われたじゃない。
この婚姻を心よく思わない人が居るってことよね。
もし、あなたが盗賊たちの裏で手をひいてる人を知っているなら、モーリス伯爵は、サマンドール伯爵を貶める駒として歓迎するはずよ。
そして、貴方はサマンドール伯爵から命を狙われることになるわ」
キャロが馬車の中で立ち上がった
「キャロが キャロが
ブルースを守るもん。
どんなヤツでもブルースを狙うヤツは許さない。」
「キャロ ありがとう
頼りにしてるよ。
クレアお嬢様は、良くまぁ憶測で色々話せるなぁ」
「憶測じゃ無くて、状況を分析した上での推測よ。
それもかなり確立の高いことよ。
これまでも、私の考えた予測はほぼ的中してるんだから。」
「サマンドール伯爵を先にキャロが殺してこようか」
「キャロ、それは駄目だよ。キャロが犯罪者になっちゃうだろ。
それに、追い出された実家のリチャードが得することをやりたいとは思わないよ」
「ブルース あなた私と結婚しない?」
キャロがそう言ってから、五分位すると
「ブルースさん キャロさん
お願いします。お待ち下さい。」
執事のダンテさんが馭者をして馬車を走らせてきた。
ブルースたちを少し追い越したあたりで、馬車は止まった。
ダンテさんは、急いで馭者席から降りて、馬車のドアを開けた。
クレアが馬車から素早く降りて仁王立ちしている。
「さっきは、悪かったわ。
街まで送って下さい。
お願いします。
ダンテ これでいいでしょ。」
クレアは、それだけ言ってプィって横を向いた。
それを見てダンテさんは
「いいかどうかは、私が判断することでは有りません。
相手の方に誠意が通じなければ、言葉は意味をなしません。」
ブルースは、ニヤリとして
「えっ 何か言ったか?
良く聞こえなかったよ。
もう一度言ってくれるか。」
クレアは、眉を吊り上げて、唇をかんだ。
「さっきは、悪かったわ。
街まで送って下さい。
お願いします。」
感情の籠らない棒読みだ。
「ワザとかよ。
良くまぁそんなんで貴族やってるなぁ
あんたを嫁にするような物好きは、居ないだろうな。
ハハハ」
「マァ なんと失礼な!」
「おっ 失礼がどんなことかわかってるのかよ。
だったら最初からのその態度は、何なんだよ」
「あ~たねぇ。私はモーリス伯爵の娘クレアよ。口をきいてもらえるだけでありがたいと思いなさい。
それに、私には立派な婚約者がおりますのよ。
今回は、サマンドールの婚約者にお会いしに行く旅の途中でしたのに、こんなことになってしまって。」
サマンドールに伯爵家の娘と釣り合う婚約者
ブルースのまぶたには、リチャードの姿が浮かんだ。
「もしかして、ローズウォール家の長男があんたの相手か?」
「そ そうよ なんで、あんたなんかが知ってるのよ」
「辺境のサマンドールにまだ独身の貴族は、ローズウォール男爵家の長男位だからな。
そうか、義理の姉ちゃんになるのか」
「あんた、なに訳の分からないことを言ってるのよ。
なんなのよ、義理の姉ちゃんって」
「俺は、そのローズウォール家の次男
ブルース ローズウォールだからだ
訳あって、廃嫡になったから、今は、ただのブルースだがな。
あんたとは、関係が有るような無いような関係だな。
ハハハ じゃあな」
クレアは、ポカンと少しフリーズして、ブルースが脇を通り過ぎる頃に再起動した。
ブルースの腕を掴んで、馬車に乗せようとした。
「ほら、ウサ耳ちゃん、あなたも」
仕方なくブルースとキャロも馬車に乗り込むと
「ダンテ 何してるの。出して」
「は はい、お嬢様」
馬車は、ゆっくりと走り出した。
「随分と無理矢理なことするんだな」
「そんなことより。
リチャード様はどんな人なの。
顔はあなたに似てるの?
性格は?
賢い人?
剣の腕はたつの?
下の人からの評判は?
ご趣味は?
女好きの浮気者?」
「うわっ がっつり喰い付いて質問攻めかよ。」
「だってしかたないでしょ。
お会いしに行けなくなったんだから。
ねぇ 教えてよ。」
「顔はまぁ兄弟だから俺と似てるな。
性格は、短気ですぐにキレる。人にあたりちらかす。
頭は単細胞で、考えとか分かりやすい。
剣の腕は、スキルだよりだけど『炎剣』はかなり強いスキルだと思う。
下の人からの評判は、良くないな。
趣味は、弟イジメかな。
女好きかは分からない。」
「サディスティックな人なのね。
私やっていけるかしら。」
「そうだな。俺は殺されそうになったからな。
やっていけるかは、やり方しだいだろうが、期待はしない方がいいだろうな。」
「はぁ~ 結婚なんて、できればしたく無いわ。
貴族の娘に生まれた以上政治の道具として仕方ないとわかってても、嫌なものは嫌なのよ。」
「俺に愚痴られても、なんともならんぞ、俺は貴族籍剥奪され平民になった男だからな」
「ブルースは、平民になってどうやって生きてくの。」
「そうだなぁ~。とりあえずは、盗賊から巻き上げたお宝が有るから金には困らないが、冒険者になって依頼をこなしながらキャロと旅だな」
「楽しそうね。羨ましいわ。」
「ハハハ、貴族が平民を羨ましがるって、変なの。
普通逆だろ。
働かないで、平民から巻き上げた税金で贅沢してる方が楽に決まってるじゃないか。」
「そう言うけど、あなた今の立場の方が楽しそうに見えるわよ。
貴族なんて、力のある人に媚びて、どの派閥につくのが得かに神経を使って、深謀遠慮のかけひきだらけ。必要なら暗殺とかしてのし上がり。戦争して領地を奪うのよ。
私が嫁ぐと、モーリス伯爵家とローズウォール男爵家に繋がりができて、サマンドール伯爵は心穏やかではないでしょうね。」
「へぇ なんでそう思うんだ」
「ほら、私襲われたじゃない。
この婚姻を心よく思わない人が居るってことよね。
もし、あなたが盗賊たちの裏で手をひいてる人を知っているなら、モーリス伯爵は、サマンドール伯爵を貶める駒として歓迎するはずよ。
そして、貴方はサマンドール伯爵から命を狙われることになるわ」
キャロが馬車の中で立ち上がった
「キャロが キャロが
ブルースを守るもん。
どんなヤツでもブルースを狙うヤツは許さない。」
「キャロ ありがとう
頼りにしてるよ。
クレアお嬢様は、良くまぁ憶測で色々話せるなぁ」
「憶測じゃ無くて、状況を分析した上での推測よ。
それもかなり確立の高いことよ。
これまでも、私の考えた予測はほぼ的中してるんだから。」
「サマンドール伯爵を先にキャロが殺してこようか」
「キャロ、それは駄目だよ。キャロが犯罪者になっちゃうだろ。
それに、追い出された実家のリチャードが得することをやりたいとは思わないよ」
「ブルース あなた私と結婚しない?」
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