魔探偵探偵事務所

カクカラ

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1章3節 欲まみれの浸食

1-8 (47話)

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従業員じゅうぎょういん専門の部屋を後にしたシン達は同じ階にある社長室へと向かっていった。
中はとてもきれいに整頓せいとんされた部屋だった。
社長はかなりのきれい好きでほこりのひとつや物は少し動いただけでも気が済まない性格でもあった。
そんな部屋のごみ箱を見てみた。
きれい好きな社長からしてみればごみが多い。
ごみを拾ってみればどれも資料ばかり。
制作しているのはここの従業員。
それを次々に捨てているなんてことはあり得ないはず。
だったらここはよほど厳しいのだろう。
気に食わないものがあれば即ボツにする。
だとしたらここは少しブラックが入っているかもしれない。
まだ憶測だけでしかわからないが、社長室も辺りを見回した。
シンと西崎は周辺を、岩城はごみ箱をあさりつづける。
すると、ごみ箱から意外なものが出てきた。

「西崎さん、シン君これを見てください!」

岩城が発見したのは犯人からと思われる声明文せいめいぶんだった。
内容はこう書かれていた。
「○○銀行 社長殿 我々はここにあるお宝を頂戴ちょうだいする。阻止そししたければしてみろ」と記載きさいされていた。
最後の所には名前が記されていた。
お宝を好む怪盗よりと。
大きい文字で書かれてあり、しかもこれはパソコンのソフトで書いたものであることがわかった。
しかし、お宝というのは何だろうか。
この社長室にお宝があるといいたいのだろうか。
しかし、それらしいものは飾っていない。
盗まれたのはお宝じゃなくてお金を盗まれた。
この意味がまったくわからなかった。

「なぁ、岩城。いつもは何人係でここの警備はされているんだ?」
「いつもは2人だそうです。ですが、事件があった当夜は4人に増やしていたとのことで」
「じゃあ、警備員はこのことを知っているのか・・・」
「って事になるわな」

知っているのは社長と警備員4人。
あとは誰も知らないことになる。
つまりその他の従業員は事件が発覚した翌朝にわかったことになり、事情を知るまでは一切わからなかったというわけだ。
他に怪しいものがない限りは従業員でさえも疑うことはできない。

「一度、金庫室に行ってみたほうがよさそうですね。もしかしたら、そこにも何かあるかもしれませんし」
「そうだな。まだそこだけは調べてなかったし。岩城、案内頼む」
「わかりました」

社長室を後にしようとした時、西崎はふと何かに気が付いた。
後ろを振り返るが誰もいない。
誰かに睨まれているような感じがした。

「どうかしました?」
「いや、なんでもない」

何事もなかったように社長室を後にした3人。
しかし、わからない場所で誰かが見張っていた。
見えない場所にポツンとカメラのようなものが設置されていた。
社長室全体を映すように。
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