Missing you

廣瀬純七

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宇部の常盤公園

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翌朝、常盤公園で美咲に会う夢を見た達也は萩に行く予定を変更して再び常盤公園へと向かった。早朝の冷たい空気を切り裂くように進みながら、彼の胸には小さな期待が芽生えていた。  

「もしかしたら、今日は美咲がいるかもしれない。」  

そんな希望を胸に抱きながら、公園の入口に到着した達也は、自転車を停めて歩き始めた。目の前には広大な池――常盤池が広がり、水面には朝日が反射してきらきらと輝いていた。池の周りには行楽や散歩を楽しむ人々がぽつぽつと見える。  

達也は池のほとりをゆっくりと歩き始めた。そのときだった。  

「……美咲?」  

視線の先に、一人の女性の後ろ姿が見えた。肩まで伸びた黒髪、華奢な体つき、そしてどこか親しみを感じる佇まい。彼女は池のほとりに立ち、水面を眺めているようだった。その姿が、美咲とそっくりに見えたのだ。  

達也の心臓が早鐘のように打ち始める。何度も胸の中で名前を呼びそうになるのを堪えながら、彼は一歩ずつ彼女に近づいていった。そして、意を決して声を掛けた。  

「美咲……なのか?」  

女性がゆっくりと振り返る。その瞬間、達也の期待は一気に崩れ去った。そこにいたのは、美咲ではなかった。彼女と似た髪型や雰囲気こそあったが、顔立ちは全くの別人だ。  

「あ……すみません、間違えました!」  

達也は慌てて頭を下げた。驚いた様子の女性は、しばらく達也を見つめた後、柔らかく微笑んで答えた。  

「いえ、大丈夫ですよ。知り合いの方と似ていたんですか?」  

「はい、すみません、本当に……。」  

達也は再び頭を下げながら、恥ずかしさと申し訳なさで顔が熱くなるのを感じた。女性は「お気をつけて」と言ってその場を離れていった。  

池のほとりに一人残された達也は、思わずため息をついた。  

「そんな簡単に会えるはずないよな……。」  

でも、その瞬間、彼は気づいた。美咲を探し始めて以来、自分がどれだけ彼女のことを強く思い続けているかを改めて実感していたのだ。彼女の面影を感じるたびに、どれほど彼女に会いたいのかが胸を締めつけるように迫ってくる。  

達也は水面に目を落としながら静かに言葉を呟いた。  

「美咲、どこにいるんだよ……。」  

しばらく池の周りを歩き続けた後、達也は再び自転車に乗り、次の目的地へ向かう準備を整えた。まだ先は長い。だが、美咲を見つけるまで彼の旅は終わらないと、改めて心に誓うのだった。  

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