幽体離脱姉弟

廣瀬純七

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姉と海水浴に

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夏休みの真っ只中、姉のナオミと弟のユウタは、海水浴に行くことになった。二人は実家の近くにある小さな海辺で遊ぶのが大好きで、今年もその恒例行事を楽しみにしていた。

出発の前夜、ユウタが「姉ちゃん、また幽体離脱の話聞きたい?」と軽く言うと、ナオミは目を輝かせてうなずいた。以前、ユウタが幽体離脱の最中にナオミの体に入ってしまったことがあり、二人はその奇妙な体験をすっかり面白がっていた。

「またやってみようか?」とナオミが言うと、ユウタも乗り気になり、二人はさっそく布団に横になって意識を集中させた。

深呼吸を繰り返し、リラックスしていくと、ナオミとユウタはふわりと体が浮き上がるような感覚に包まれた。次の瞬間、二人はそれぞれの体から抜け出し、お互いに顔を見合わせるようにして浮かんでいた。

しかし、ふと視界が変わり、ナオミは気がつくとユウタの体に、ユウタはナオミの体に入ってしまっていた。ふたりはしばらくそのまま呆然としたが、やがてお互いに笑い出した。

「これは面白い!せっかくだから、このまま海に行ってみようよ!」とナオミ(ユウタの体)が提案し、ユウタ(ナオミの体)もそれに同意した。

翌朝、二人はそれぞれ入れ替わったままの体で海へ向かった。ナオミ(ユウタの体)は少し大きな水着を着て、弟らしく振る舞おうとし、ユウタ(ナオミの体)は女の子らしい動きを真似しようとしたが、どちらもぎこちなくて、笑いが止まらなかった。

海に着くと、ユウタ(ナオミの体)は波に飛び込み、はしゃいだ。しかし、普段よりも力強く泳げる体に驚き、ナオミの体の中でも自分がもっと自由に動けることを実感した。一方、ナオミ(ユウタの体)は、男の子の体で思い切り潜ったり、砂浜で体を転がしたりしながら、弟の視点で見る世界を楽しんでいた。

そのうち、二人は海辺でのんびりと日光浴をしながら、互いの体での体験を振り返った。

「ユウタの体って、力強くてかっこいいわね」とナオミ(ユウタの体)は言うと、ユウタ(ナオミの体)も笑いながら、「姉ちゃんの体って、実は思ってたよりも動きやすいよ。でも、これもなかなか楽しいね」と答えた。

やがて日が傾いてきたので、二人は自宅に戻ることにした。体を戻すために、再び布団に横になり、深呼吸をしながら心を落ち着かせる。そして、意識が次第に遠のき、ふわりと体が戻っていく感覚がすると、二人は無事に元の体に戻ることができた。

「今日は最高の夏の思い出になったね!」とナオミが笑うと、ユウタも満足そうにうなずいた。

こうして、二人にとって特別な幽体離脱の体験と、思い出に残る海水浴は幕を閉じた。またいつか、この奇妙で楽しい冒険を試してみたいと、二人は密かに思っていた。
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