魔探偵探偵事務所

カクカラ

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1章3節 欲まみれの浸食

2-2 (51話)

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西崎の右ポケットから取り出された金貨。
袋に保管ほかんされていてきれいに管理されている。
シンとその秘書の前に置かれた。

「この金貨の鑑識結果が出た。これやっぱり魔道が落としたものだそうだ」
「そうですか。でも、このマークについては・・・」
「それも鑑識済みです。これはマモンというとみの魔道だそうです」

マモンという魔道の仕業しわざという結果にシンは納得なっとくいったようにも感じた。
新約新書しんやくせいしょに現れるマモンは一部では貪欲どんよくと言われており、地獄の七大君主ななだいくんしゅとまで言われているのだ。
そんな富の悪魔相手にどう対策をするのだろうか。

「富を操る悪魔ですか・・・。だから、金貨のが袋のマークなのですね」

強欲の大罪のイメージ像として扱われているマモンは厄介やっかいな相手になりそうな予感がする。
いろいろな書籍しょせきにマモンを扱ったものは多々あるが、それは人それぞれ解釈かいしゃくが違う。
でも、悪であることには変わりがない。
「富は悪霊あくりょうと呼ばれている」。
そう言われていてもおかしくない。
お金がなければ欲しいものも食べるものも買えない。
今はお金なしでは生きていけない時代になりつつあるのかもしれない。

「その他にも財産を奪い取るなどの意味もあるのではないかと言われておりました。銀行の強盗事件もそれが意味しているのではないかとも」
「確かにそれもあるかもしれません。ですが、問題は金庫の中にあったお金のことです。一瞬にして消えたというのならどうやってやったというのです?魔道は現物には触れられないのですよ、人間と同化どうかしない限りは無理です」

魔道は現実にあるものには触れられない。
触ろうとしても透けてしまうため盗むこともできない。
できるとしたら憑りついた人間との同化以外考えられないという。
金庫の扉は触れなくてもそのまま通っていけばいい。
問題は大量にあった札束。
人間が金庫の中に入らない限りは無理なのだ。
認証なしでは入れない金庫室の中、どうやって大量の札束を一瞬にして消すことができたのだろうか。

「それか武器に変えたか・・・しかないと思います」
「武器?どうやってだ」
「魔道には同化と武器化ぶきかがあるんです。先ほども言ったように魔道は現物を触れることはできません。頑丈な扉に関しては魔道が通ればいいだけの話。お金は触れなくても確認さえすれば主人マスターに報告することができればいいんです。しかし、今回はお金ごとなくなっているのですから扉にも何らかのことをしたに違いありません」

扉に何かをしたということはどう意味なのだろうか。
頑丈な扉の先を入るために一体どのようなことをしたのだろうか。
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