Missing you

廣瀬純七

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消えた彼女

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東京の灰色の空を背に、伊東達也は新幹線の窓越しにぼんやりと景色を見つめていた。  
視界の先に広がるのは、山口県特有の青々とした山々と静けさを湛える田園風景だった。  
ここは、田中美咲――かつて自分のすべてだった彼女――が生まれ育った場所。  
彼女が突然姿を消したのは、半年も前のことだ。  

「山口に帰ります」  
最後に交わした言葉が今も耳の奥に残っている。短いメッセージとともに彼女の部屋はもぬけの殻となり、電話も繋がらなくなった。  

美咲を探し出す手がかりは限られている。だが達也には、この土地に来るしか選択肢がなかった。  
彼女の面影を追いかけるように、達也は新山口駅のホームに降り立った。  

静かな風が頬を撫で、遠くから聞こえる鳥のさえずりが都会での喧騒を忘れさせる。  
だが、達也の胸の中は安堵とは程遠い緊張感に包まれていた。  

「美咲、一体どこにいるんだ……」  
小さく呟くと、彼は彼女の足跡を追うように、重い足を一歩踏み出した。  

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